アクションにつながるログファイル
Actionable Log Files を使用すれば、広告サーバーログファイルからメディアデータをキャプチャし、Audience Manager でそのデータを使用して特性を作成することができます。ピクセルを追加することなく、インプレッション、クリック数およびコンバージョンを特性として広告サーバーから取得できるようになります。
目的
Actionable Log Filesにより、インプレッション数、クリック数およびコンバージョン数を広告サーバーから効率的に取得できます。Audience Manager にキャンペーン属性を送信するために手動でメディアピクセルを埋め込むことなく、この情報をユーザーのセグメント化に使用できます。
はじめに
Actionable Log Files を開始するには、Audience Manager にログデータを読み込む必要があります。以下のリンクは、使用を開始するのに役立ちます。
- Google Campaign Manager ログについては、Google キャンペーンマネージャーデータファイルを Audience Manager に読み込むを参照した うえで、担当の Audience Manager コンサルタントにお問い合わせください。
- Google Ad Manager(旧称 Google DFP)ログについては、Google Ad Manager データファイルを Audience Manager に読み込むを参照した うえで、担当の Audience Manager コンサルタントにお問い合わせください。
- その他の広告サーバーログについては、データとメタデータファイルを参照した うえで、担当の Audience Manager コンサルタントにお問合せください。
既にログデータを Audience Manager に読み込んでいる場合は、担当の Audience Manager コンサルタントまたはカスタマーサポートにお問合せいただき、Actionable Log Files を有効化してもらってください。
アクションにつながるログファイルの使用
Actionable Log Filesを使用すると、Web サイトでのリアルタイムなインタラクションの場合と同じ方法でコウコクサーバーログの情報を Audience Manager に取り込むことができます。Audience Manager と広告サーバーログストレージを接続してログの情報を解析し、ログデータをアクションにつながるシグナルとしてアドビのデータ収集サーバーに送信します。
アクションにつながるシグナルを取得するためには、ルールベースの特性を設定する必要があります。🔗Audience Managerユーザーインターフェイスまたは Bulk Management Tools を使用して ルールベースの特性を設定する方法を参照してください。 ルールベースの特性で使用できるすべてのキーのリストを参照するには、アクションにつながるシグナルの節までスクロールしてください。
アクションにつながるシグナル
シグナルは、Audience Manager の最小データ単位です。Actionable Log Filesを使用することで、広告サーバーログのシグナルとして、インプレッションイベント、クリックイベント、およびコンバージョンイベントにおける広告主、ビジネスユニット、クリエイティブ、およびキャンペーン値を取得できます。
この情報をオーディエンスの作成およびセグメント化に使用する場合、自分でルールベースの特性を設定する必要があることに注意してください。
Google Campaign Manager のログのアクションにつながるシグナル
この表は、Google Campaign Manager ログファイルから取得されるアクションにつながるシグナルの一覧です。
ログファイルのヘッダー名 | シグナル | 説明 | 値の例 |
---|---|---|---|
Activity ID | d_conversion |
コンバージョンイベントでのみ使用されます。 Google Campaign Manager のコンバージョンアクティビティの数値 ID を表します。このフィールドは、Google Campaign Manager のアクティビティ ID にマッピングされます。 ヒント:Google Campaign Manager の複数または特定のコンバージョンアクティビティを取得できます。Google Campaign Manager の各コンバージョンアクティビティに | 24122 |
Conversion ID | d_conversionType |
コンバージョンイベントでのみ使用されます。 このフィールドは、Google Campaign Manager のコンバージョン ID にマッピングされます。Google Campaign Manager からのユーザーコンバージョンの前のアクティビティを示します。 使用できる値は次のとおりです。
| 0,1,2 |
Event Time | d_time | インプレッションイベント、クリックイベント、コンバージョンイベントの日付と時刻(UTC タイムゾーン)。1970-01-01 00:00:00 UTC からマイクロ秒単位で表示されます。 | 1570826763000 |
Advertiser Group ID | d_adsrc |
広告主のデータソースの統合コード。Audience Manager のデータソースとは関係ありません。 このフィールドは、Google Campaign Manager の広告主グループ ID にマッピングされます。 | 134243 |
Advertiser ID | d_bu | 事業部門 ID。このフィールドは、Google Campaign Manager の広告主 ID にマッピングされます。 | 563332 |
Campaign ID | d_campaign | Google Campaign Manager から提供されるキャンペーン ID。 | 7892520 |
Creative ID | d_creative | Google Campaign Manager が提供するクリエイティブ ID。 | 224221 |
Revenue | d_revenue | 売上金額(USD)を -6 の累乗で表します。1.000.000 を乗算すると、ドルの金額として表示されます。 | 10 |
- | d_event |
イベントタイプを示します。Audience Manager は、Google Campaign Manager ログファイル名からイベントタイプを読み取り、アクションにつながるシグナルに変換します。 使用できる値は次のとおりです。
| imp, click, conv |
- | d_src | Google Campaign Manager データの取得に使用するデータソースの ID。データソースの作成方法を参照してください。 | 743 |
この表で説明されているシグナルは、Audience Manager において、リアルタイムの HTTP
呼び出しと同じように取得されます。次の呼び出しの例には、Google Campaign Manager のコンバージョンイベントについての情報が含まれています。必ずしも呼び出しの例にある すべての シグナルを呼び出しに含める必要はありません。
https://yourcompany.demdex.net?d_src=743&d_uuid=07955261652886032950143702505894272138&d_time=1504536233&d_event=conv&d_conversion=24122&d_conversionType=2&d_bu=3983524&d_campaign=7321391&d_adsrc=11111&d_creative=123456
平均的サイズである 2,000,000 行の Google Campaign Manager ログでは、アクションにつながるシグナルから作成されたすべての特性は、ログの処理後 1 時間以内に認識されます。
- Google Campaign Manager ログファイルのデータ行からタイムスタンプが取得できなかった場合、イベントタイムスタンプとして
HTTP
呼び出しの時刻を使用します。 - Google Campaign Manager ログファイルのデータ行のタイムスタンプの形式が正しくない場合、その行全体が無視されます。
Google Ad Manager ログのアクションにつながるシグナル
この表は、Google Ad Manager ログファイルから取得されるアクションにつながるシグナルの一覧です。
LineItemId
d_lineitem
OrderId
d_orderid
CreativeId
d_creative
-
d_event
イベントタイプを示します。Audience Manager は、Ad Manager ログファイル名からイベントタイプを読み取り、アクションにつながるシグナルに変換します。使用できる値は次のとおりです。
- d_event = imp:インプレッションを示します。
- d_event = click:クリックを示します。
- d_event = conv:コンバージョンとアクティビティを示します。
この表で説明されているシグナルは、Audience Manager において、リアルタイムの HTTP 呼び出しと同じように取得されます。次の呼び出しの例には、Google Ad Manager のコンバージョンイベントに関する情報が含まれています。必ずしも呼び出しの例にあるすべてのシグナルを呼び出しに含める必要はありません。
https://yourcompany.demdex.net?d_src=743&d_uuid=07955261652886032950143702505894272138&d_time=1504536233&d_event=conv&d_lineitem=112&d_orderid=22223&d_creative=3983524
- Google Ad Manager ログファイルのデータ行からタイムスタンプが取得できなかった場合、イベントタイムスタンプとして
HTTP
呼び出しの時刻を使用します。 - Google Ad Manager ログファイルのデータ行のタイムスタンプの形式が正しくない場合、その行全体が無視されます。
Adobe Advertising Cloud、Flashtalking および Sizmek 広告サーバーログからの実用的なシグナル
まず、広告サーバーログを Amazon S3 バケットに配置する必要があります。これを達成するには、Audience Optimization レポートおよびアクションにつながるログファイル用のデータファイルを読んだ うえで、Audience Manager コンサルタントにお問い合わせください。この表は、広告サーバーログファイルから取得される実用的なシグナルの一覧です。
Event-Type
d_conversionType
コンバージョンが対応しているかどうかを示します。オプションは次のとおりです。
0
インプレッション1
クリック-1
原因不明
0,1,-1
Time-Stamp
d_time
yyyy-MM-dd HH:mm:ss
形式を使用します。2019-03-26 11:23:10
BU-ID
d_bu
563332
Campaign-ID
d_campaign
7892520
Creative-ID
d_creative
224221
Revenue
d_revenue
0.001
-
d_event
イベントタイプを示します。Audience Manager は、ログファイル名からイベントタイプを読み取り、アクションにつながるシグナルに変換します。ログファイルの命名規則を参照してください。
使用できる値は次のとおりです。
- インプレッション数:
d_event = imp
。 - クリック数:
d_event = click
。 - コンバージョン:
d_event = conv
。
imp, click, conv
この表で説明されているシグナルは、Audience Manager において、リアルタイムの HTTP
呼び出しと同じように取得されます。必ずしも呼び出しの例にある すべての シグナルを呼び出しに含める必要はありません。
https://yourcompany.demdex.net?d_src=743&d_uuid=07955261652886032950143702505894272138&d_time=1504536233&d_activity=1234&d_creative=24122&d_placemebt=3442&d_bu=3983524&d_campaign=7321391&d_adsrc=11111
Audience Manager ユーザーインターフェイスでのアクションにつながるシグナルの操作
アクションにつながる着信シグナルは、シグナル検索インターフェイスで確認できます。
オーディエンスデータ(1)/シグナル(2)/検索(3)に移動し、アクションにつながるログファイル(4)フィルターを選択します。
アクションにつながるシグナルを使用してルールベースの特性を作成するには、「アクションにつながるログファイル」(1)を選択し、特性ルールとして使用するアクションにつながるシグナル(2)を選択して、「シグナルからの特性の作成」(3)を押します。
ユースケース
Actionable Log Filesを実装するメリットの 1 つは、アクションにつながるシグナルを含んだあらゆるルールベースの特性に最新性と頻度の制御を適用できることです。これによって、例えば、メディアキャンペーン内で特定のクリエイティブがあるユーザーに対して表示される回数を制限するフリークエンシーキャップを有効にできます。この方法については、Instant Cross-Device Suppression を参照してください。他にも以下のようなユースケースがあります。
ユーザーの再ターゲット化
クリエイティブ 123 が表示されたもののクリックまたはコンバージョンが発生しなかったユーザーを再ターゲットし、クリエイティブ 456 を表示するには、以下の手順に従います。
-
クリエイティブが表示されたユーザーを取得する特性を作成します。例えば、特性の名前を Creative Trait 123 としたとします。次の特性ルールを使用します。
d_creative == 123 AND d_event == imp
-
クリックまたはコンバージョンをおこなうユーザーを取得する特性を作成します。例えば、この特性の名前を Click and Converter としたとします。次の特性ルールを使用します。
d_event == click OR d_event=conv
-
クリエイティブ 123 が表示されたものの、クリックまたはコンバージョンが発生しなかったユーザーを割り当てるセグメントを作成します。そのセグメントの名前を Retarget Users とし、次のセグメントルールを使用します。
Creative Trait 123 AND NOT Click and Converter
-
セグメント Retarget Users を宛先にマッピングし、クリエイティブ 456 を使用して宛先のユーザーをターゲット化します。
Audience Optimization レポートまたは Audience Lab で Google Campaign Manager フラッドライトアクティビティを使用
Floodlight タグを使用することで、広告主はユーザーのコンバージョンを追跡できます。Actionable Log Filesを使用することで、Audience Optimization レポートまたは Audience Lab で Google Campaign Manager コンバージョンを追跡できます。
-
特性を作成し、広告サーバーログからコンバージョンを取得する次の特性ルールを使用します。
d_event == conv AND d_conversion == 123
Audience Manager UIで特性を作成する場合は、Event TypeとしてConversionを選択します。
-
特性の作成後、Audience Optimization ReportsおよびAudience Labでコンバージョンのレポートが開始されます。