パブリッシュインスタンスからの Dispatcher キャッシュの無効化

キャッシュ管理をオーサー環境からパブリッシュインスタンスに移行すると、パフォーマンスが向上する場合があります。この場合、公開されたページを受信したときにキャッシュの無効化リクエストを Dispatcher に送信するのは、AEM オーサー環境でなくパブリッシュ環境となります。

次のような場合が考えられます。

  • AEM Dispatcher とパブリッシュインスタンスの間で発生する可能性のあるタイミングの競合の回避(オーサリング環境からの Dispatcher キャッシュの無効化を参照)。
  • システムには、高パフォーマンスサーバー上に存在する複数のパブリッシュインスタンスと、オーサリングインスタンスが 1 つのみ含まれます。
NOTE
経験豊富な AEM 管理者が、この手法を使用するかどうかを判断してください。

パブリッシュインスタンス上で動作するレプリケーションエージェントが Dispatcher フラッシュを制御します。ただし、オーサリング環境で設定され、その後、エージェントをアクティベートして、転送されます。

  1. AEM ツールのコンソールを開きます。

  2. パブリッシュインスタンスの Tools/replication/Agents の下にある、必要なレプリケーションエージェントを開きます。デフォルトでインストールされている Dispatcher フラッシュエージェントを使用できます。

  3. 「編集」をクリックし、「設定」タブで「有効」が選択されていることを確認します。

  4. (オプション)エイリアスまたはバニティーパスの無効化要求を有効にするには、「エイリアスの更新」オプションを選択します。

  5. 「トランスポート」タブで、必要な URI を入力して Dispatcher にアクセスします。
    標準の Dispatcher フラッシュエージェントを使用している場合は、ホスト名とポートを更新します。例:http://<dispatcherHost>:<portApache>/dispatcher/invalidate.cache

    メモ: Dispatcher フラッシュエージェントの場合は、パスベースの仮想ホストエントリを使用してファームを区別する場合にのみ URI プロパティが使用されます。このフィールドを使用して、無効化するファームをターゲット設定します。例えば、ファーム #1 の仮想ホストは www.mysite.com/path1/* で、ファーム #2 の仮想ホストは www.mysite.com/path2/* です。この場合、/path1/invalidate.cache の URL を使用して最初のファームをターゲット設定し、/path2/invalidate.cache を使用して 2 つ目のファームをターゲット設定できます。詳しくは、複数ドメインでの Dispatcher の使用を参照してください。

  6. 必要に応じて、その他のパラメーターを設定します。

  7. パブリッシュインスタンスにログインし、フラッシュエージェントの設定を検証します。また、フラッシュエージェントが有効になっていることを確認します。

  8. 適用するパブリッシュインスタンスごとに、手順を繰り返します。

設定後、オーサーからパブリッシュにページをアクティベートすると、このエージェントが標準のレプリケーションを開始します。ログには、次の例のようなパブリッシュサーバーからのリクエストを示すメッセージが含まれます。

  1. <publishserver> 13:29:47 127.0.0.1 POST /dispatcher/invalidate.cache 200