ログ logging
AEM では、以下の設定が可能です。
- 中央のログサービスのグローバルパラメーター
- リクエストデータのログ(リクエスト情報用の特殊なログ設定)
- 個々のサービスに特有の設定(個々のログファイルおよびログメッセージの書式など)
これらはすべて、OSGi の設定です。
グローバルログ global-logging
Apache Sling Logging Configuration を使用してルートロガーを設定します。AEM にログインする際の次のようなグローバル設定を定義します。
- ログレベル
- 主要なログファイルの場所
- 保存するバージョンの数
- バージョンのローテーション(最大サイズまたは期間)
- ログメッセージを書き込むときに使用する形式
個々のサービス用のロガーとライター loggers-and-writers-for-individual-services
グローバルログ設定に加えて、AEM では個々のサービス用に具体的な設定を行うことができます。
- 具体的なログレベル
- 個々のログファイルの場所
- 保存するバージョンの数
- バージョンのローテーション(最大サイズまたは期間)
- ログメッセージを書き込むときに使用する形式
- ロガー(ログメッセージを提供する OSGi サービス)
これにより、単一のサービスに関するログメッセージを個別のファイルに送ることができます。これは、開発やテストの際、例えば特定のサービスのログレベルを上げる必要がある場合などに特に便利です。
AEM では、以下の手順でログメッセージをファイルに書き込みます。
- OSGi サービス(ロガー)がログメッセージを書き込みます。
- Logging Logger がこのメッセージを受け取り、仕様に従って書式設定します。
- Logging Writer が、これらすべてのメッセージを、定義済みの物理ファイルに書き込みます。
これらの要素は、該当する要素の次のパラメーターによってリンクされます。
-
ロガー(Logging Logger)
メッセージを生成するサービスを定義します。
-
Log File(Logging Logger)
ログメッセージを保存する物理ファイルを定義します。
これは、Logging Logger を Logging Writer とリンクするために使用します。接続を確立するには、Logging Writer 設定の同じパラメーターと値が同じである必要があります。
-
Log File(Logging Writer)
ログメッセージの書き込み先の物理ファイルを定義します。
これは Logging Writer 設定の同じパラメーターと同一でなければなりません。そうでない場合、照合は行われません。一致がない場合は、暗黙のライターがデフォルトの設定で作成されます(毎日のログローテーション)。
標準のロガーおよびライター standard-loggers-and-writers
標準の AEM インストールには、特定のロガーおよびライターが含まれています。
1 つ目は特殊なケースで、request.log
ファイルと access.log
ファイルの両方を制御します。
-
ロガー:
-
Apache Sling Customizable Request Data Logger
(org.apache.sling.engine.impl.log.RequestLoggerService)
-
要求コンテンツに関するメッセージを
request.log
に書き込みます。
-
-
リンク先:
-
Apache Sling Request Logger
(org.apache.sling.engine.impl.log.RequestLogger)
-
メッセージを
request.log
またはaccess.log
に書き込みます。
-
これらは必要に応じてカスタマイズできますが、ほとんどのインストールには標準設定が適しています。
その他のペアは、標準設定に従います。
-
ロガー:
-
Apache Sling Logging Logger Configuration
(org.apache.sling.commons.log.LogManager.factory.config)
-
logs/error.log
にメッセージInformation
を書き込みます。
-
-
リンク先のライター:
-
Apache Sling Logging Writer Configuration
(org.apache.sling.commons.log.LogManager.factory.writer)
-
-
ロガー:
-
Apache Sling Logging Logger Configuration(org.apache.sling.commons.log.LogManager.factory.config.649d51b7-6425-45c9-81e6-2697a03d6be7)
-
サービス
org.apache.pdfbox
のメッセージWarning
を../logs/error.log
に書き込みます。
-
-
特定のライターにリンクしないので、デフォルト設定で暗黙のライターを作成して使用します(毎日のログローテーション)。
独自のロガーおよびライターの作成 creating-your-own-loggers-and-writers
次の手順で、独自のロガーとライターのペアを定義できます。
-
ファクトリ設定の Apache Sling Logging Logger Configuration のインスタンスを作成します。
- ログファイルを指定します。
- ロガーを指定します。
- 必要に応じてその他のパラメーターを設定します。
-
ファクトリ設定の Apache Sling Logging Writer Configuration のインスタンスを作成します。
- ログファイルを指定します。ロガーに指定したものと同じファイルを指定する必要があります。
- 必要に応じてその他のパラメーターを設定します。