顧客属性を Experience Cloud にアップロードするためのデータファイル要件および複数のデータソースに関する情報です。
企業内の CRM データや同様のデータにアクセスする必要があります。Experience Cloud にアップロードするデータは .csv
ファイルでなければなりません。FTP や sFTP を利用してアップロードする場合は、.fin
ファイルもアップロードします。
顧客属性は、1 日に数ファイルを処理するように設計されています。小さなファイルを多数処理することで発生する処理の遅延を軽減するために、同じ組織から以前のバッチ後 30 分以内に送信されたファイルは、優先順位の低いキューにルーティングされます。
ファイルタイプ | 説明 |
---|---|
.csv |
値をコンマで区切って入力したファイル(Excel で作成するファイルなど)。このファイルには、顧客属性データが含まれます。 命名規則:ファイル名拡張子に空白文字が含まれていないことを確認してください。 |
.fin |
(必須).fin ファイルは、データのアップロードの終了をシステムに知らせます。.fin ファイルの名前は .csv ファイルの名前と一致する必要があります。 アドビは、.fin 拡張子を持つ空のテキストファイルを作成することを推奨します。空のファイルを使用して容量やアップロード時間を節約できます。
注意:.fin ファイルのアップロード後にファイル名を変更することはできません。.fin ファイルは別個にアップロードする必要があり、既にアップロード済みのファイルの名前を変更しても、.fin ファイルとしては認識されません。 .fin ファイルを顧客属性 FTP でアップロードすると、データはすばやく取得されます(1 分以内)。これは、あまり頻繁にデータを取得しない(1 時間に 1 回程度)他のアドビ FTP ベースのシステムとは異なる点です。 Web の UI でドラッグ&ドロップしてアップロードする場合、.fin ファイルは不要です。 |
.gz または .zip |
.gz(gzip)または .zip - 圧縮ファイル用。.zip ファイルは、アーカイブに複数のファイルを含めることはできません。 命名規則:.zip または .gz の名前は .csv の名前と一致する必要があります。例えば、.csv ファイルが crm_small.csv の場合、.zip ファイルは crm_small.csv.zip である必要があります。 .fin ファイルは .csv のファイル名と拡張子以外が一致する必要があります。 |
CSV の例
CSV ファイルは次の形式に準拠する必要があります。
テキストエディターで閲覧された同じファイル:
ガイドライン
項目 | 説明 |
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ドラッグ&ドロップ |
ドラッグ&ドロップファイルは 100 MB 未満にしてください。 Web の UI でドラッグ&ドロップしてアップロードする場合、.fin ファイルは不要です。 |
顧客 ID 列 |
1 列目は一意の顧客 ID でなければなりません。使用する ID は、Experience Cloud ID サービスに渡される ID に対応している必要があります。 Analytics の場合は、prop または eVar に格納されている ID です。 Target の場合は、setCustomerID 値です(Analytics と Adobe Target - 顧客 ID の同期を参照してください)。 この顧客 ID は、データベース内の各ユーザーを表すために CRM で使用する一意の ID です。残りの列は CRM から取得される属性です。アップロードする属性の数を選択します。 列の見出しには読みやすく、わかりやすい名前を使用することが推奨されますが、必須ではありません。アップロード後におこなうスキーマの検証の際に、アップロードされた行と列にわかりやすい名前をマッピングできます。 顧客 ID について 通常、企業は、CRM システムからの顧客 ID を使用します。この ID は、ユーザーのログイン時に setCustomerIDs 呼び出しを使用して設定されます。また、この ID は、Experience Cloud にアップロードされる CRM ファイルのキーとしても使用されます。エイリアス ID は、エイリアスデータが格納される Audience Manager のデータストアの識別子です。システムは、エイリアスをこのデータストアに(setCustomerIDs を使用して)送信します。CRM ファイルは、このデータストアのデータに適用されます。 setCustomerIDs 情報については、顧客 ID と認証の状態を参照してください。 |
2 列目以降の見出しと列 |
2 列目以降の見出しは、各属性の名前を表す必要があります。 これらの列は、CRM から取得される顧客属性を含んでいる必要があります。 |
属性の制限 |
数百の .csv 列を Experience Cloud の顧客属性サービスにアップロードできます。ただし、サブスクリプションを設定して属性を選択する場合、所有するアプリケーションに応じて、次の制限が適用されます。
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行の制限 |
行数に制限はありません。 |
列の制限 |
実用上、列数は最大 200 個前後に制限されています。 |
文字制限 |
Analytics サブスクリプションの作成時には、アップロードするファイルのフィールド長が 255 文字以下になるように切り詰められます。 |
FTP に関するガイドラインとサイズ制限 |
重要:FTP アカウントの合計許容量は 40 GB です。処理されたデータを削除するのは、ユーザーの責任です。 |
ファイル要件 |
各属性ソースには、コンマで区切った同数のフィールドが含まれる必要があります。 改行、二重引用符またはコンマを含むフィールドは引用符で囲む必要があります。 フィールド内の二重引用符文字は、バックスラッシュ(\)を使用してエスケープする必要があります。 空白の列はNull として保存されます。 |
複数のファイル |
顧客属性データをアップロードする際、連続してアップロードする複数のファイルがある場合(特にファイルが大きい場合)は、前のファイルが処理されたことを確認してから次のファイルをアップロードするようにしてください。これを監視するには、前のファイルが 顧客属性 FTP アカウント内の処理済みフォルダーまたは失敗フォルダーに移動したタイミングを確認します。 大きなファイルを小さなファイルに分割し、それらを短時間で連続して送信すると、次のファイルを送信する前に各ファイルが処理されない限り、処理速度が低下する可能性があります。 |
文字エンコーディング |
日本では UTF-8 にする必要があります。 |
履歴データ |
顧客属性は、基になる Analytics の訪問者プロファイルに関連付けられています。そのため、顧客属性 は、Analytics の訪問者のプロファイルの全期間にわたって訪問者と関連付けられます。このプロファイルには、顧客が最初にログインする前の行動が含まれます。 Data Warehouse のバックフィル手法を使用している場合、データは Analytics ID(AID)に基づく post_visid_high/low に関連付けられます。Experience Cloud ID サービスを使用している場合、データは Experience Cloud ID(MID)に基づく post_visid_high/low に結び付けられます。 Data Warehouseのバックフィル方法は、2022 年 10 月以降は使用できなくなります。 |
データフィード |
顧客属性は、データフィードでは使用できません。 |
顧客属性ソースを作成、変更または削除する場合、ID が新しいデータソースと同期され始めるまで、約 1 時間の遅延があります。
各顧客属性ソースのエイリアス ID は、一意である必要があります。同じ ID を活用する複数のデータソースがある場合、次のように設定します。
VisitorAPI.js または Dynamic Tag Management の Experience Cloud ID ツール:
適切なデータソースに対応する 2 つの顧客 ID を設定します。
Visitor.setCustomerIDs({
"ds_id1":"123456",
"ds_id2":"123456"
});
(詳しくは、顧客 ID および認証の状態を参照してください。)
Experience Cloud/People/顧客属性で:
上記の顧客 ID に対応する一意のエイリアス ID を使用して、2 つの顧客属性ソースを作成します。この手法を使用すると、同じ参照 ID を複数の顧客属性ソースに送信できます。