AEM Forms は、PDF ドキュメントの作成、アセンブル、配布、アーカイブや、ドキュメントへのアクセスを制限するためのデジタル署名の追加、Barcoded Forms のデコードなど、様々なドキュメントレベルの操作を実現する一連の OSGi サービスを提供します。これらのサービスは、AEM Forms のアドオンパッケージに含まれており、ドキュメントサービスと総称されます。利用可能なドキュメントサービスのリストとその主な機能は次のとおりです。
Assembler サービス: PDF ドキュメントや XDP ドキュメントの結合、並べ替えおよび拡張と、PDF ドキュメントに関する情報の取得を実行できます。PDF ドキュメントを PDF/A 規格に変換して検証することもできます。また、PDF フォーム、XML フォームを PDF/A-1b、PDF/A-2b および PDFA/A-3b に変換することもできます。詳しくは、Assembler サービスを参照してください。
ConvertPDF サービス: PDF ドキュメントを PostScript ファイルまたは画像ファイル(JPEG、JPEG 2000、PNG および TIFF)に変換します。詳しくは、ConvertPDF サービスを参照してください。
Barcoded Forms サービス:バーコードの電子画像からデータを抽出します。このサービスは、入力として 1 つまたは複数のバーコードを含んだ TIFF ファイルや PDF ファイルを受け取り、バーコードデータを抽出します。詳しくは、Barcoded Forms サービスを参照してください。
DocAssurance サービス:ドキュメントの暗号化と復号、使用権限の追加による Adobe Reader の機能拡張、ドキュメントへのデジタル署名の追加を実行できます。DocAssurance サービスには、3 つのサービス(署名、暗号化、Reader 拡張機能)があります。詳しくは、DocAssurance サービスを参照してください。
Encryption サービス:ドキュメントの暗号化と復号を実行できます。ドキュメントを暗号化すると、その内容は判読できなくなります。許可されたユーザーはドキュメントを解読して、コンテンツにアクセスできます。詳しくは、Encryption サービスを参照してください。
Forms サービス:通常 Forms Designer で作成されたフォームを検証、処理、変換および配信する、インタラクティブなデータキャプチャを行うクライアントアプリケーションを作成できます。Forms サービスは、作成したあらゆるフォームデザインを PDF ドキュメントとして処理します。詳しくは、 Forms サービスを参照してください。
Output サービス: PDF、レーザープリンター形式、ラベルプリンター形式など、様々な形式のドキュメントを作成します。レーザープリンター形式には、PostScript と Printer Control Language(PCL)があります。詳しくは、Output サービスを参照してください。
PDF Generator サービス:ネイティブファイル形式を PDF に変換する API を提供します。また、PDF を他のファイル形式に変換し、PDF ドキュメントのサイズを最適化します。詳しくは、PDF Generator サービスを参照してください。
Reader Extension サービス:使用権限を追加して Adobe Reader の機能を拡張することで、組織内でインタラクティブな PDF ドキュメントを容易に共有できます。このサービスにより、PDF ドキュメントを Adobe Reader で開いた場合には使用できない機能(ドキュメントへのコメントの追加、フォームへの入力、ドキュメントの保存など)が有効になります。詳しくは、Reader Extension サービスを参照してください。
Signature サービス: AEM サーバーでデジタル署名とドキュメントを処理できます。例えば、通常、Signature サービスは次のような状況で使用されます。
Signature サービスは、Trust Store に格納されている証明書および秘密鍵証明書にアクセスします詳しくは、Signature サービスを参照してください。
AEM Forms は強力なエンタープライズクラスのプラットフォームであり、ドキュメントサービスは AEM Forms の機能の 1 つです。機能の完全な一覧については、「AEM Forms の概要」を参照してください。
AEM Forms アドオンパッケージは AEM にデプロイされるアプリケーションです。通常、AEM Forms ドキュメントサービスを実行するには、1 つの AEM インスタンス(オーサーインスタンスまたはパブリッシュインスタンス)があれば十分です。AEM Forms ドキュメントサービスを実行するには、次のトポロジをお勧めします。トポロジについて詳しくは、「AEM Forms のアーキテクチャとデプロイメントトポロジ」を参照してください。
AEM Forms では設定したすべての機能を 1 台のサーバーで実行できますが、実稼働環境では、キャパシティプラニング、ロードバランシング、特定の機能の専用サーバーのセットアップを行う必要があります。例えば、PDF Generator サービスを使用して、1 日に数千のページと複数のアダプティブフォームをデータ取得用に変換する環境の場合、PDF Generator サービスとアダプティブフォームの機能を実行するための AEM Forms サーバーを別々にセットアップする必要があります。これにより、パフォーマンスが最適化され、各サーバーを個別にスケーリングできるようになります。
AEM Forms ドキュメントサービスのインストールおよび設定に進む前に、次のことを確認する必要があります。
ハードウェアとソフトウェアのインフラが正しく設定されていること。サポート対象のハードウェアとソフトウェアの一覧について詳しくは、「技術要件」を参照してください。
AEM インスタンスのインストールパスに空白が含まれていないこと。
AEM インスタンスが稼働していること。AEM の用語では、「インスタンス」とは、サーバー上でオーサーモードまたはパブリッシュモードで実行されている AEM のコピーのことです。通常、AEM Forms ドキュメントサービスを実行するには、1 つの AEM インスタンス(オーサーインスタンスまたはパブリッシュインスタンス)があれば十分です。
メモリ要件が満たされていること。AEM Forms アドオンパッケージでは、次が必要です。
PDF Generator を使用して Microsoft® Windows や Linux® で変換を実行するには、必要なクライアントソフトウェアをインストールする必要があります。
Unix ベースのオペレーティングシステムを使用する場合は、それぞれのオペレーティングシステムのインストールメディアから、次の 32 ビットパッケージをインストールしてください。
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(PDF Generator のみ) 32 ビット版の libcurl、libcrypto および libssl ライブラリをインストールし、以下のシンボリックリンクを作成します。シンボリックリンクは、それぞれのライブラリの最新バージョンを指すようにします。
(PDF Generator のみ) PDF Generator サービスは、HTML ファイルを PDF ドキュメントに変換するため、WebKit および PhantomJS の各ルートをサポートしています。PhantomJS ルートの変換を有効にするには、下記の 64 ビットライブラリをインストールします。通常、これらのライブラリは既にインストールされています。不足しているライブラリがあれば、手動でインストールします。
「プリインストール設定」節に記載されている設定は、PDF Generator サービスにのみ適用されます。PDF Generator サービスを設定していない場合は、「プリインストール設定」節をスキップできます。
PDF Generator サービスを使用して、Microsoft® Word、Microsoft® Excel、Microsoft® PowerPoint、OpenOffice、WordPerfect X7、Adobe Acrobat などのネイティブファイル形式を PDF ドキュメントに変換する場合は、これらのアプリケーションを AEM Forms サーバーにインストールしてください。
Acrobat をインストールしてから、Microsoft® Word を開きます。「Acrobat」タブで「PDFを作成」をクリックし、マシン上にある .doc または .docx のファイルを PDF ドキュメントに変換します。変換が成功すれば、AEM Forms が PDF Generator サービスで Acrobat を使用する準備が整います。
32 ビットおよび 64 ビットの Java Development Kit、サードパーティアプリケーション、Adobe Acrobat の環境変数を設定します。環境変数には、対応するアプリケーションを起動する際に使用する実行ファイルの絶対パスを含める必要があります。以下の表に、いくつかのアプリケーション用の環境変数を例示します。
アプリケーション |
環境変数 |
例 |
JDK(64 ビット) |
JAVA_HOME |
C:¥Program Files¥Java¥jdk1.8.0_74 |
Adobe Acrobat |
Acrobat_PATH |
C:\Program Files (x86)\Adobe\Acrobat 2015\Acrobat\Acrobat.exe |
メモ帳 |
Notepad_PATH |
C:\WINDOWS\notepad.exe |
OpenOffice |
OpenOffice_PATH |
C:¥Program Files (x86)¥OpenOffice.org4 |
すべての環境変数とそれぞれのパスでは、大文字と小文字が区別されます。
JAVA_HOME、JAVA_HOME_32、Acrobat_PATH(Windows のみ)は、必須の環境変数です。
環境変数 OpenOffice_PATH は、実行ファイルではなく、インストールフォルダーのパスに設定します。
Word、PowerPoint、Excel、Project などの Microsoft® Office アプリケーション、または AutoCAD については、環境変数を設定する必要はありません。これらのアプリケーションがサーバーにインストールされている場合は、Generate PDF サービスが自動的にこれらのアプリケーションを起動します。
UNIX ベースのプラットフォームでは、OpenOffice を /root としてインストールします。OpenOffice が root としてインストールされていないと、PDF Generator サービスは OpenOffice ドキュメントを PDF ドキュメントに変換できません。OpenOffice を非 root ユーザーとしてインストールして実行する必要がある場合は、非 root ユーザーに sudo 権限を与えます。
UNIX ベースのプラットフォームで OpenOffice を使用している場合は、以下のコマンドを実行して PATH 変数を設定します。
export OpenOffice_PATH=/opt/openoffice.org4
以下の手順を実行して、IBM® SSL ソケットプロバイダーを設定します。
java.security ファイルのコピーを作成します。ファイルのデフォルトの場所は次のとおりです。[WebSphere_installation_directory]\Appserver\java_[version]\jre\lib\security
コピーした java.security ファイルを開いて編集します。
デフォルトの SSL ソケットファクトリとして、デフォルトの IBM® WebSphere® ファクトリではなく JSSE2 ファクトリを使用するように変更します。
デフォルトの内容:
#ssl.SocketFactory.provider=com.ibm.jsse2.SSLSocketFactoryImpl
#ssl.ServerSocketFactory.provider=com.ibm.jsse2.SSLServerSocketFactoryImpl
#WebSphere socket factories (in cryptosf.jar)
ssl.SocketFactory.provider=com.ibm.websphere.ssl.protocol.SSLSocketFactory
ssl.ServerSocketFactory.provider=com.ibm.websphere.ssl.protocol.SSLServerSocketFactory
変更後の内容:
ssl.SocketFactory.provider=com.ibm.jsse2.SSLSocketFactoryImpl
ssl.ServerSocketFactory.provider=com.ibm.jsse2.SSLServerSocketFactoryImpl
#WebSphere socket factories (in cryptosf.jar)
#ssl.SocketFactory.provider=com.ibm.websphere.ssl.protocol.SSLSocketFactory
#ssl.ServerSocketFactory.provider=com.ibm.websphere.ssl.protocol.SSLServerSocketFactory
AEM Forms サーバーが更新した java.security ファイルを使用できるようにするには、AEM Forms サーバーの開始時に次の java 引数を追加します。
-Djava.security.properties= [path of newly created Java.security file].
Microsoft® Office のセキュリティセンターの設定を変更して、PDF Generator サービスが古いバージョンの Microsoft® Office で作成されたファイルを変換できるようにします。
Microsoft® Office のアプリケーションを開きます。例えば、Microsoft® Word などです。「ファイル」/「オプション」に移動します。オプションのダイアログボックスが表示されます。
「セキュリティ センター」をクリックし、「セキュリティ センターの設定」をクリックします。
「セキュリティ センターの設定」で、「ファイル制限機能の設定」をクリックします。
PDF Generator サービスで PDF ドキュメントへの変換を許可するファイルタイプについて、「ファイルタイプ」リストで「開く」チェックボックスをオフにします。
アプリケーションサーバーを起動したユーザーアカウントは、「プロセス レベル トークンの置き換え」権限が必要です。ローカルシステムアカウントには、デフォルトで「プロセス レベル トークンの置き換え」権限があります。ローカル管理グループのユーザーが運用しているサーバーでは、権限は明示的に付与されなければなりません。次の手順を実行して権限を付与します:
管理者以外のユーザーが PDF Generator サービスを使用できるようにすることができます。通常は、管理者権限を持つユーザーのみがこのサービスを実行できます。
システム構成ユーティリティにアクセスするには、スタート/ファイル名を指定して実行を選択し、MSCONFIG と入力します。
「ツール」タブをクリックし、スクロールして「UAC 設定を変更」を選択します。「起動」をクリックして新しいウィンドウでコマンドを実行します。
スライダーを「通知しない」レベルに設定します。完了したら、コマンドウィンドウを閉じ、システム構成ウィンドウを閉じます。
レジストリ設定で UAC が 0(ゼロ)に設定されていることを検証します。検証するには、以下の手順を実行します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system\
に移動します。EnableLUA の値が 0(ゼロ)に設定されていることを確認します。コンピューターを再起動します。
Windows Server で PDF Generator サービスを使用してドキュメントを PDF に変換しているとき、実行ファイルに問題が見つかったためファイルを閉じる必要があると Windows Server で報告される場合があります。ただし、PDF 変換はバックグラウンドで続行されるため、影響を与えません。
エラーを受信しないようにするために、Windows エラー報告を無効にすることができます。エラーレポート機能を無効にする手順について詳しくは、https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/cc754364.aspx を参照してください。
PDF Generator サービスは、HTML ファイルを PDF ドキュメントに変換するため、WebKit、WebCapture および PhantomJS の各ルートまたはメソッドを提供しています。Windows で WebKit および Acrobat WebCapture ルートの変換を有効にするには、Unicode フォントを %windir%\fonts ディレクトリにコピーします。
新しいフォントをフォントフォルダーにインストールしたときは、AEM Forms インスタンスを再起動してください。
UNIX ベースのプラットフォーム上の PDF Generator サービスは、HTML ファイルを PDF ドキュメントに変換するため、WebKit および PhantomJS の各ルートをサポートしています。HTML から PDF への変換を有効にするには、以下から目的の変換ルートに該当する設定を行います。
Unicode フォントを、使用しているシステムに応じて、次のいずれかのディレクトリにコピーします。
AEM Forms アドオンパッケージは AEM にデプロイされるアプリケーションです。このパッケージには、AEM Forms ドキュメントサービスおよびその他の AEM Forms 機能が含まれています。次の手順を実行してパッケージをインストールします。
ソフトウェア配布を開きます。ソフトウェア配布にログインするには、Adobe ID が必要です。
ヘッダーメニューで「Adobe Experience Manager」をタップします。
「フィルター」セクションで、
お使いのオペレーティングシステムに適したパッケージの名前をタップし、「EULA 利用規約に同意する」を選択して、「ダウンロード」をタップします。
パッケージマネージャーを開き、「パッケージをアップロード」をクリックしてパッケージをアップロードします。
パッケージを選択して「インストール」をクリックします。
AEM Forms リリースの記事に記載されている直接リンクからパッケージをダウンロードすることもできます。
パッケージのインストールが完了したら、AEM インスタンスを再起動するよう指示されます。その際、すぐにサーバーを停止しないでください。 AEM Forms サーバーを停止する前に、ServiceEvent REGISTERED メッセージと ServiceEvent UNREGISTERED メッセージが [AEM-Installation-Directory]/crx-quickstart/logs/error
.log ファイルに表示されなくなり、ログファイルが安定した状態になるまで待ちます。
AEM インスタンスを停止します。[AEM インストールディレクトリ]¥crx-quickstart¥conf フォルダーに移動します。sling.properties ファイルを開いて編集します。
[AEM installation directory]\crx-quickstart\bin\start.bat
を使用して AEM インスタンスを起動する場合は、[AEM_root]\crx-quickstart\
にある sling.properties 編集します。
次のプロパティを sling.properties ファイルに追加します。
sling.bootdelegation.class.com.rsa.jsafe.provider.JsafeJCE=com.rsa.*
(AIX® のみ)以下のプロパティを sling.properties ファイルに追加します。
sling.bootdelegation.xerces=org.apache.xerces.*
ファイルを保存して閉じます。
管理者として「AEM Configuration Manager」にログインします。
CQ-DAM-Handler-Gibson Font Managers サービスを探して開きます。システムフォント、Adobe サーバーフォント、カスタマーフォントの各ディレクトリのパスを指定します。「保存」をクリックします。
アドビ システムズ社以外が提供しているフォントを使用するユーザーの権利は、それらのフォントを所有する会社が提供する使用許諾契約書に拘束されるもので、アドビソフトウェアを使用するための使用許諾契約書は適用されません。アドビ以外が提供しているフォントをアドビのソフトウェアで使用する前に、適用されるすべてのアドビ以外の使用許諾契約書に準拠していることを確認してください。特に、サーバー環境でフォントを使用する際は注意が必要です。
新しいフォントをフォントフォルダーにインストールしたときは、AEM Forms インスタンスを再起動してください。
PDF Generator サービスを実行するには、ローカルユーザーのアカウントが必要です。ローカルユーザーを作成する手順については、「Windows のユーザー アカウントを作成する」または「UNIX ベースのプラットフォームでユーザーアカウントを作成する」を参照してください。
AEM Forms PDF Generator の設定ページを開きます。
「ユーザーアカウント」タブでローカルユーザーのアカウントの認証情報を入力し、「送信」をクリックします。Microsoft® Windows のプロンプトが表示されたら、ユーザーにアクセスを許可します。正常に追加されると、設定されたユーザーが「ユーザーアカウント」タブの「ユーザーアカウント」セクションに表示されます。
AEM Configuration Manager で、Jacorb ORB Provider サービスを開きます。
次のプロパティを「Custom Properties.name」フィールドに追加し、「保存」をクリックします。これで、保留中の応答タイムアウト(「CORBA クライアントのタイムアウト」とも呼ばれます)が 600 秒に設定されます。
jacorb.connection.client.pending_reply_timeout=600000
AEM オーサーインスタンスにログインし、Adobe Experience Manager/ツール/Forms/PDF Generator を設定に移動します。デフォルトの URL は http://localhost:4502/libs/fd/pdfg/config/ui.html です。
「一般的な設定」タブを開いて、自分の環境に合わせて次のフィールドの値を変更します。
フィールド | 説明 | デフォルト値 |
Server Conversion Timeout | PDFG 変換は、サーバー変換タイムアウトで定義された秒数の間アクティブになります | 270 秒 |
PDFG Cleanup Scan Seconds | 変換後操作を実行するために必要な秒数 |
3600 秒 |
Job Expiration Seconds | PDF Generator サービスが変換を実行できる期間。「Job Expiration Seconds」の値が「PDFG Cleanup Scan Seconds」の値よりも大きいことを確認してください。 | 7200 秒 |
Microsoft® Windows では、PDF Generator サービスは Adobe Acrobat を使用して、サポートしているファイル形式を PDF ドキュメントに変換します。以下の手順を実行して、Adobe Acrobat を PDF Generator サービスに設定します。
Acrobat を開き、「編集」/「環境設定」/「Updater」を選択します。「アップデートの有無をチェック」で「アップデートを自動的にインストール」のチェックを解除し、「OK」をクリックします。Acrobat を終了します。
システム上の PDF ドキュメントをダブルクリックします。Acrobat の初回起動時に、ログインのダイアログボックス、スタートアップスクリーンおよび EULA が表示されます。PDF Generator を使用できるすべてのユーザーに対して、このダイアログボックスを閉じます。
PDF Generator ユーティリティのバッチファイルを実行して、Adobe Acrobat を PDF Generator サービス用に設定します。
AEM パッケージマネージャーを開き、adobe-aemfd-pdfg-common-pkg-[version].zip
ファイルをパッケージマネージャーからダウンロードします。
ダウンロードした.zip ファイルを解凍します。管理者権限でコマンドプロンプトを開きます。
[extracted-zip-file]\jcr_root\etc\packages\day\cq60\fd\adobe-aemds-common-pkg-[version]\jcr_root\etc\packages\day\cq60\fd\
に移動します。
adobe-aemfd-pdfg-common-pkg-[version]
を解凍します。
[downloaded-adobe-aemfd-pdfg-common-pkg]\jcr_root\libs\fd\pdfg\tools\adobe-aemfd-pdfg-utilities-[version]
ディレクトリに移動します。次のバッチファイルを実行します。
Acrobat_for_PDFG_Configuration.bat
Acrobat が PDF Generator サービスを実行するように設定されます。
System Readiness Tool(SRT)を実行して、Acrobat のインストールを検証します。
PDF Generator サービスは、HTML ファイルを PDF ドキュメントに変換する複数のルート(Webkit、Acrobat WebCapture(Windows のみ)および PhantomJS)を提供します。アドビでは、PhantomJS ルートを使用することを推奨しています。動的コンテンツを処理する機能を持ち、32 ビットライブラリと 32 ビット JDK に依存せず、追加フォントを必要としないからです。また、PhantomJS ルートでは、変換を実行するために sudo または root アクセスは必要ありません。
HTML から PDF への変換のデフォルトの主要ルートは WebKit です。変換ルートを変更するには:
AEM オーサーインスタンスで、「ツール」/「フォーム」/「PDF Generator を設定」に移動します。
「一般的な設定」タブで、「HTML を PDF へ変換するプライマリルート」ドロップダウンから希望の変換ルートを選択します。
Trust Store の管理では、電子署名の検証および証明書認証のために、サーバーで信頼される証明書の読み込み、編集および削除を行うことができます。証明書はいくつでも読み込みと書き出しを行うことができます。証明書が読み込まれたら、信頼設定および Trust Store の種類を編集できます。Trust Store を初期化するには、以下の手順を実行します。
DocAssurance サービスは PDF ドキュメントに使用権限を適用できます。PDF ドキュメントに使用権限を適用するには、証明書を設定します。
証明書を設定する前に、次が揃っていることを確認します。
証明書ファイル(.pfx)。
証明書ファイルとともに提供する秘密鍵パスワード。
秘密鍵のエイリアス。Java keytool コマンドを実行し、秘密鍵エイリアスを表示します。
keytool -list -v -keystore [keystore-file] -storetype pkcs12
キーストアファイルのパスワード。アドビの Reader Extensions 証明書を使用している場合、Keystore ファイルのパスワードは常に秘密鍵のパスワードと同一です。
証明書を設定するには、以下の手順を実行します。
AEM オーサーインスタンスに管理者としてログインします。「ツール」/「セキュリティ」/「ユーザー」に移動します。
ユーザーアカウントの名前フィールドをクリックします。ユーザー設定を編集ページが開きます。AEM オーサーインスタンスでは、証明書は KeyStore にあります。KeyStore をまだ作成していない場合は、「KeyStore を作成」をクリックして、KeyStore の新しいパスワードを設定します。KeyStore がサーバーに既にある場合は、この手順をスキップします。アドビの Reader Extensions 証明書を使用している場合、Keystore ファイルのパスワードは常に秘密鍵のパスワードと同一です。
ユーザー設定を編集 ページで「キーストア」タブを選択します。「秘密鍵をキーストアファイルから追加」オプションを展開し、エイリアスを指定します。エイリアスは Reader Extensions の操作を実行する際に使用されます。
証明書ファイルをアップロードするには、「キーストアファイルを選択」をクリックし、<filename>.pfx ファイルをアップロードします。
キーストアのパスワード、秘密鍵のパスワード、証明書に関連付けられている秘密鍵エイリアスを、各フィールドに追加します。「送信」をクリックします。
実稼働環境では、評価用の資格情報を実稼働用の資格情報に置き換えます。期限切れの資格情報または評価用の資格情報を更新する前に、Reader Extensions の古い資格情報を削除してください。
ユーザー設定を編集 ページで「保存して閉じる」をクリックします。
PDF ファイルに AES 256 暗号化を使用するには、Java Cryptography Extension(JCE)Unlimited Strength Jurisdiction Policy ファイルを入手し、インストールします。jre/lib/security フォルダーの local_policy.jar と US_export_policy.jar ファイルを置き換えます。例えば、Sun JDK を使用している場合、ダウンロードしたファイルを [JAVA_HOME]/jre/lib/security
フォルダーにコピーします。
Assembler サービスは、Reader Extensions サービス、Signature サービス、Forms サービス、Output サービスに依存します。次の手順を実行し、必要なサービスが起動および実行していることを確認します。
https://'[server]:[port]'/system/console/bundles
にログインします。サービス名 | バンドル名 |
---|---|
署名サービス | adobe-aemfd-signatures |
Reader Extensions サービス | com.adobe.aemfd.adobe-aemfd-readerextensions |
Forms サービス | com.adobe.livecycle.adobe-lc-forms-bedrock-connector |
Output サービス | com.adobe.livecycle.adobe-lc-forms-bedrock-connector |
入力用 zip ファイルにファイル名が 2 バイト文字の HTML ファイルが含まれている場合、HTML から PDF への変換は失敗します。この問題を回避するには、HTML ファイルに名前を付けるときに 2 バイト文字を使用しないようにします。
UNIX ベースのオペレーティングシステムでは、以下を実行して不足しているライブラリを見つけます。
[crx-repository]/bedrock/svcnative/HtmlToPdfSvc/bin/
に移動します。
次のコマンドを実行して、PhantomJS が HTML から PDF への変換に必要とするすべてのライブラリを一覧表示します。
ldd phantomjs
次のコマンドを実行して、不足しているライブラリを一覧表示します。
ldd phantomjs | grep not
不足しているライブラリを手動でインストールします。
System Readiness ツールは、PDF Generator 変換を実行するようにマシンが正しく設定されているかどうかを確認します。ツールは、指定されたパスでレポートを生成します。ツールを実行するには:
コマンドプロンプトを開き、[extracted-adobe-aemfd-pdfg-common-pkg]\jcr_root\libs\fd\pdfg\tools
フォルダーに移動します。
コマンドプロンプトから次のコマンドを実行します。
java -jar forms-srt-[version].jar [Path_of_reports_folder] en
このコマンドは、レポートを生成し、 srt_config.yaml ファイルも作成します。SRT ツールのオプションを設定する場合に使用できます。 SRT ツールのオプションを設定するオプションです。
[extracted-adobe-aemfd-pdfg-common-pkg]\jcr_root\libs\fd\pdfg\tools\adobe-aemfd-pdfg-utilities-[version]\plugins\x86_win32
ディレクトリから [Acrobat_root]\Acrobat\plug_ins
ディレクトリにコピーします。[Path_of_reports_folder]
に移動します。SystemReadinessTool.html ファイルを開きます。レポートを検証して前述の問題を修正します。
srt_config.yaml ファイルを使用して、SRT ツールの様々な設定を行うことができます。 ファイルの形式は次のとおりです。
# =================================================================
# SRT Configuration
# =================================================================
#Note - follow correct format to avoid parsing failures
#e.g. <param name>:<space><param value>
#locale: (mandatory field)Locale to be used for SRT. Supported locales [en/fr/de/ja].
locale: en
#aemTempDir: AEM Temp direcotry
aemTempDir:
#users: provide PDFG converting users list
#users:
# - user1
# - user2
users:
#profile: select profile to run specific checks. Choose from [LCM], more will be added soon
profile:
#outputDir: directory where output files will be saved
outputDir:
SRT ツールが報告する問題をすべて修正した後でも問題が発生した場合は、次のチェックを実行します。
次のチェックを実行する前に、System Readiness ツールがエラーを報告していないことを確認します。
Microsoft® Windows
Linux®
OpenOffice のサポート対象バージョンをインストールします。AEM Formsは、32 ビットバージョンと 64 ビットバージョンの両方をサポートしています。 インストール後、すべての OpenOffice アプリケーションを開き、すべてのダイアログウィンドウをキャンセルして、アプリケーションを閉じます。 アプリケーションを再度開き、OpenOffice アプリケーションを開く際にダイアログボックスが表示されないことを確認します。
環境変数 OpenOffice_PATH
を作成し、コンソールまたは dt(デバイスツリー)プロファイルに設定されている OpenOffice のインストール先を指すように設定します。
OpenOffice のインストールに問題がある場合は、OpenOffice のインストールに必要な 32 ビットライブラリが利用可能であることを確認します。
Linux および Solaris(PhantomJS 変換ルート)
Webkit ベースの HTMLToPDF 変換に 32 ビットライブラリ(libicudata.so.42)が使用可能であり、64 ビット(libicudata.so.42)が PhantomJS ベースの HTMLToPDF 変換に使用可能であることを確認します。
次のコマンドを実行して、phantomjs に不足しているライブラリを一覧表示します。
ldd phantomjs | grep not
JAVA_HOME_32 環境変数が正しい場所を指していることを確認します。
Linux® および Solaris™(WebKit 変換ルート)
/usr/lib/X11/fonts
および /usr/share/fonts
ディレクトリが存在することを確認します。ディレクトリが存在しない場合は、/usr/share/X11/fonts
から /usr/lib/X11/fonts
にシンボリックリンクを作成し、別のシンボリックリンクを /usr/share/fonts
から /usr/share/X11/fonts
.に作成します。
ln -s /usr/share/fonts /usr/share/X11/fonts
ln -s /usr/share/X11/fonts /usr/lib/X11/fonts
IBM のフォントが usr/share/fonts の下にコピーされていることを確認します。
GHOST 脆弱性が修正済みの glibc がマシン上で利用可能であることを確認します。デフォルトのパッケージマネージャーを使用して、glibc の最新バージョンにアップデートします。これには GHOST 脆弱性の修正も含まれます。
最新バージョンの 32 ビット lib curl、libcrypto、libssl ライブラリがシステムにインストールされていることを確認します。また、それぞれのライブラリの最新版(32 ビット)を指すシンボリックリンク /usr/lib/libcurl.so
(AIX® では libcurl.a)、/usr/lib/libcrypto.so
(AIX® では libcrypto.a)および /usr/lib/libssl.so
(AIX® では libssl.a)も作成します。
以下の手順を実行して、IBM® SSL ソケットプロバイダーを設定します。
java.security ファイルを <WAS_Installed_JAVA>\jre\lib\security
から AEM Forms Server 上の任意の場所にコピーします。デフォルトの場所は <WAS_Installed>\Appserver\java_[version]\jre\lib\security
.です。
コピー先の java.security ファイルを編集し、デフォルトの SSL Socket factories を JSSE2 factories に変更します(WebSphere® の代わりに JSSE2 factories を使用します)。
次のデフォルトの JSSE socket factories を変更します。
#ssl.SocketFactory.provider=com.ibm.jsse2.SSLSocketFactoryImpl
#ssl.ServerSocketFactory.provider=com.ibm.jsse2.SSLServerSocketFactoryImpl
WebSphere socket factories (in cryptosf.jar)
ssl.SocketFactory.provider=com.ibm.websphere.ssl.protocol.SSLSocketFactory
ssl.ServerSocketFactory.provider=com.ibm.websphere.ssl.protocol.SSLServerSocketFactory
以下に置き換えます。
ssl.SocketFactory.provider=com.ibm.jsse2.SSLSocketFactoryImpl
ssl.ServerSocketFactory.provider=com.ibm.jsse2.SSLServerSocketFactoryImpl
WebSphere socket factories (in cryptosf.jar)
#ssl.SocketFactory.provider=com.ibm.websphere.ssl.protocol.SSLSocketFactory
#ssl.ServerSocketFactory.provider=com.ibm.websphere.ssl.protocol.SSLServerSocketFactory
Microsoft® Office および OpenOffice の場合は、(各ユーザーと同様に)1 つ以上の変換を手動で実行し、変換時にダイアログがポップアップ表示されないようにします。ダイアログが表示された場合は、ダイアログを閉じます。自動変換時に、このようなダイアログが表示されないようにします。
OSGi 環境の AEM Forms で自動処理を実行する前に、テストパッケージがインストールされ、アクティブになっていることを確認します。
特定のユーザーが変換に失敗したかどうかを確認するには、サーバーログを確認します。(プロセスエクスプローラは、異なるユーザーの実行中のプロセスを確認するのに役立ちます)
PDF Generator 用に設定したユーザーに、ローカルの管理者権限が付与されていることを確認します。
PDF Generator ユーザーに、LC 一時ユーザーと PDFG 一時ユーザーに対する読み取り、書き込み、実行の権限があることを確認します。
Microsoft® Office および OpenOffice の場合は、(各ユーザーと同様に)1 つ以上の変換を手動で実行し、変換時にダイアログがポップアップ表示されないようにします。ダイアログが表示された場合は、ダイアログを閉じます。自動変換時に、このようなダイアログが表示されないようにします。
サンプル変換を実行します。
Adobe Acrobat の既存のライセンスを持っていて、そのライセンスが期限切れの場合、最新バージョンの Adobe Application Manager をダウンロードし、シリアル番号を移行します。シリアル番号の移行前に以下のことを行います。
次のコマンドを使用して prov.xml を生成し、シリアル番号の移行の記事で提供されているコマンドの代わりに、prov.xml ファイルを使用して既存のインストールを再シリアル化します。
```
adobe_prtk --tool=VolumeSerialize --generate --serial=<serialnum> [--leid=<LEID>] [--regsuppress=ss] [--eulasuppress] [--locales=limited list of locales in xx_XX format or ALL>] [--provfile=<Absolute path to prov.xml>]
```
パッケージをボリュームシリアライズします(prov.xml ファイルと新しいシリアルを使用して既存のインストールを再シリアライズします)。PRTK インストールフォルダーから次のコマンドを管理者として実行し、クライアントマシンにデプロイされたパッケージをシリアライズしてアクティベートします。
```
adobe_prtk --tool=VolumeSerialize --provfile=C:\prov.xml –stream
```
大規模インストールの場合は、Acrobat Customization Wizard をクリックして、以前のバージョンの Reader と Acrobat を削除します。インストーラーをカスタマイズし、組織のすべてのマシンにデプロイします。
ユーザーが Word ファイルまたは Excel ファイルを Microsoft Windows Server 上で PDF に変換しようとすると、次のエラーが発生します。
プライマリコンバータからのエラーメッセージ:
ALC-PDG-015-003-システムは入力ファイルを開くことができません。 ファイルを再度送信するか、システム管理者に問い合わせてください。
この問題を解決するには、Word ファイルまたは Excel ファイルを Windows Server 上で PDF に変換できませんを参照してください。
これで、AEM Forms ドキュメントサービスの動作環境が用意できました。ドキュメントサービスは、以下で使用できます。