今日、組織はますます顧客の裁量を拡大し、複数チャンネルにまたがるデジタルのセルフサービス経由で取引を行うことを推奨しています。ただし、1 対 1 のフィードバックを受け取る仕組みがない場合、ビジネスがどれくらい成功しているのかを測定し、デジタルフォームを使用してカスタマーエクスペリエンスを改善し、コンバージョン率を上げるのは難しい課題になります。
ROI を最大化するには、顧客がサービスをどのように利用しているのかをモニタリングし、デジタルフォームを使用してカスタマーエクスペリエンスを改善する必要があります。成功を測定して改善に向けた戦略を策定するには、組織は次のような疑問に答えられなければなりません。
AEM Forms は、Adobe Marketing Cloud ソリューション(Adobe Analytics とAdobe Target)に統合されているため、フォームのパフォーマンスをモニタリングして分析し、コンバージョン率を上げるためのエクスペリエンスを開発することができます。
ここでは、フォームのパフォーマンスを測定してコンバージョン率を上げる方法について説明します。
Analytics の設定
顧客がフォームをどのように利用しているかについて詳しく知るには、最初に AEM Forms で Analytics を設定する必要があります。以下の手順を実行します。
手順について詳しくは、アダプティブフォームの分析とレポートの設定を参照してください。
Target の設定
アダプティブフォームで A/B テストを作成および実行するには、AEM Forms での Target の設定と統合を参考にして AEM Forms で Target を設定してください。
Analytics が有効になっているフォームに顧客がアクセスして操作を実行すると、その操作に関する情報が、高度な方法で保護された Analytics データベースに保存されます。データベースはクライアントごとにセグメント化され、安全な接続を通してアクセスすることができます。
Analytics が有効になっているフォームと分析データについて、AEM でレポートを表示することができます。レポートを表示するには:
Analytics によってフォーム用に収集されてレポートされたデータポイントを確認してください。
フォームの分析レポート
アダプティブフォームの分析レポートでは以下のフォームレベルの KPI(キーパフォーマンスインジケーター)が取得されます。
平均記入時間:フォームの記入にかかった平均時間
インプレッション数:検索結果にフォームが表示された回数
レンディション:フォームがレンダリングされた、または開かれた回数
ドラフト:フォームがドラフトとして保存された回数
送信:フォームが送信された回数
中止:フォームが完了されずに中止された回数
訪問回数/送信回数:訪問回数と送信回数の比率
加えて、フォームの各パネルに関する次の詳細を取得できます。
時間:パネルとパネル内のフィールドに費やした平均時間(秒)
エラー:フォームのレンダリング 1000 回ごとの、パネルとパネル内のフィールドでのエラー発生回数
ヘルプ:フォームのレンダリング 1000 回ごとの、パネルとパネル内のフィールドでユーザーがコンテキスト内ヘルプにアクセスした回数
分析レポートの詳細については、「AEM Forms の分析レポートの確認方法と詳細」を参照してください。
Adobe Marketing Cloud の Analytics アカウントで詳細なレポートを表示することにより、顧客がフォームをどのように利用しているかについて詳しく分析することができます。
この手順では、分析レポート内のデータポイントを調べて、フォームのパフォーマンスを推測します。サクセス KPI の基準に満たないようであれば、データに基づいて仮定を立てて、問題の修正方法を検討することができます。次に例を示します。
各種のデータポイントを分析して仮説を立てることができたら、フォーム内で必要な変更を行います。
この手順では、フォーム内で行った変更内容を検証し、それらの変更がコンバージョン率に影響するかどうかを確認します。
A/B テストの実行
AEM Forms は Target と統合されているため、アダプティブフォームの A/B テストを作成できます。A/B テストでは、リアルタイムでランダムにフォームの異なるエクスペリエンスを顧客に提示することで、より良いエクスペリエンスとコンバージョンを知ることができます。他のエクスペリエンスより優れたコンバージョンを生じているエクスペリエンスのデータを発見できたら、そのエクスペリエンスを推奨結果として宣言することで、それをすべての顧客に表示されるデフォルトのエクスペリエンスにすることができます。
アダプティブフォームの A/B テストの作成方法について詳しくは、「アダプティブフォームの A/B テスト」を参照してください。
このワークフローを実行すれば真のベストプラクティスを見つけることができます。ベストプラクティスは個人の環境および要求ごとに固有のものです。ワークフローを通して知識を取得し、ベストプラクティスとしてドキュメント化しておきましょう。
フォームのデザインおよび A/B テストの実行時に、以下の推奨事項が挙げられます。
フォームデザイン
A/B テスト