Data Workbench 6.4 のリリースノートには、新機能、アップグレード要件、バグの修正および既知の問題が含まれています。
以前のリリースの機能や修正を確認するには、リリースノートのアーカイブを参照してください。
Data Workbench 6.4 には、次の新機能が含まれています。
DWB 6.4 の機能 | 説明 |
---|---|
Analytics コアサービスへのエクスポート | 顧客レコードサービス(CRS)のエクスポート機能を使用して、Data Workbench のデータを詳細テーブルから Adobe Analytics コアサービスにエクスポートし、Analytics のその他の機能(Reports & Analytics など)と統合できます。 |
ワークステーションセットアップウィザード | ステップバイステップ方式のインストールウィザードを使用して Data Workbench(クライアント)をセットアップします。ワークベンチのダウンロード、オプション設定、インストール、サーバーとの同期をおこなうことができます。 |
ワークステーション設定エクスペリエンスの強化 | ワークステーションのインストール後、「サーバーへの接続を設定」ワークスペースが開き、Insight.cfg ファイル内のサーバー接続情報の入力に関する詳しい情報が表示されます。サーバーへの接続状況の表示やプロファイルの選択もおこなえます。 |
プレゼンテーションレイヤー | プレゼンテーションオーバーレイを使用して、ビジュアライゼーションへの注釈の付与やビジュアライゼーションの明確化をおこなうことができます。テキストコールアウト、矢印、画像および色分けの追加によってデータを強調および明確化したうえで、他のユーザーと共有できます。 |
指標ディメンションウィザード | ステップバイステップ方式のウィザードの採用により、指標ディメンションの作成が容易になりました。 |
グループメンバーアクセスのユーザー管理 | 管理者は、カスタムグループのアクセス制御の管理を部分的にワークステーションユーザーに任せることができます。 |
ワークステーションでのプロファイルのロック | プロファイル、ディメンション、レポート、ワークスペース、指標またはフィルターマネージャーで作業中のユーザーがプロファイルを上書きできないようにすることができます。プロファイルマネージャーで、Internal.cfg ファイルをカスタムプロファイルに保存して、システム内の複数のプロファイルファイルをサーバー上で上書きできないようにします。 |
新しいユーザーインターフェイス機能 | Data Workbench6.4では、新しいワークスペースアイコン、ツールヒント、スプラッシュスクリーンおよびF1キーによるヘルプへのショートカットが追加されました。 また、ツールバーからヘルプ/トレースディレクトリを開くを選択してログファイルを開くこともできます。 |
クラスタリングアルゴリズムの更新 | クラスタリング機能に期待値最大化が追加されました。これは Adobe Analytics Premium の機能です。 |
ログ情報の更新 | Data Workbench では、拡張されたログフレームワーク「L4」を使用できます。このフレームワークでは、必要に応じてログの設定をおこなうことができます。6.4 パッケージに付随するデフォルトの実装は、このソフトウェアの処理に関する重要な情報を提供しています。サーバーイベントのトラブルシューティングや根底にある問題の分析に役立てるために、関連するサーバー、クライアントおよびレポートサーバーなどの詳細情報をログに追加することができます。追加の L4 ログを実装するうえでさらなるサポートが必要な場合は、アカウントマネージャーにお問い合わせください。 |
ExportIntegration.exe ログオプションの新しい設定ファイル | 新しい httpLoggingEI.cfg 設定ファイル(server\Admin\Export\httpLoggingEI.cfg)を使用すると、統合のエクスポート時に HTTP.log ファイルに対する INFO ログの記録を停止できます(CRS、TNT および MMP エクスポートでは、既に詳細ログが個別のエクスポートログファイル内に取得されています)。true に設定すると INFO ログ(テストおよび詳細レポート用)の記録が HTTP.log ファイルに対して開始され、false に設定すると、詳細ログの記録が中止されます。false に設定した場合は、警告/エラーレベルのメッセージのみが HTTP.log ファイルに送られます。 |
グラフビジュアライゼーションでのズーム機能 | ズーム機能を使用すると、値どうしの差が大きくなっても指標ラベルが適切に表示されます。これまでは、例えば指標の回帰値をそれまでの値よりも高く設定すると、値のコントラストの変化によってラベルが消えていました。Ctrlキーを押しながらグラフの上にマウスカーソルを置いた状態でマウスホイールを動かすことで、ビジュアライゼーションをズームインできるようになりました。 |
新しいカラーピッカーツール | 新しいカラーピッカーを使用すると、単純なカラーパレットからカラーを選択したり、「詳細」タブをクリックしてグラデーションスケールからの選択または独自の RGB 値の入力をおこなったりできます。 |
ファインダーでエクスポートできるメタ情報の増加 | ディメンションや指標をファインダーからエクスポートする際に提供されるメタ情報が増えました。指標ファインダー出力に名前および数式が含まれるようになりました。ディメンションファインダー出力に名前、種類、親が含まれます。 |
Insight.exeとInsightSetup.exeのデジタル署名化 | これらの実行ファイルは、ソフトウェアダウンロードが変更または破壊されていないことを証明するためにデジタル署名されるようになりました。 |
日付形式のオプション | Standard Time Dimensions.cfg ファイル内のロケールに基づいて日付形式を変更できます。デフォルトの MM/DD/YYYY 形式を DD/MM/YYYY 形式に変更したり、その他のオプションを選択したりできます。 |
ファイルビジュアライゼーションの分離 | レポートを表示する際に、基本プロファイルのファイルビジュアライゼーション(管理/ファイル)に大きなディレクトリ(削除されたログ、エクスポート、検索データ)が含まれなくなります。これにより、レポートの表示が速くなります。大きなディレクトリはそれぞれ個別のレポート(管理者/エクスポートファイル、検索ファイル、ログファイル)に表示されるようになります。 |
メモリ内キャッシュを使用する Device Atlas | 検索パフォーマンスを向上するために、DeviceAtlas.bundle ファイルがメモリ内キャッシュを使用するようになりました。 |
コードビジュアライゼーションの更新 | コードビジュアライゼーションの表示時に、カーソルをセクションの上に移動したときの視認性が向上しました。 |
ファインダーから詳細テーブルへのディメンションのドラッグ | ワークステーションで、ディメンションをファインダーパネルからワークスペースの詳細テーブルに直接ドラッグできるようになりました。 |
ツールバーのアイコンをオフにして、テキスト名に戻ることができます。 Toolbar Icons = bool: false パラメーターをInsight.cfgファイルに追加します。 false に設定した場合、ワークステーションのユーザーインターフェイスにアイコンが表示されなくなり、ツールバーにテキストでメニュー名が表示されます。
検索パフォーマンス向上のために、DeviceAtlas.bundle ファイルがメモリ内にキャッシュされるようになりました。
デフォルトでは、Device Atlas は最大 100,000 のユーザーエージェントとそのプロパティをキャッシュします。LRU キャッシュは、DeviceAtlas.bundle 内部で完全に自己完結しているので、バンドルファイルを使用できるバージョンのサーバーであれば、新しいファイルを読み込むとすぐにパフォーマンスが向上し、自動的にメリットを得られます。
DeviceAtlas.cfg ファイルの変更
LRU キャッシュの最大サイズは、DeviceAtlas.cfg ファイル内の Cached Elements Limit パラメーターを変更することによって、設定できます。
Data Workbench 6.4 リリースから、Cached Elements Limit のデフォルト値「100000」を変更してファイルを保存することによって、この値をオーバーライドできます。デフォルト値は、ほとんどのニーズを満たせるように選択されています。
component = DeviceAtlasComponent:
DeviceAtlas Bundle File = string: Lookups\\DeviceAtlas\\DeviceAtlas.bundle
Unsynchronized Bundle Extraction Path = string: Temp\\DeviceAtlas\\
<b> Cached Elements Limit = unsigned int: 100000</b>
Data Workbench 6.4 にアップグレードする際は、以下の要件および推奨事項に従ってください。
以前のインストールからファイルを移動するのではなく、新しくインストールされたデフォルトの設定ファイルを使用してカスタマイズすることをお勧めします。ただし、次の例外があります。
以下の実行ファイルについて、Windows 2012 Server の MS System Center Endpoint Protection の除外プロセスを追加します。
InsightServer64.exe
ReportServer.exe
ExportIntegration.exe
これにより、これらのインターフェイス実行可能ファイルに対するホワイトリスト権限が許可されます。
サーバー上 Trust_ca_cert.pem
の証明書を更新します。
アトリビューションプロファイルの再編成。
Attribution フォルダーの名前が Attribution - Premium に変更されました(デフォルトのインストール場所 Profiles \Attribution - Premium にあります)。
Premium プロファイルは削除され、ワークスペースは新しい Attribution - Premium フォルダーに移動されました。
Attribution-Premium 設定を更新します。 デフォルトの Adobe SC プロファイルをオーバーライドするパラメーター設定でプロファイルをカスタマイズした場合は、以下の設定ファイルのカスタムフィールドを更新する必要があります。
Decoding Instructions.cfg
SC Fields.cfg
この再編成によって、古い Attribution フォルダーと Premium フォルダーをサーバーのインストール場所から削除する必要があります。
以下の設定を
Profile = profileInfo:
Active = bool: true
Directories = vector: 6 items
0 = string: Base\\
1 = string: Geography\\
2 = string: Predictive Analytics\\
3 = string: Adobe SC\\
4 = string: Attribution\\
5 = string: Premium\\
次のように変更します。
Profile = profileInfo:
Active = bool: true
Directories = vector: 5 items
0 = string: Base\\
1 = string: Geography\\
2 = string: Predictive Analytics\\
3 = string: Adobe SC\\
4 = string: Attribution - Premium\\
カスタム Meta.cfg ファイルを更新します(必要な場合)。
Base\Context and AdobeSC\Context
フォルダー内のMeta.cfg
ファイルは、このリリースで更新されました。
インストール時に meta.cfg ファイルをオーバーライドする場合は、これらのパラメーターと、適切に入力されたメタデータのベクターでプロファイルのコピーを更新する必要があります。
94 = meta:
path = string: SegmentExport:CRS Configuration/CRS Attributes
acceptable children = vector: 1 items
0 = Template:
name = string: CRS Attributes
value = CRSAttributeConfiguration:
Attribute Name = string:
Attribute Type(int,string) = string:
Field Name = string:
95 = meta:
path = string: SegmentExportQuery:CRS Configuration/Report Suite
acceptable children = vector: 1 items
0 = Template
name = string: Add Report Suite
value = string:
Windows 2012 Server 上で Microsoft Excel レポートを生成できるように Report Server の権限を設定します。
ルートフォルダー(E:\ReportServer\
)の権限をEveryone = full controlに設定します。
適切な権限で以下のフォルダーを作成します。
C:\Windows\SysWOW64\config\systemprofile\AppData\Local\Microsoft\Windows\INetCache
C:\Windows\System32\config\systemprofile\AppData\Local\Microsoft\Windows\INetCache
C:\Windows\System32\config\systemprofile\Desktop
C:\Windows\SysWOW64\config\systemprofile\Desktop
Windows Server 2012上でReport Serverを実行する場合は、Windows Server 2012 R2をインストールする必要があります。
これらのフォルダーの所有者として「SYSTEM」を割り当てます。
フォントを Report Server に追加します。 ReportServer.cfg
ファイルに、以下のフォントを(すべての言語で)追加します。
Fonts = vector: 3 items
0 = string: Arial
1 = string: SimSun
2 = string: MS Mincho
Microsoft Excel のバージョンを更新します(必要な場合)。
Data Workbench 6.4 のリリースに伴って、Excel 2007 のサポートが終了しました。また、Data Workbench は 64 ビットアーキテクチャの Microsoft Windows 上でのみ動作するので、64 ビット版の Microsoft Excel もインストールすることをお勧めします。
ワークステーション(クライアント)のインストールに必要な 64 ビットアーキテクチャ。
ワークステーションセットアップウィザードを実行します。
InsightSetup.exe をダウンロードして起動し、セットアップ手順に従って、新しいバージョンのワークステーション(クライアント)をインストールします。デフォルトでは、ファイルは以下の新しい場所にインストールされます。
プログラムファイルはデフォルトで次の場所に保存されるようになりました。
C:\Program Files\Adobe\Adobe Analytics\Data Workbench
データファイル(プロファイル、証明書、トレースログ、ユーザーファイルなど)はデフォルトで次の場所に保存されるようになりました。
C:\Users\<username>\AppData\Local\Adobe\Adobe Analytics\Data Workbench\
フォントをワークステーションに追加します。
Insight.cfg
ファイル内で、以下のフォントを(すべての言語に対して)追加します。
Fonts = vector: 3 items
0 = string: Arial
1 = string: SimSun
2 = string: MS Mincho
このリリースでは、以下の機能が名前変更または削除され、インストールファイルまたはフォルダーが再編成されました。
\server\components\disk files.cfg
\server\components for processing servers\disk files.cfg
Data Workbench 6.4 では以下の修正が行われました(Data Workbench 6.31 のリリース以降)。
ExportIntegration.exe
を使用して)Target/Data Workbench 統合によって生成されたリクエストが Adobe Target によって拒否されていました。現在、この ID リクエストは正しく書式設定され、良好なスループットが得られます。Data Workbench 6.4 の既知の制限には以下のものがあります。
ExportIntegration.exe
ではコマンドライン変数を英語で指定する必要があります。Adobe Target へのエクスポート、プロファイルおよびオーディエンスのエクスポート、顧客レコードサービスのエクスポートの出力ファイル名は英語で付ける必要があります。[CR]
または[TAB]
)を入力すると、誤ったログが生成され、データが正しくエクスポートされなくなります。