ドラフトと送信に使用するストレージサービスの設定

概要

AEM Forms では以下を格納できます。

  • ドラフト:後で送信するためエンドユーザーが入力して保存した作業中のフォーム。

  • 送信:ユーザーが入力したデータが含まれている送信済みフォーム。

AEM Forms ポータルのデータサービスおよびメタデータサービスは、ドラフトと送信をサポートします。データはデフォルトでパブリッシュインスタンスに格納されます。その後、設定したオーサーインスタンスに逆複製され、他のパブリッシュインスタンスで使用できるようになります。

初期設定されている既存の方法では、個人情報(PII)を含めたすべてのデータがパブリッシュインスタンスに格納される点が懸念されます。

上記のデフォルトの方法のほか、ローカルに保存する代わりにフォームデータを「処理」に直接発行するといった代替処理を行うこともできます。パブリッシュインスタンスに機密データを格納したくない顧客は、データを「処理」サーバーに送信する代替処理を選択できます。「処理」はオーサーインスタンスで実行されるため、通常、より安全なゾーンに存在します。

メモ

「フォームポータル」送信アクションを使用したり、アダプティブフォームでフォームポータルにデータを保存するオプションを有効にしたりすると、フォームデータは AEM リポジトリーに保存されます。実稼働環境では、ドラフトまたは送信されたフォームデータを AEM リポジトリーに保存しないことをお勧めします。代わりに、ドラフトと送信コンポーネントをエンタープライズデータベースなどの安全なストレージと統合して、ドラフトと送信済みフォームデータを格納する必要があります。

詳しくは、「ドラフト&送信コンポーネントとデータベースの統合」を参照してください。

フォームポータルのドラフトサービスおよび送信サービスの設定

AEM Web Console Configuration(https://[host]:'port'/system/console/configMgr)で、「Forms Portal Draft and Submission Configuration」をクリックし、編集モードで開きます。

以下の説明に従い、要件に基づいてプロパティの値を指定します。

パブリッシュインスタンスにデータを格納する初期設定済みサービス

データは設定したオーサーインスタンスに逆複製されます。

プロパティ
フォームポータル ドラフトデータサービス(ドラフトデータサービス(draft.data.service)の識別子) com.adobe.fd.fp.service.impl.DraftDataServiceImpl
フォームポータル ドラフトメタデータサービス(ドラフトメタデータサービス(draft.metadata.service)の識別子) com.adobe.fd.fp.service.impl.DraftMetadataServiceImpl
フォームポータル 送信データサービス(送信データサービス(submit.data.service)の識別子) com.adobe.fd.fp.service.impl.SubmitDataServiceImpl
フォームポータル 送信メタデータサービス(送信メタデータサービス(submit.metadata.service)の識別子) com.adobe.fd.fp.service.impl.SubmitMetadataServiceImpl

リモート処理用インスタンスにデータを格納する初期設定済みボックスサービス

データは設定したリモートインスタンスに直接プッシュされます。

プロパティ
フォームポータル ドラフトデータサービス(ドラフトデータサービス(draft.data.service)の識別子) com.adobe.fd.fp.service.impl.DraftDataServiceRemoteImpl
フォームポータル ドラフトメタデータサービス(ドラフトメタデータサービス(draft.metadata.service)の識別子) com.adobe.fd.fp.service.impl.DraftMetadataServiceRemoteImpl
フォームポータル 送信データサービス(送信データサービス(submit.data.service)の識別子) com.adobe.fd.fp.service.impl.SubmitDataServiceRemoteImpl
フォームポータル 送信メタデータサービス(送信メタデータサービス(submit.metadata.service)の識別子) com.adobe.fd.fp.service.impl.SubmitMetadataServiceRemoteImpl

上記に示した設定のほか、設定したリモート処理用インスタンスの情報を入力します。

AEM Web Console Configuration(https://[host]:'port'/system/console/configMgr)で、「AEM DS Settings Service」をクリックし、編集モードで開きます。AEM DS Settings Service ダイアログで、処理サーバーの URL、ユーザー名、パスワードを入力します。

メモ

ユーザーデータをデータベースに格納するためのサンプル実装も提供されます。ユーザーデータを既存のデータベースに格納するデータサービスとメタデータサービスを設定する方法を理解するには、「サンプル:ドラフトと送信コンポーネントのデータベースへの統合」を参照してください。

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