Adobe Experience Manager(AEM)as a Cloud Service のコンテンツフラグメントを使用すると、ページに依存しないコンテンツの設計、作成、キュレーション、公開が可能になります。ヘッドレ配信に最適とされる複数の場所、複数のチャネル上で使用可能なコンテンツを用意できるようになります。また、マルチサイト管理と併用してコンテンツを再利用することもできます。
コンテンツフラグメントには、構造化されたコンテンツが含まれます。
コンテンツフラグメントは、AEM コアコンポーネントの Sling Model(JSON)書き出し機能を使用して、JSON 形式で配信することもできます。この形式の配信では次のことが可能です。
コンテンツフラグメントは Sites 機能ですが、Assets として保存されます。
引き続き Assets コンソールから管理できますが、現在は主に**コンテンツフラグメント**コンソールで管理します。このセクションでは、Assets コンソールでの管理を説明しています。
コンテンツフラグメントをオーサリングするためのエディターは 2 つあります。この節では、Assets コンソールから主にアクセスされるエディターについて説明します。(主にコンテンツフラグメントコンソールからアクセスされる)新しいエディターについて詳しくは、Sites のドキュメントのコンテンツフラグメント - オーサリングを参照してください。どちらのエディターも、上部のツールバーに切り替えスイッチを使用して、他のエディターにすばやくアクセスできます。
このページおよび次のページでは、コンテンツフラグメントを作成、設定、維持管理および使用するためのタスクについて説明します。
通信チャネルの数は年々増加しています。通常、チャネルとは配信メカニズムのことであり、次のどちらも指します。
しかし、すべてのチャネルでまったく同じコンテンツを使用することはお勧めしません。特定のチャネルに合わせてコンテンツを最適化する必要があります。
コンテンツフラグメントを使用すると、次のことが可能になります。
さらにこうしたコンテンツフラグメントを集めて組み立てることで、多様なチャネルにエクスペリエンスを提供できます。
コンテンツフラグメントと**エクスペリエンスフラグメント**は、AEM 内の異なる機能です。
エクスペリエンスフラグメントには、コンテンツフラグメントの形式でコンテンツを含めることができますが、その逆はできません。
詳細については、AEM のコンテンツフラグメントおよびエクスペリエンスフラグメントについても参照してください。
AEM コンテンツサービスは、web ページだけに焦点を置かずに AEM のコンテンツの記述と配信を一般化するように設計されています。
AEM コンテンツサービスにより、あらゆるクライアントで使用できる標準化された方法で、従来の AEM web ページとは異なるチャネルにコンテンツを配信できます。そうしたチャネルの例を次に示します。
配信は、JSON エクスポーターを使用して JSON 形式で行われます。
AEM コンテンツフラグメントを使用して構造化コンテンツを記述し、管理できます。構造化コンテンツは、様々なコンテンツタイプを含むことができるモデルで定義されます。テキスト、数値データ、ブーリアン、日付と時刻などが含まれます。
AEM コアコンポーネントの JSON 書き出し機能と共にこの構造化コンテンツを使用して、AEM コンテンツを AEM ページ以外のチャネルに配信できます。
AEM Sites as a Cloud Service 向けヘッドレス開発の概要については、AEM Sites as a Cloud Service 向けヘッドレス開発を参照してください。
AEM はフラグメントコンテンツの翻訳もサポートしています。詳しくは、「アセットの翻訳」を参照してください。
Assets コンソールからアクセスする場合、MSM を使用してフラグメントのライブコピーを作成できます。
詳しくは、MSM for Assets を使用したコンテンツフラグメントの再利用を参照してください。これにより、フラグメントのバリエーションおよび個々のフィールドの両方に対する継承が有効になります。
(コンテンツフラグメントのコピーを作成する)MSM を使用する場合は、それぞれのコンテンツフラグメントモデルで使用されているすべてのデータタイプから一意の制約を削除する必要があります。
コンテンツフラグメントとは、次のようなものです。
Assets として格納されます。
コンテンツフラグメントコンポーネント(参照コンポーネント)を介してページエディター内で使用されます。
AEM GraphQL API を使用してアクセスできます。
コンテンツフラグメントは、次のようなコンテンツ構造です。
作成者がより柔軟にコンテンツをコントロールできるように、画像をコンテンツフラグメントに追加したり、コンテンツフラグメントと統合したりできます。
アセットとコンテンツフラグメントの組み合わせには様々な使用方法がありますが、いずれにもそれぞれの利点があります。
フラグメントにアセットを挿入(混在メディアフラグメント)
コンテンツフラグメント自体に挿入したビジュアルアセットは、前の段落に添付されます。フラグメントをページに追加すると、中間コンテンツが追加されるときに、前の段落との関連でアセットが移動します。
関連コンテンツ
詳細については、関連コンテンツを参照してください。
ページエディターの Assets ブラウザーで利用できるアセット
詳細については、Assets ブラウザーを参照してください。
コンテンツフラグメントアセットは、(直接的または間接的に)次の構成要素からなります。
フラグメントの要素
フラグメントの段落
フラグメントに挿入したアセット(混在メディアフラグメント)
アセット(画像)が実際のフラグメントに挿入され、フラグメントの内部コンテンツとして使用されます。
フラグメントの段落システムに埋め込まれます。
フラグメントをページ上で使用または参照するときに書式設定できます。
フラグメントへの追加、フラグメントからの削除、フラグメント内での移動は、フラグメントエディターのみで行えます。これらのアクションは、ページエディターでは行えません。
フラグメントへの追加、フラグメントからの削除、フラグメント内での移動には、フラグメントエディターでリッチテキスト形式を使用する必要があります。
複数行テキスト要素(任意のフラグメントタイプ)にのみ追加できます。
前のテキスト(段落)に添付されます。
プレーンテキスト形式に切り替えると、アセットが(誤って)フラグメントから削除されるおそれがあります。
ページでフラグメントを使用する場合は、アセットを追加の(中間)コンテンツとして追加することもできます。その場合は、関連コンテンツ、または Assets ブラウザー内のアセットを使用します。
関連コンテンツ
これはフラグメント外部のコンテンツですが、編集に関連します。通常は、画像、ビデオまたはその他のフラグメントです。
コレクション内の個々のアセットは、ページエディターでページにフラグメントを追加するときに、フラグメントと共に使用できます。つまり、コレクション内の個々のアセットは任意であり、特定のチャネルの要件に応じて使用します。
アセットは、コレクションを介してフラグメントに関連付けられます。関連付けられたコレクションを使用することで、作成者はページ作成時に使用するアセットを決定できます。
オプションで、トラッキングしやすいように、コレクションにフラグメント自体を追加することもできます。
フラグメントのメタデータ
アセットメタデータスキーマを使用します。
タグは、次のことを行うときに作成できます。
フラグメントを作成してオーサリングするとき。
または、その後、次の方法でも作成できます。
メタデータ処理プロファイルは、コンテンツフラグメントには適用されません。
マスター
フラグメントの一部
マスターには、フラグメントエディターの「バリエーション」の下でアクセスできます。
マスター自体はバリエーションではありませんが、すべてのバリエーションの基礎となります。
バリエーション
中間コンテンツの特徴は次のとおりです。
中間コンテンツは、ページコンテンツです。中間コンテンツはコンテンツフラグメントに保存されません。
コンテンツフラグメントを作成するには、以下が必要です。
コンテンツモデル
コンテンツフラグメントをページオーサリングに使用するには、次のものも必要です。
コンテンツフラグメントコンポーネント
フラグメントと、その要素およびバリエーションを一緒に使用して、複数のチャネルに対応した一貫性のあるコンテンツを作成できます。フラグメントをデザインする際は、何をどこで使用するかを考慮します。
AEM as a Cloud Service の習得に役立つ WKND サイトサンプルが用意されています。
WKND プロジェクトには、次のものが含まれます。
次の URL で入手できるコンテンツフラグメントモデル:
http://<hostname>:<port>/libs/dam/cfm/models/console/content/models.html/conf/wknd
次の URL で入手できるコンテンツフラグメント(およびその他のコンテンツ):
http://<hostname>:<port>/assets.html/content/dam/wknd/en