コアコンポーネントの開発 developing-core-components
コアコンポーネントを使用すべき状況 when-to-use-the-core-components
コアコンポーネントはまったく新しい技術であり、複数のメリットがあるので、新しい AEM プロジェクトではコアコンポーネントを使用することをお勧めします。既存のプロジェクトでは、リブランディングや全体的なリファクタリングなど、より大きなプロジェクト作業の一環として移行を行うようにしてください。
そこで、アドビでは次のようなレコメンデーションを提供しています。
- 新規プロジェクト
新規プロジェクトでは、常に、コアコンポーネントを使用するよう努めます。コアコンポーネントを直接使用または拡張してプロジェクト要件を満たすことができない場合は、コアコンポーネントで規定されているコンポーネントアーキテクチャに従ってカスタムコンポーネントを作成します。他に方法がない場合を除き、基盤コンポーネントを使用しないでください。 - 既存プロジェクト
レコメンデーションは、サイトまたはコンポーネントのリファクタリングが予定されていない限り、基盤コンポーネントを使用し続けることです。
ほとんどの既存プロジェクトで広く使用されているので、基盤コンポーネントは引き続きサポートされます。 - 新規のカスタムコンポーネント
既存のコアコンポーネントをカスタマイズしてよいかどうかを評価します。
カスタマイズできない場合のレコメンデーションは、コンポーネントのガイドラインに従って新規のカスタムコンポーネントを作成することです。 - 既存のカスタムコンポーネント
コンポーネントが期待どおりに動作する場合は、それらのコンポーネントをそのままにしておきます。
そうでない場合は、上記の「新規のカスタムコンポーネント」を参照してください。
コアコンポーネントの利用でプロジェクトを成功に導く方法 how-to-succeed
コアコンポーネントは、強力で柔軟性が高く、使いやすく、カスタマイズも簡単です。いくつかの主要なガイドラインに従えば、コアコンポーネントを利用したプロジェクトを確実に成功させることができます。
コアコンポーネントへの移行
新規プロジェクトは、コアコンポーネントで実装する必要があります。ただし、既存プロジェクトでは通常、基盤コンポーネントが広範囲にわたって実装されています。
基盤コンポーネントからの移行 from-foundation
既存プロジェクトに関する大規模な作業(リブランディングや全体的なリファクタリングなど)は、多くの場合、コアコンポーネントへの移行のチャンスとなります。このような移行を容易にするために、アドビでは、コアコンポーネントと最新の AEM テクノロジーの導入を促進するための多数の移行ツールを提供しています。
AEM Modernization Tools を使用すると、以下の変換を容易に行えるようになります。
- 静的テンプレートから編集可能テンプレートへ
- デザイン設定からポリシーへ
- 基盤コンポーネントからコアコンポーネントへ
- クラシック UI からタッチ操作対応 UI へ
これらのツールの使用方法について詳しくは、ぞれぞれのドキュメントを参照してください。
AEM as a Cloud Service への移行を通じた移行 via-aemaacs
AEM as a Cloud Service には最新版のコアコンポーネントが自動的に搭載されているので、オンプレミスの AEM から移行する場合は、プロジェクトの pom.xml
ファイルでコアコンポーネントへの依存関係を削除する必要があります。
プロキシは必要なスーパータイプを指しており、そのスーパータイプのパスにバージョンが含まれているので、プロキシコンポーネントは引き続きこれまでどおり機能します。このようにして、依存関係を削除するだけで、コアコンポーネントはオンプレミスの場合と同じように AEM as a Cloud Service で動作させることができます。
他の AEM as a Cloud Service プロジェクトと同様に、AEM SDK JAR への依存関係も追加する必要があります。これはコアコンポーネントに限ったことではありませんが、いずれにせよ必要なことです。
<dependency>
<groupId>com.adobe.aem</groupId>
<artifactId>aem-sdk-api</artifactId>
</dependency>
AEM as a Cloud Service プロジェクトについて詳しくは、AEM プロジェクトの構造を参照してください。
コアコンポーネントのサポート core-component-support
コアコンポーネントは AEM に不可欠な部分なので、クイックスタートの一部として提供される場合と同じ条件の下、現状のままでサポートされます。
他の AEM 製品機能と同様、原則的としてまず、コンポーネントの廃止が発表されてから、最短でその次のリリースで削除されます。これにより、サポートが終了する前に、コンポーネントの新バージョンに移行する猶予期間として少なくとも 1 回分のリリースサイクルを確保できます。
各コンポーネントのバージョンには、サポートされる AEM バージョンが明記されています。ある AEM バージョンのサポートが停止されると、その AEM バージョンでのコアコンポーネントのサポートも停止されます。
コンポーネントのカスタマイズのサポートについて詳しくは、コアコンポーネントのカスタマイズを参照してください。
技術的機能 technical-capabilities
コアコンポーネントと基盤コンポーネントの違いを次の表に大まかに示します。
オーサリング機能とそれらの機能を事前に設定するためのオプションについて詳しくは、コアコンポーネントを使用したオーサリングを参照してください。
コンポーネントリスト component-list
使用可能なコアコンポーネント(API へのリンク)と、コアコンポーネントに置き換わる基盤コンポーネントの一覧を次の表に示します。
/libs/foundation/components/text /libs/foundation/components/table /libs/wcm/foundation/components/text
/libs/foundation/components/image /libs/foundation/components/adaptiveimage /libs/foundation/components/logo /libs/foundation/components/mobileimage /libs/foundation/components/mobilelogo /libs/wcm/foundation/components/image
/libs/foundation/components/list /libs/foundation/components/mobilelist /libs/wcm/foundation/components/list
/libs/foundation/components/form/start /libs/foundation/components/form/end
/libs/foundation/components/form/text /libs/foundation/components/form/password
/libs/foundation/components/form/checkbox /libs/foundation/components/form/radio /libs/foundation/components/form/dropdown
/libs/foundation/components/topnav /libs/foundation/components/mobiletopnav
/libs/cq/experience-fragments/editor/components/experiencefragment
コアコンポーネントのアップグレード upgrade-of-core-components
バージョン管理されたコンポーネントのメリットの 1 つは、新しい AEM バージョンへの移行と新しいコンポーネントバージョンへの移行を切り離すことができる点です。また、新しいコンポーネントバージョンが使用可能になった場合は、コンポーネントごとに新バージョンへ個別に移行できます。
コアコンポーネントのバージョンが移行先の新しい AEM バージョンもサポートしている場合、新しい AEM バージョンへの移行はコアコンポーネントの動作に影響を与えません。廃止または削除された API を使用していない限り、コアコンポーネントのカスタマイズ部分も影響を受けません。
コアコンポーネントを新しいバージョンに移行しても、コンポーネントの動作には影響しませんが、ページ作成者向けの新しい機能が導入されることはあります。これらの機能については、デフォルトの動作が望ましくない場合、テンプレートエディターで何らかの設定が必要になる可能性があります。一方、カスタマイズ部分は適合が必要になる可能性があります。詳しくは、コアコンポーネントのカスタマイズを参照してください。