Adobe Analytics には、レポートからボットトラフィックを削除する複数のオプションがあります。
標準のボットフィルタリング方法とカスタムのボットフィルタリング方法の両方が Analytics/管理者/レポートスイート/設定を編集/一般/ボットルールにあります。
ルールタイプ | 説明 |
---|---|
標準 IAB ボットルール | 「IAB ボットフィルタリングルールを有効にする」を選択すると、IAB(International Advertising Bureau)の「International Spiders & Bots Lists」を使用してボットトラフィックを削除します。ほとんどのお客様は、少なくともこのオプションを選択します。 |
カスタムボットルール | ユーザーエージェント、IP アドレス、または IP 範囲に基づいて、カスタムボットルールを定義して追加できます。 |
詳しくは、ボットルールの概要を参照してください。
websiteBot プラグインを使用すると、デスクトップ訪問者がボットかどうかを動的に識別できます。このデータを使用すると、あらゆる種類のレポートの精度を高め、合法なサイトトラフィックの測定を改善することができます。
このプラグインでは、次の 2 つのチェックを実行します。
詳しくは、『Adobe Analytics 実装ガイド』を参照してください。
さらに、すばやく変形するボットに対応するために、アドビでは、適切かつ定期的に組み合わせることで、データ品質に悪影響を与えるボットを排除するのに役立つ、強力な機能をいくつか提供しています。提供されている機能:Experience Cloud ID サービス、セグメント化、Data Warehouse、顧客属性、および仮想レポートスイート。以下に、これらのツールを使う方法の概要を示します。
まず、People コアサービスで新しい宣言済み ID を作成します。訪問者の Experience Cloud ID をこの新しい宣言済み ID に渡します。Adobe Experience Platform のタグ を使用すると、この処理を素早く簡単に行うことができます。宣言済み ID に「ECID」という名前を使用するとします。
この ID をデータ要素経由で取得する方法を次に示します。データ要素には、正しい Experience Cloud 組織 ID を入力するようにしてください。
return Visitor.getInstance("REPLACE_WITH_YOUR_ECORG_ID@AdobeOrg").getExperienceCloudVisitorID();
このデータ要素を設定したら、次の手順に従って Adobe Experience Platform のタグを使用して ECID ツールに宣言済み ID を渡します。
訪問者の ECID を宣言済み ID に渡したので、Analysis Workspace のセグメント化を使用して、ボットのような行動をとる訪問者を識別できます。ボットは、多くの場合、直帰数、通常と異なるユーザーエージェント、不明なデバイス/ブラウザー情報、リファラーがない、新規訪問者、通常と異なるランディングページなどの動作によって定義されます。Workspace のドリルダウンとセグメント化の機能を使用して、IAB フィルタリングとレポートスイートのボットルールを回避したボットを識別します。例として、使用できるセグメントのスクリーンショットを次に示します。
セグメントを使用してボットを識別したら、次に、Data Warehouse を使用してこのセグメントに関連付けられたすべての Experience Cloud ID を抽出します。このスクリーンショットは、Data Warehouse リクエストの設定方法を示します。
必ず Experience Cloud 訪問者 ID をディメンションとして使用し、ボットセグメントを適用してください。
Data Warehouse レポートが届いたら、履歴データからフィルタリングする必要のある ECID のリストが表示されます。これらの ECID をコピーして、2 列のみ(ECID とボットフラグ)からなる空白の .CSV ファイルに貼り付けます。
この .CSV ファイルを顧客属性の読み込みファイルとして使用し、このブログ投稿の説明に従って、顧客属性にレポートスイートを登録します。
データセットが処理され、Analysis Workspace に統合されたら、新しい「ボットフラグ」顧客属性ディメンションと Exclude コンテナを利用するもう 1 つのセグメントを作成します。
最後に、次のように、このセグメントを使用して識別されたボットを除外する仮想レポートスイートを作成します。
この新しくセグメント化された仮想レポートスイートでは、識別されたボットが削除され、データセットがよりクリーンになります。
リマインダーを毎月 1 回以上(定期的にスケジュールされた分析の前などに)設定し、新しいボットの識別とフィルタリングをおこないます。