Assets HTTP API assets-http-api
概要 overview
Assets HTTP API を使用すれば、デジタルアセット(メタデータ、レンディション、コメントのほか、Experience Manager コンテンツフラグメントを使用した構造化コンテンツも含む)に対して作成、読み取り、更新、削除(CRUD)操作を実行できます。この API は /api/assets
で公開されており、REST API として実装されています。コンテンツフラグメントをサポートしています。
API にアクセスするには、次の手順を実行します。
- API サービスドキュメント(
https://[hostname]:[port]/api.json
)を開きます。 https://[hostname]:[server]/api/assets.json
への Assets サービスリンクをクリックします。
API の応答は、一部の MIME タイプに対する JSON ファイル、およびすべての MIME タイプに対する応答コードです。JSON 応答はオプションであり、PDF ファイルなどでは利用できない場合があります。詳細な分析やアクションを行う場合は、応答コードを利用します。
オフタイムの経過後、アセットとそのレンディションは、Assets Web インターフェイスでも HTTP API でも使用できません。オンタイムが未来の場合、またはオフタイムが過去の場合、API は 404 エラーメッセージを返します。
jcr
名前空間内で HTTP API がメタデータのプロパティを更新します。ただし、Experience Managerユーザーインターフェイスは、 dc
名前空間のメタデータプロパティを更新します。コンテンツフラグメント content-fragments
コンテンツフラグメントは特殊なタイプのアセットです。テキスト、数値、日付などの構造化データにアクセスするために使用できます。standard
アセット(画像やドキュメントなど)とはいくつかの違いがあるので、コンテンツフラグメントの処理にはいくつかの追加ルールが適用されます。
詳しくは、AEM Assets HTTP API でのコンテンツフラグメントのサポートを参照してください。
データモデル data-model
Assets HTTP API は、フォルダーとアセット(標準アセット用)という 2 つの主要要素を公開します。
さらに、コンテンツフラグメント内の構造化コンテンツを記述するカスタムデータモデルの詳細な要素が公開されます。詳しくは、コンテンツフラグメントのデータモデルを参照してください。
フォルダー folders
フォルダーは、従来のファイルシステムにおけるディレクトリに似ています。これらは、他のフォルダーやアサートのコンテナです。フォルダーには、以下のコンポーネントがあります。
エンティティ:フォルダーのエンティティはフォルダーの子要素で、フォルダーまたはアセットです。
プロパティ:
name
はフォルダーの名前です。これは、URL パスの最後のセグメント(拡張子を除く)と同じです。title
は名前の代わりに表示できるフォルダータイトル(オプション)です。
jcr:title
、jcr:description
、jcr:language
の jcr
プレフィックスは dc
プレフィックスに置き換えられます。したがって、返された JSON コードで、dc:title
、dc:description
にはそれぞれ jcr:title
、jcr:description
の値が含まれています。リンク フォルダーは、次の 3 つのリンクを公開します。
self
:自分自身へのリンク。parent
:親フォルダーへのリンク。thumbnail
:(オプション)フォルダーのサムネール画像へのリンク。
Assets assets
Experience Manager では、アセットに次の要素が含まれています。
- アセットのプロパティとメタデータ
- オリジナルのレンディション(最初にアップロードされたアセット)、サムネール、その他の各種レンディションなど複数のレンディション。追加レンディションは、サイズやビデオエンコーディングの異なる画像や、PDF ファイルまたは Adobe InDesign ファイルから抽出されたページの場合があります。
- コメント(オプション)
コンテンツフラグメントの要素については、AEM Assets HTTP API でのコンテンツフラグメントのサポートを参照してください。
Experience Manager では、フォルダーには次のコンポーネントが含まれています。
- エンティティ:アセットの子はアセットのレンディションです。
- プロパティ
- リンク
Assets HTTP API には、以下の機能が含まれます。
cURL
用のスクリプトラッパー)と関連があります。前提条件
https://[aem_server]:[port]/system/console/configMgr
にアクセスします。- Adobe Granite CSRF フィルター に移動します。
- プロパティの フィルターメソッド に
POST
、PUT
、DELETE
が含まれることを確認します。
フォルダーのリストの取得 retrieve-a-folder-listing
既存のフォルダーとその子エンティティ(サブフォルダーまたはアセット)の Siren 表現を取得します。
リクエスト:GET /api/assets/myFolder.json
応答コード:応答コードは次のとおりです。
- 200 - OK(成功)
- 404 - NOT FOUND(フォルダーが存在しないかアクセスできない)
- 500 - INTERNAL SERVER ERROR(他に問題がある場合)
応答:返されるエンティティのクラスはアセットまたはフォルダーです。含まれるエンティティのプロパティは、各エンティティの完全なプロパティセットのサブセットです。エンティティのすべての表現を取得するために、クライアントはリンクで参照される URL のコンテンツを self
の rel
で取得する必要があります。
フォルダーを作成する create-a-folder
指定されたパスに新しい sling
:OrderedFolder
を作成します。ノード名の代わりに「*
」が指定されている場合、サーブレットパラメーター名がノード名として使用されます。リクエストデータとして受け入れられるのは、新しいフォルダーの Siren 表現か、application/www-form-urlencoded
または multipart
/form
-data
としてエンコードされた名前と値のペアのセットで、HTML フォームから直接フォルダーを作成するのに役立ちます。さらに、フォルダーのプロパティを URL クエリパラメーターとして指定できます。
指定されたパスの親ノードが存在しない場合、API 呼び出しは失敗し、応答コード 500
が返されます。フォルダーが既に存在する場合、呼び出しは応答コード 409
を返します。
パラメーター:name
はフォルダー名です。
リクエスト
POST /api/assets/myFolder -H"Content-Type: application/json" -d '{"class":"assetFolder","properties":{"jcr:title":"My Folder"}}'
POST /api/assets/* -F"name=myfolder" -F"jcr:title=My Folder"
応答コード:応答コードは次のとおりです。
- 201 - CREATED(作成が成功した場合)
- 409 - CONFLICT(フォルダーが既に存在する場合)
- 412 - PRECONDITION FAILED(ルートコレクションが見つからないかアクセスできない場合)
- 500 - INTERNAL SERVER ERROR(他に問題がある場合)
アセットの作成 create-an-asset
指定されたファイルを指定されたパスに配置して、DAM リポジトリ内にアセットを作成します。ノード名の代わりに「*
」が指定されている場合、サーブレットはパラメーター名またはファイル名をノード名として使用します。
パラメーター:パラメーターは name
(アセット名)と file
(ファイルの参照)です。
リクエスト
POST /api/assets/myFolder/myAsset.png -H"Content-Type: image/png" --data-binary "@myPicture.png"
POST /api/assets/myFolder/* -F"name=myAsset.png" -F"file=@myPicture.png"
応答コード:応答コードは次のとおりです。
- 201 - CREATED(コメントが正常に作成された場合)
- 409 - CONFLICT(アセットが既に存在する場合)
- 412 - PRECONDITION FAILED(ルートコレクションが見つからないかアクセスできない場合)
- 500 - INTERNAL SERVER ERROR(他に問題がある場合)
アセットバイナリの更新 update-asset-binary
アセットバイナリ(オリジナル名のレンディション)を更新します。「更新」トリガーは、デフォルトのアセット処理ワークフローが設定されている場合に実行します。
リクエスト:PUT /api/assets/myfolder/myAsset.png -H"Content-Type: image/png" --data-binary @myPicture.png
応答コード:応答コードは次のとおりです。
- 200 - OK(アセットが正常に更新された場合)
- 404 - NOT FOUND(指定した URI でアセットが見つからなかったかアクセスできなかった場合)
- 412 - PRECONDITION FAILED(ルートコレクションが見つからないかアクセスできない場合)
- 500 - INTERNAL SERVER ERROR(他に問題がある場合)
アセットメタデータの更新 update-asset-metadata
アセットメタデータのプロパティを更新します。dc:
名前空間内のプロパティを更新すると、API は jcr
名前空間内の同じプロパティをアップデートします。API は 2 つの名前空間内のプロパティを同期させません。
リクエスト:PUT /api/assets/myfolder/myAsset.png -H"Content-Type: application/json" -d '{"class":"asset", "properties":{"jcr:title":"My Asset"}}'
応答コード:応答コードは次のとおりです。
- 200 - OK(アセットが正常に更新された場合)
- 404 - NOT FOUND(指定した URI でアセットが見つからなかったかアクセスできなかった場合)
- 412 - PRECONDITION FAILED(ルートコレクションが見つからないかアクセスできない場合)
- 500 - INTERNAL SERVER ERROR(他に問題がある場合)
メタデータの更新を dc
と jcr
名前空間の間で同期する sync-metadata-between-namespaces
API メソッドは、jcr
名前空間のメタデータプロパティを更新します。ユーザーインターフェイスを使用しておこなった更新により、 dc
名前空間のメタデータプロパティが変更されます。 dc
と jcr
名前空間の間でメタデータ値を同期するには、アセットの編集時に Experience Manager を実行するようにワークフローを作成してワークフローを設定できます。ECMA スクリプトを使用して、必要なメタデータプロパティを同期します。次のサンプルスクリプトは、 dc:title
と jcr:title
間でタイトル文字列を同期します。
var workflowData = workItem.getWorkflowData();
if (workflowData.getPayloadType() == "JCR_PATH")
{
var path = workflowData.getPayload().toString();
var node = workflowSession.getSession().getItem(path);
var metadataNode = node.getNode("jcr:content/metadata");
var jcrcontentNode = node.getNode("jcr:content");
if (jcrcontentNode.hasProperty("jcr:title"))
{
var jcrTitle = jcrcontentNode.getProperty("jcr:title");
metadataNode.setProperty("dc:title", jcrTitle.toString());
metadataNode.save();
}
}
アセットレンディションの作成 create-an-asset-rendition
アセットのアセットレンディションを作成します。リクエストパラメーター名が指定されない場合、ファイル名がレンディション名として使用されます。
パラメーター:パラメーターは name
(レンディションの名前)と file
(ファイル参照)です。
リクエスト
POST /api/assets/myfolder/myasset.png/renditions/web-rendition -H"Content-Type: image/png" --data-binary "@myRendition.png"
POST /api/assets/myfolder/myasset.png/renditions/* -F"name=web-rendition" -F"file=@myRendition.png"
応答コード:応答コードは次のとおりです。
- 201 - CREATED(レンディションが正常に作成された場合)
- 404 - NOT FOUND(指定した URI でアセットが見つからなかったかアクセスできなかった場合)
- 412 - PRECONDITION FAILED(ルートコレクションが見つからないかアクセスできない場合)
- 500 - INTERNAL SERVER ERROR(他に問題がある場合)
アセットレンディションの更新 update-an-asset-rendition
アセットレンディションをそれぞれ新しいバイナリデータで置き換えて更新します。
リクエスト:PUT /api/assets/myfolder/myasset.png/renditions/myRendition.png -H"Content-Type: image/png" --data-binary @myRendition.png
応答コード:応答コードは次のとおりです。
- 200 - OK(レンディションが正常に更新された場合)
- 404 - NOT FOUND(指定した URI でアセットが見つからなかったかアクセスできなかった場合)
- 412 - PRECONDITION FAILED(ルートコレクションが見つからないかアクセスできない場合)
- 500 - INTERNAL SERVER ERROR(他に問題がある場合)
アセットへのコメントの追加 create-an-asset-comment
新しいアセットコメントを作成します。
パラメーター:パラメーターは message
(コメントのメッセージ本文)と annotationData
(JSON 形式の注釈データ)です。
リクエスト:POST /api/assets/myfolder/myasset.png/comments/* -F"message=Hello World." -F"annotationData={}"
応答コード:応答コードは次のとおりです。
- 201 - CREATED(コメントが正常に作成された場合)
- 404 - NOT FOUND(指定した URI でアセットが見つからなかったかアクセスできなかった場合)
- 412 - PRECONDITION FAILED(ルートコレクションが見つからないかアクセスできない場合)
- 500 - INTERNAL SERVER ERROR(他に問題がある場合)
フォルダーまたはアセットのコピー copy-a-folder-or-asset
指定されたパスに存在するフォルダーまたはアセットを新しい宛先にコピーします。
リクエストヘッダー:パラメーターは次のとおりです。
X-Destination
- API ソリューション範囲内の、リソースのコピー先となる新しい宛先 URIX-Depth
-infinity
か0
のいずれか。0
を使用すると、リソースとそのプロパティのみがコピーされ、子はコピーされません。X-Overwrite
- 既存の宛先にあるアセットが上書きされないようにするには、F
を使用します。
リクエスト:COPY /api/assets/myFolder -H"X-Destination: /api/assets/myFolder-copy"
応答コード:応答コードは次のとおりです。
- 201 - CREATED(フォルダーやアセットが既存でない宛先にコピーされた場合)
- 204 - NO CONTENT(フォルダーまたはアセットが既存の宛先にコピーされた場合)
- 412 - PRECONDITION FAILED(リクエストヘッダーが不明な場合)
- 500 - INTERNAL SERVER ERROR(他に問題がある場合)
フォルダーまたはアセットの移動 move-a-folder-or-asset
指定されたパスのフォルダーまたはアセットを新しい宛先に移動します。
リクエストヘッダー:パラメーターは次のとおりです。
X-Destination
- API ソリューション範囲内の、リソースのコピー先となる新しい宛先 URIX-Depth
-infinity
か0
のいずれか。0
を使用すると、リソースとそのプロパティのみがコピーされ、子はコピーされません。X-Overwrite
- 既存のリソースを強制的に削除する場合はT
を、既存リソースの上書きを防ぐ場合はF
を使用します。
リクエスト:MOVE /api/assets/myFolder -H"X-Destination: /api/assets/myFolder-moved"
URL で /content/dam
を使用しないでください。次に、アセットを移動して既存のアセットを上書きするコマンドの例を示します。
curl -u admin:admin -X MOVE https://[aem_server]:[port]/api/assets/source/file.png -H "X-Destination: https://[aem_server]:[port]/api/assets/destination/file.png" -H "X-Overwrite: T"
応答コード:応答コードは次のとおりです。
- 201 - CREATED(フォルダーやアセットが既存でない宛先にコピーされた場合)
- 204 - NO CONTENT(フォルダーまたはアセットが既存の宛先にコピーされた場合)
- 412 - PRECONDITION FAILED(リクエストヘッダーが不明な場合)
- 500 - INTERNAL SERVER ERROR(他に問題がある場合)
フォルダー、アセットまたはレンディションの削除 delete-a-folder-asset-or-rendition
指定されたパスのリソース(ツリー)を削除します。
リクエスト
DELETE /api/assets/myFolder
DELETE /api/assets/myFolder/myAsset.png
DELETE /api/assets/myFolder/myAsset.png/renditions/original
応答コード:応答コードは次のとおりです。
- 200 - OK(フォルダーが正常に削除された場合)
- 412 - PRECONDITION FAILED(ルートコレクションが見つからないかアクセスできない場合)
- 500 - INTERNAL SERVER ERROR(他に問題がある場合)
ヒントと制限事項 tips-best-practices-limitations
-
jcr
名前空間では HTTP API がメタデータのプロパティを更新します。ただし、Experience Manager ユーザーインターフェイスは、dc
名前空間のメタデータプロパティを更新します。 -
Assets HTTP API は完全なメタデータを返しません。名前空間はハードコードされ、これらの名前空間のみが返されます。完全なメタデータについては、アセットパス
/jcr_content/metadata.json
を参照してください。