CI/CD パイプラインと、Cloud Manager でステージング環境および実稼動環境へのデプロイメントを処理する方法について説明します。
Cloud Manager には、継続的な統合(CI)および継続的な配信(CD)フレームワークが含まれており、実装チームは新しいコードや更新されたコードを迅速にテストして配信できます。例えば、コーディングに関するアドビのベストプラクティスを活用して綿密なコードスキャンを実行し最高のコード品質を確保する自動 CI/CD パイプラインを、実装チームが設定および開始できます。
また、CI/CD パイプラインは、単体テストおよびパフォーマンステストプロセスを自動化して、デプロイメント効率を高め、デプロイメント後の修正にコストがかかる重大な問題を事前に特定することもできます。実装チームは、包括的なコードパフォーマンスレポートにアクセスして、コードが実稼動環境にデプロイされた場合の KPI への潜在的な影響や重要なセキュリティ検証を見通すことができます。
次の図は、パイプラインを使用して Cloud Manager でリリースがトリガーされるとどうなるかを示しています。
パイプラインステップ | 説明 |
---|---|
1. リリースの開始 | デプロイメントマネージャーは、手動で、Git コミットを使用して、または定期的な実行スケジュールに基づいてリリースをトリガーします。 |
2. リリースタグの作成 | Cloud Manager は、自動生成したバージョン番号(2018.531.245527.0000001222 など)を使用してリリースをマークする Git タグを作成します。 |
3. 自動生成したバージョンのリリースとしてビルド | Cloud Manager が、新しく割り当てたバージョン番号を使用してアプリケーションをビルドします。 |
4. コード品質の評価 | Cloud Manager は、コードをステージング環境にデプロイする前にソースコードをスキャンし、概要の情報を提供します。 |
5. バージョン管理されたアーティファクトの保存 | リリースアーティファクトは、後でデプロイメントステップで使用できるように保存されます。 |
6. AMS AEM ステージング環境へのアーティファクトの自動デプロイメント | リリースアーティファクトはステージング環境にデプロイされます。 |
7. 自動テストのトリガー | Cloud Manager は、アーティファクトに対してパフォーマンステストとセキュリティテストを実行します。 |
8. 実稼動トリガーのデプロイメント | 自動テストの完了後、Cloud Manager は実稼動環境へのデプロイメントを開始します。 |
9. Cloud Manager によるデプロイ対象アーティファクトの取得 | 保存したリリースアーティファクトを Cloud Manager が取り込みます。 |
10. 実稼動環境へのアーティファクトのデプロイメント | リリースアーティファクトは実稼動環境にデプロイされます。 |
パイプラインの設定について詳しくは、実稼動パイプラインの設定および実稼動以外のパイプラインの設定のドキュメントを参照してください。
CI/CD パイプラインは、品質ゲートつまり受け入れ条件を提供します。コードをステージング環境からデプロイメント環境に移動するには、この条件を満たす必要があります。パイプラインには次の 3 つのゲートがあります。
これらのゲートごとに、次の 3 つのレベルの問題が特定されます。
これは、特定された問題を含むコードスキャンの例です。
コード、品質およびパフォーマンスに関するゲートの設定について詳しくは、実稼動パイプラインの設定のドキュメントを参照してください。