AEM 6.4 以前は、カスタムコードは JCR の予測できない領域(つまりアップグレード時に変更対象になりうる領域)にデプロイされていました。そのため、正式な AEM リリースでカスタムコード、設定、コンテンツなどが上書きされることがよくありました。逆に、カスタムのコードや設定やコンテンツが AEM の製品コードやコンテンツを上書きしてしまい、製品の機能が損なわれることもありました。
AEM 製品コードとカスタムコードの階層を明確に記述すれば、このような競合を回避できます。
このことを念頭に、AEM 6.4 以降のリリースでは、コンテンツが再構築されて、/etc からリポジトリの他のフォルダーに移動されます。さらに、どのコンテンツがどこに移動されるかについてのガイドラインも提供されます。大まかには以下のルールに従います。
AEM 6.5 にアップグレードすると、/etc の下にあるコンテンツの大部分がリポジトリ内の他のフォルダーに複製されます。これらの新しい場所は、コンテンツが優先的に参照される場所になります。ただし、AEM 6.5 にアップグレードしても /etc フォルダー内の以前の場所との下位互換性を保つことができるようにあらゆる試みがおこなわれてきた結果、ほとんどの場合、顧客のアプリケーションで変更が活発に(多くの場合、手動で)おこなわれるまでは、AEM コードで古い場所が引き続き参照されます。スケジュールの観点からは、変更は次の 2 つのカテゴリに分かれます。
AEM 6.5 へのアップグレードを計画している場合は、作業量を評価するために以下のソリューションごとのページを参照してください。
各ページは、必要な変更の緊急度に応じて 2 つの節に分かれます。「6.5 へのアップグレード時におこなう変更」で説明している作業はすべて、AEM 6.5 へのアップグレードプロジェクトの一環として取り組んでください。「今後のアップグレードまでに行う変更」で説明している作業はすべて、次のアップグレードまで任意に先送りすることができます。
ページの各エントリには、「再構築ガイダンス」フィールドが含まれます。このフィールドには、新しい場所が以前 /etc フォルダーに配置されていたコンテンツで参照されるように、新しい 6.5 リポジトリモデルに合わせるための推奨技術的戦略の詳細が示されます。 追加の「メモ」フィールドには、有用な関連情報が記載されています。