クロスサイトのリクエストと応答
この例では、「食品会社」の訪問者は、ピザサイトからタコスサイトに移動します。「食品会社」のこのタコス Web サイトには ID サービスコードが含まれています。この訪問者が過去にタコス Web サイトにアクセスしたことはありません。
この条件下では、タコスサイトに AMCV Cookie が存在しません。また、ID サービスは、ピザサイトに設定されている AMCV Cookie を使用できません。この Cookie は pizza ドメインに固有のものであるからです。そのため、ID サービスは DCS を呼び出して、訪問者 ID を確認してリクエストする必要があります。この場合、DCS の呼び出しには、「食品会社」の組織 ID に加えて demdex ID も含まれます。また、前述のとおり、demdex ID は pizza サイトから取得され、demdex.net ドメイン下でサードパーティ Cookie として保存されます。
DCS が組織 ID と demdex ID を受け取った後、サイト訪問者の正しい MID を作成して返します。この MID は組織 ID と demdex ID から計算されるので、AMCV Cookie には mid = 1234
という MID 値が含まれます。
他のサイトからの ID のリクエスト
この例では、訪問者は「食品会社」のサイトを離れ、「スポーツ会社」が所有するサッカーサイトに移動します。訪問者がサッカーサイトにアクセスしたときの ID チェックとリクエストの処理は、前の例で説明したとおりに実行されます。ただし、「スポーツ会社」には独自の組織 ID があるので、ID サービスが返す MID は異なります。新しい MID は「スポーツ会社」が管理するドメインに固有のものであり、この MID によってこの会社が Experience Cloud の複数のソリューションで訪問者データを追跡して共有することができます。demdex ID は、サードパーティ Cookie に保存されており、異なるドメインで維持されるので、この訪問者に対して同じものになります。