on-device decisioning の仕組み

on-device decisioning を有効にして at.js をデプロイおよび初期化すると、A/B および XT のアクティビティ、オーディエンスおよびアセット用の on-device decisioning を含んだ ルールアーティファクトが、最も近い Akamai CDN から訪問者にダウンロードされ、訪問者のブラウザーにローカルにキャッシュされます。 エクスペリエンスを取得するためのリクエストが at.js から送信されると、キャッシュされたルールアーティファクトにエンコードされたメタデータに基づいて、返すエクスペリエンスに関する決定がメモリ内で行われます。

判定方法

on-device decisioning では、Decisioning MethodTarget いう新しい設定が導入されています。 判定方法の設定は、at.js でのエクスペリエンスの提供方法を指定します。 判定方法には次の 3 つの値があります。

  • サーバー側のみ
  • オンデバイスのみ
  • ハイブリッド

サーバー側のみ

at.js 2.5.0 以降が実装され web プロパティにデプロイされる場合に標準で設定されているデフォルトの判定方法はサーバー側のみです。

サーバーサイドのみをデフォルト設定として使用すると、すべての決定は Target エッジネットワーク上で行われます。これにはブロッキングサーバーコールが必要になります。 このアプローチでは、待ち時間が徐々に増えるおそれがありますが、RecommendationsAutomated Personalization (AP)および 自動ターゲットのアクティビティなど、Target の機械学習機能を適用する機能を提供するなど、大きなメリットもあります。

さらに、すべてのセッションやチャネルにわたって永続化された Target のユーザープロファイルを使用して、パーソナライズされたエクスペリエンスを強化することで、ビジネスに大きな成果をもたらすことができます。

最後に、サーバーサイドのみでは、Adobe Experience Cloudを使用して、Audience ManagerセグメントやAdobe Analytics セグメントを介してターゲティングできるオーディエンスを微調整できます。

次の図は、訪問者、ブラウザー、at.js 2.5.0 以降と Adobe Target Edge ネットワークの間のやり取りを示しています。 次のフロー図は、新規訪問者と再訪問者を取り込みます。

(全幅に拡大するには、画像をクリックします)。

サーバー側のみのフロー図

次のリストは、図の数値に対応します。

手順説明
1Experience Cloud訪問者 ID は、Adobe Experience Cloud ID サービスから取得されます。
2at.js ライブラリがドキュメント本文を同期的に読み込み、非表示にします。
at.js ライブラリは、ページに実装されたオプションの事前非表示スニペットを使用して非同期で読み込むこともできます。
3at.js ライブラリは、ちらつきを防ぐために本文を非表示にします。
4ページ読み込みリクエストは、すべての設定済みパラメーター(ECID、顧客 ID、カスタムパラメーター、ユーザープロファイルなど)を含めて行われます。
5プロファイルスクリプトは、を実行してからプロファイルストアにフィードします。
プロファイルストアは、オーディエンスライブラリから選定オーディエンス(Adobe Analytics、Adobe Audience Managerなどから共有されたオーディエンスなど)をリクエストします。
顧客属性がバッチ処理でプロファイルストアに送信されます。
6プロファイルストアは、アクティビティをフィルタリングするためのオーディエンスの選定およびバケット化に使用されます。
7結果として生成されるコンテンツは、エクスペリエンスがライブ Target アクティビティから決定された後に選択されます。
8at.js ライブラリは、レンダリングが必要なエクスペリエンスに関連付けられた、ページ上の対応する要素を非表示にします。
9at.js ライブラリは、ページの残りを読み込んで訪問者が表示できるように本文を表示します。
10at.js ライブラリは、DOM を操作して、Target Edge Networkーからエクスペリエンスをレンダリングします。
11エクスペリエンスが訪問者向けにレンダリングされます。
12Web ページ全体が読み込まれます。
13Analytics データがデータ収集サーバーに送信されます。
14ターゲットデータは、SDID を介して Analytics データと照合され、Analytics レポートストレージで処理されます。 Analytics for Target (A4T)レポートを使用して、Analytics データが Analytics と Target の両方に表示できるようになります。