AEM Forms は、Adobe Analytics と統合されているので、公開済みフォームのパフォーマンス指標を取得および追跡できます。これらの指標を分析する目的は、ビジネスユーザーがエンドユーザーの行動に関するインサイトを得て、データキャプチャエクスペリエンスを最適化できるようにすることです。Adobe Analytics for Adaptive Forms を介して、ログインしているユーザーとログインしていない(匿名)ユーザーの両方の動作を取得および追跡できます。
Cloud Service フレームワークを使用して分析を実行することもできます。AEM Forms を Cloud Service フレームワークと統合する方法について詳しくは、Cloud Service フレームワークを使用した Analytics を参照してください。Cloud Service フレームワークを使用して Analytics よりも Adobe Launch を使用する主な利点は、標準のイベントに加えて、カスタムイベントも定義できる点です。 カスタマイズされたイベントは、ルールエディターまたは顧客の clientlib を使用して定義され、Adobe Analytics のイベントにマップされます。
この記事で取り上げる操作を実行すると、Adobe Analytics でレポートを設定したり表示したりできます(次のビデオを参照)。
Adobe Analytics を使用して、アダプティブフォームの使用時に発生するインタラクションのパターンや問題を検出することができます。Adobe Analytics では、標準で次のイベントに関する情報を追跡し保存します。
レンダリング:フォームが開かれた回数。
送信:フォームが送信された回数。
中断:ユーザーがフォームを完了せずに終了した回数。
エラー:パネルおよびパネルのフィールドで発生したエラーの回数。
ヘルプ:ユーザーがパネルおよびパネルのフィールドのヘルプを開いた回数。
フィールド訪問:ユーザーがフォーム内のフィールドを訪問した回数。
保存:ユーザーがフォームポータルにフォームを保存した回数。
これらの標準のイベントとは別に、カスタムイベントを定義することもできます。
次の図は、Adobe Analytics でレポートを表示する前に実行する必要があるアクションを示しています。
Adobe Analytics を設定する前に以下を作成します。
AEM Forms と Adobe Analytics の拡張機能を設定するには、次の手順を実行します。
Adobe Experience Cloud にログオンし、会社の名前を選択します。
「Launch / データ収集」をタップし、「Launch / データ収集に移動」をタップします。
「新しいプロパティ」をタップし、設定の名前を指定します。
ドメイン名を指定し、「保存」をタップしてプロパティを保存します。
タグプロパティのリストで使用可能な設定名をタップします。
「オーサリング」セクションで、「拡張機能」をタップします。
「カタログ」をタップし、Adobe Experience Manager Forms 拡張機能の「インストール」をタップします。「インストール済み」タブで、使用可能なインストール済み拡張機能のリストに Adobe Experience Manager Forms が表示されます。
Adobe Analytics 拡張機能の「インストール」をタップします。
「開発レポートスイート」、「ステージングレポートスイート」、「実稼動レポートスイート」の各ドロップダウンリストでレポートスイート名を選択し、「保存」をタップして拡張機能を保存します。
イベント用に作成されたルールで、設定済みのデータ要素を選択できます。アダプティブフォームでイベントが発生すると、AEM Forms はこれらのデータ要素を Adobe Analytics に送信します。
Adobe Experience Manager Forms 拡張機能をインストールしたら、次のデータ要素を作成できます。
FieldName | FieldTitle | FormInstance |
FormName |
FormTitle |
PageName |
PageURL |
PanelTitle |
TimeSpent |
データ要素を設定するには、次の手順を実行します。
「オーサリング」セクションで、「データ要素」をタップします。
「新規データ要素を作成」をタップします。
データ要素の名前を指定します。例えば、フォームタイトルデータ要素タイプの場合は「フォームタイトル」などと指定します。
拡張機能名として Adobe Experience Manager Forms を指定します。
「データ要素のタイプ」を選択します。
「保存」をタップして、データ要素を保存します。
Adobe Experience Manager Forms 拡張機能に基づいてルールを作成するには、次の手順を実行します。
「オーサリング」セクションで、「ルール」をタップします。
「新規ルールを作成」をタップします。
ルール名を指定します。例えば、フォーム送信を記録する場合は、「フォーム送信」などと指定します。
「イベント」セクションで、「追加」をタップします。
拡張機能名として Adobe Experience Manager Forms を指定します。
イベントタイプを選択します。「名前」フィールドには、選択したイベントタイプに基づいて自動的に入力されます。
「変更を保持」をタップして、イベントを保存します。
「アクション」セクションで、「追加」をタップします。
拡張機能名として「Adobe Analytics」を指定します。
「アクションタイプ」として「変数を設定」を選択します。ドロップダウンリストで選択できるオプションは次のとおりです。
変数を設定:選択したデータ要素が AEM Forms から Adobe Analytics に送信される際のイベントタイプを定義する場合に使用します。
ビーコンを送信:AEM Forms から Adobe Analytics にデータを送信する場合に使用します。
変数をクリア:データ証跡をクリアして Adobe Analytics へのイベントの登録回数を 1 回だけにする場合に使用します。
「変数を設定」アクションタイプを使用してイベントとデータ要素を設定したあと、「ビーコンを送信」を使用してデータを送信し、「変数をクリア」を使用してデータ証跡をクリアすることをお勧めします。
「prop」セクションで、ドロップダウンリストで選択可能なレポートスイートオプションを、データ要素の設定で定義したデータ要素にマッピングします。
例えば、フォームの送信時に AEM Forms から Adobe Analytics にフォームタイトルデータ要素を送信するには、次のようにします。
「prop」セクションで、レポートスイートで使用可能なフォームタイトルフォームタイトルの prop を選択したあと、アイコンをタップして、データ要素の設定で作成したフォームタイトルフォームタイトルにマッピングします。
「別の要素を追加」をタップして、リストにさらにデータ要素を追加します。
「イベント」セクションで、レポートスイートで使用可能なオプションからイベントを選択して、「変更を保持」をタップします。
「アクション」セクションで、「+」をタップし、拡張機能名として「Adobe Analytics」を指定します。
「アクションタイプ」として「ビーコンを送信」を選択します。データを Adobe Analytics に送信してページビューとして扱う場合は、右側のウィンドウで「s.t()」を選択します。また、データを Adobe Analytics に送信はするものの、ページビューとして扱わない場合は、「s.tl()」を選択します。「変更を保持」をタップします。
「アクション」セクションで、「+」をタップし、拡張機能名として「Adobe Analytics」を指定します。
「アクションタイプ」として「変数をクリア」を選択します。「変更を保持」をタップします。これらの手順を実行すると、「アクション」セクションの表示は次のようになります。
必要に応じて、「アクション」セクションをカスタマイズします。例えば、アクションフローで「ビーコンを送信」ステップを 2 つ定義して、一方のステップではデータを Adobe Analytics に送信してページビューとして扱い、もう一方のステップではデータを Adobe Analytics に送信するものの、ページビューとしては扱わない、というようなことが可能です。
「保存」をタップして、ルールを保存します。
中断、エラー、フィールド訪問、ヘルプ、レンダリング、保存、送信などのすべてのイベントタイプに対するルールを作成できます。
データ要素を作成してルールで使用したら、Adobe Analytics でフォームデータを収集するための設定を公開します。
設定を公開するには、次の手順を実行します。
「公開」セクションで、「公開フロー」をタップします。
「ライブラリを追加」をタップし、名前を指定して、ライブラリの環境を選択します。
「変更されたすべてのリソースを追加」をタップしたあと、「保存して開発用にビルド」をタップします。
「開発」セクションで、「」をタップしたあと、「承認して実稼動環境に公開」をタップします。
変更を確認すると、公開フローがすぐに「公開済み」セクションに表示されます。
Adobe Launch 設定を作成する前に、Adobe Launch をクラウドソリューションとして使用して Adobe IMS 設定を作成します。
Adobe Launch 設定を作成するには、次の手順を実行します。
AEM Forms オーサーインスタンスで、ツール/クラウドサービス/Adobe Launch 設定に移動します。
設定を作成するフォルダーを選択して、「作成」をタップします。
「タイトル」フィールドで設定のタイトルを指定します。
「関連付けられている Adobe IMS 設定」を選択します。
Adobe Analytics の設定 時に使用した会社の名前を選択します。
Adobe Analytics の設定 時に作成したプロパティの名前を選択します。
「保存して閉じる」をタップします。
設定を公開します。
既存のアダプティブフォームで Adobe Launch 設定を使用するには:
アダプティブフォームで Adobe Analytics を有効にすると、AEM Forms と Adobe Analytics の間に適切なデータイベントフローがあるかどうかを検証できます。AEM Forms と Adobe Analytics の統合が完了しました。これで Adobe Analytics でのレポートの設定と表示を行えるようになりました。
クラウドサービスのフレームワークを使用した分析機能と Adobe Launch を使用した分析機能の両方が同時に有効になっている場合、Adobe Launch を使用した分析機能が優先されます。
Analytics データをアダプティブフォームから Adobe Analytics に送信するため、ルールエディターを使用してアダプティブフォームの特定のフィールドに関するルールを作成します。
2 段階のプロセスで、アダプティブフォームのフィールドにルールを定義します。このルールがイベントをディスパッチします。イベントの名前は、Adobe Launch のカスタムキャプチャイベントにマッピングされます。
アダプティブフォームでルールエディターを使用してルールを作成するには:
例えば、下図では、生年月日が特定の日付より前の場合、AEM Forms はセキュリティイベントをディスパッチします。
イベントを Adobe Analytics のカスタムキャプチャイベントにマッピングするには:
ルールを作成します。
「イベント」セクションで、「追加」をタップします。
拡張機能名として Adobe Experience Manager Forms を指定します。
「イベントタイプ」ドロップダウンリストから「カスタムイベントをキャプチャ」を選択します。
ルールエディターを使用してルールを作成する際に手順 4 で指定したイベントの名前を指定します。
「変更を保持」をタップし、ルールの設定で指定した残りのアクションを実行します。
イベントデータを Adobe Analytics に送信するようにアダプティブフォームを設定したら、Adobe Analytics でレポートの表示を開始できます。
「」をタップし、「Analytics」を選択します。
「プロジェクトを作成」をタップし、「空のプロジェクト」を選択します。
フリーフォームの右上にあるドロップダウンリストからレポートスイート名を選択します。
すべてのフォームタイトルを表示するには、「ディメンション項目を検索」テキストボックスで「フォームタイトル」を指定します。
「セグメント (または他のコンポーネント) をここにドロップ」テキストボックスにアダプティブフォームのタイトルをドロップします。
「指標」セクションで、追跡するイベントを「指標 (または他のコンポーネント) をここにドロップ」テキストボックスにドロップします。
「」をタップし、グラフのタイプを「フリーフォーム」セクションにドロップします。同様に、複数のグラフタイプを「フリーフォーム」セクションに追加できます。
Ctrl + S キーを押し、名前を指定してプロジェクトを保存します。
フォーム分析レポートの表示について詳しくは、「AEM Forms 分析レポートの表示と理解」を参照してください。