データストリームの概要

データストリームは、Adobe Experience Platform Web および Mobile SDK のサーバーサイド設定を表します。 SDKの configure コマンドでクライアントサイドの設定(edgeDomain など)を処理するのに対して、データストリームでは、その他すべての設定を管理します。

Edge Networkにリクエストを送信すると、datastreamId はデータが送信されたデータストリームを参照します。 これにより、web サイトのコードを変更せずにサーバーサイド設定を更新できます。

Adobe Experience Platform UI またはデータ収集 UI 内の左側のナビゲーションで Datastreams を選択することで、データストリームを作成および管理できます。

UI の「データストリーム」タブ

UI でのデータストリームの設定方法について詳しくは、設定ガイドを参照してください。

データストリーム内の機密データの取り扱い sensitive

IMPORTANT
このドキュメントの内容は法的な助言ではなく、法的な助言に代わるものでもありません。機密データの取り扱いに関するアドバイスについては、会社の法務部門にお問い合わせください。

企業のデータ管理ポリシーおよび規制要件では、機密性の高い顧客データを収集、処理、使用する方法に関する制限が増えています。これには、HIPAA(Health Insurance Portability and Accountability Act)などの規制の対象となる 保護対象保健情報(PHI)の収集、処理、使用が含まれます。

データストリームには、機密データを安全に処理するのに役立つ、次の 3 つの方法が用意されています。

暗号化の強化 encryption

Edge Network 経由の送信中のすべてのデータは、HTTPS TLS 1.2 を使用した安全で暗号化された接続を介して行われます。データストリームがデータを Experience Platform に取り込む場合、データは、Experience Platform データレイクでの保管時に暗号化されます。詳しくは、Experience Platform でのデータ暗号化のドキュメントを参照してください。

データガバナンス governance

データストリームは、Experience Platformの組み込みデータガバナンス機能を使用して、機密データが HIPAA に対応していないサービスに送信されるのを防ぎます。 データストリームスキーマ内の機密データを含む特定のフィールドにラベルを付けることで、どのデータフィールドを特定の目的に使用できるかなどきめ細かく制御できます。

次のビデオでは、UI のデータストリームに対するデータ使用制限の設定と適用の仕組みについて簡単に説明します。

Experience Platform で、組織で機密性が高いと見なすデータを含むスキーマおよびフィールドに機密データ使用ラベルを適用できます。例えば、RHD ラベルは保護対象保健情報(PHI)を表すために使用され、S1 ラベルは位置情報データを表します。

NOTE
Experience Platform UI またはデータ収集 UI の「Schemas」タブでデータ使用ラベルを適用する方法について詳しくは、​ スキーマのラベル付けに関するチュートリアル ​ を参照してください。

データストリームを作成する際に、選択したスキーマに機密のデータ使用ラベルが含まれている場合、データストリームを設定してそのデータを HIPAA 対応の宛先に送信することのみ可能です。 現在、データストリームでサポートされる HIPAA 対応の宛先は Adobe Experience Platform のみです。Adobe Target、Adobe Analytics、Adobe Audience Manager、イベント転送、エッジ宛先などの他の宛先サービスは、機密データ使用ラベルを含むデータストリームでは無効になります。

HIPAA 非対応のサービスを持つ既存のデータストリームでスキーマが使用されている場合、機密データ使用ラベルをスキーマに追加しようとすると、ポリシー違反メッセージが表示され、操作は阻止されます。メッセージは、違反をトリガーしたデータストリームを指定し、問題を解決するためにデータストリームから HIPAA に対応していないサービスを削除することを提案します。

監査ログ

Experience Platform では、データストリームアクティビティを監査ログの形式でモニタリングできます。監査ログは、誰が 実行 アクション、いつ を、データストリームに関連する問題のトラブルシューティングに役立つその他のコンテキストデータと共に示し、企業のデータ管理ポリシーおよび規制要件に準拠するのに役立ちます。

ユーザーがデータストリームを作成、更新または削除するたびに、アクションを記録する監査ログが作成されます。データ収集用のデータ準備を介してユーザーがマッピングを作成、更新または削除するたびに、同じことが発生します。更新されたデータストリームかマッピングかに関係なく、結果の監査ログは Datastreams リソースタイプに分類されます。

データストリームやその他のサポート対象サービスからのログの解釈方法について詳しくは、監査ログのドキュメントを参照してください。

次の手順

このガイドでは、データストリームとデータ収集でのデータストリームの使用および機密データの処理に関する概要を説明します。新しいデータストリームの設定手順について詳しく、データストリーム設定ガイドを参照してください。

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