単一ページアプリケーションフレームワークを基にしたクライアント側レンダリング(React など)が必要なプロジェクトでは、SPA エディターを使用することをお勧めします。詳細情報を参照してください。
モバイルサイトの作成は標準サイトの作成と同様ですが、この処理にはテンプレートとコンポーネントの作成も含まれます。テンプレートとコンポーネントの作成について詳しくは、テンプレート、コンポーネントおよび AEM Sites の開発の手引きを参照してください。主な違いは、サイト内での AEM の組み込みのモバイル機能の有効化です。そのためには、モバイルページコンポーネントを使用するテンプレートを作成します。
また、レスポンシブデザインを使用して、複数の画面サイズに対応する単一のサイトを作成することも検討してください。
作業を開始する際は、AEM で使用可能な We.Retail モバイルデモサイトを確認できます。
モバイルサイトを作成するには、次の手順を実行します。
ページコンポーネントを作成します。
sling:resourceSuperType
プロパティを wcm/mobile/components/page
に設定します。
このようにすることで、コンポーネントはモバイルページコンポーネントに依存します。
プロジェクトに特有のロジックを使用して body.jsp
を作成します。
ページテンプレートを作成します。
sling:resourceType
プロパティを新しく作成したページコンポーネントに設定します。allowedPaths
プロパティを設定します。サイト用のデザインページを作成します。
/content
ノードの下にサイトのルートページを作成します。
cq:allowedTemplates
プロパティを設定します。cq:designPath
プロパティを設定します。サイトのルートページのページプロパティの「モバイル」タブで、デバイスグループを設定します。
新しいテンプレートを使用してサイトページを作成します。
モバイルページコンポーネント(/libs/wcm/mobile/components/page
):
head.jsp
を使用して、現在のモバイルデバイスグループを要求から取得します。デバイスグループが見つかった場合は、そのグループの drawHead()
メソッドを使用して、デバイスグループの関連するエミュレーターの init コンポーネント(オーサーモードの場合のみ)とデバイスグループのレンダリング CSS をインクルードします。モバイルサイトのルートページはノード階層のレベル 1 に位置する必要があります。また、このページを /content ノードの下に配置することをお勧めします。
標準サイトからモバイルのライブコピーを作成するには、マルチサイトマネージャー(MSM)を使用します。標準サイトは自動的にモバイルサイトに変換されます。モバイルサイトには、モバイルサイトのすべての機能(例:エミュレーター内のエディション)が含まれており、標準サイトと同期してサイトを管理できます。マルチサイトマネージャーのページにある別のチャネル用のライブコピーの作成を参照してください。
モバイルクラスを格納する Java パッケージを次に示します。
We.Retail モバイルデモサイト では、/libs/foundation/components
にある以下のモバイルコンポーネントを使用します。
名前 | グループ | 特徴 |
mobilefooter | hidden | - フッター |
mobileimage | モバイル | - image 基盤コンポーネントに基づく - 画像をレンダリングする(デバイスが対応している場合) |
mobilelist | モバイル | - list 基盤コンポーネントに基づく - listitem_teaser.jsp が画像をレンダリングする(デバイスが対応している場合) |
mobilelogo | 非表示 | - logo 基盤コンポーネントに基づく - 画像をレンダリングする(デバイスが対応している場合) |
mobilereference | モバイル | - reference 基盤コンポーネントと同様 - textimage コンポーネントを mobiletextimage コンポーネントにマップし、image コンポーネントを mobileimage コンポーネントにマップする |
mobiletextimage | モバイル | - textimage 基盤コンポーネントに基づく - 画像をレンダリングする(デバイスが対応している場合) |
mobiletopnav | 非表示 | - topnav 基盤コンポーネントに基づく - テキストのみをレンダリングする |
AEM モバイルフレームワークを使用すると、要求を発行するデバイスを感知するコンポーネントを開発できます。以降の節のコード例は、コンポーネントの jsp で AEM モバイル API を使用する方法を示しています。具体的には、次に示す処理の方法を示します。
リクエストからデバイスを取得します。
Device device = slingRequest.adaptTo(Device.class);
デバイスグループを取得します。
DeviceGroup deviceGroup = device.getDeviceGroup();
デバイスグループの機能を取得します。
Collection<DeviceCapability> capabilities = deviceGroup.getCapabilities();
デバイスの属性(WURFL データベースから生の機能のキーと値)を取得します。
Map<String,String> deviceAttributes = device.getAttributes();
デバイスのユーザーエージェントを取得します。
String userAgent = device.getUserAgent();
現在のページからデバイスグループリスト(作成者によってサイトに割り当てられたデバイスグループ)を取得します。
DeviceGroupList deviceGroupList = currentPage.adaptTo(DeviceGroupList.class);
デバイスグループが画像をサポートしているかどうかを確認
if (deviceGroup.hasCapability(DeviceCapability.CAPABILITY_IMAGES)) {
…
または
… if MobileUtil.hasCapability(request, DeviceCapability.CAPABILITY_IMAGES) {
…
jsp では、slingRequest
は <sling:defineObjects>
タグ、currentPage
は <cq:defineObjects>
タグを通じて利用できます。
エミュレーターに基づくオーサリングを使用すると、作成者はモバイルクライアント向けのコンテンツページを作成できます。モバイルコンテンツのオーサリングは、インプレース WYSIWYG 編集の同じ原則に従います。作成者がモバイルデバイスでのページの外観を確認できるように、モバイルコンテンツページはデバイスエミュレーターを使用して編集されます。
モバイルデバイスエミュレーターは汎用のエミュレーターフレームワークに基づいています。詳しくは、エミュレーターを参照してください。
デバイスエミュレーターのページには、モバイルデバイスが表示されます。一方、通常の編集(parsys、コンポーネント)は、デバイスの画面内でおこなわれます。デバイスエミュレーターは、サイト用に設定されるデバイスグループに依存します。1 つのデバイスグループに複数のエミュレーターを割り当てることができます。これにより、すべてのエミュレーターをコンテンツページで使用できるようになります。デフォルトで表示されるのは、サイトに割り当てた最初のデバイスグループに割り当てられた最初のエミュレーターです。ページ上部にあるエミュレーターのカルーセルまたはサイドキックの編集ボタンを使用してエミュレーターを切り替えることができます。
エミュレーターの作成
エミュレーターを作成するには、汎用エミュレーターに関するページのカスタムモバイルエミュレーターの作成を参照してください。
モバイルエミュレーターの主な特徴
デバイスグループは、複数のエミュレーターのうちの 1 つで構成されます。デバイスグループ設定ページ(例: /etc/mobile/groups/touch)には、jcr:content
ノードの下の emulators
プロパティが含まれます。メモ:同じエミュレーターが複数のデバイスグループに属する可能性もありますが、あまり意味がありません。
デバイスグループの設定ダイアログでは、目的のエミュレーターのパスを使用して emulators
プロパティが設定されます。(例:/libs/wcm/mobile/components/emulators/iPhone4
)。
エミュレーターコンポーネント(例: /libs/wcm/mobile/components/emulators/iPhone4
)は、基本モバイルエミュレーターコンポーネント ( /libs/wcm/mobile/components/emulators/base
) を拡張します。
基本のモバイルエミュレーターを拡張する各コンポーネントは、デバイスグループの設定時に選択できます。これにより、カスタムエミュレーターを簡単に作成または拡張できます。
編集モードでの要求時には、エミュレーターの実装を使用してページをレンダリングします。
ページのテンプレートでモバイルページコンポーネントを使用する場合は、エミュレーターの機能が(モバイルページコンポーネントの head.jsp
を使用して)自動的にページに統合されます。
モバイルデバイスグループを使用すると、デバイスの機能に基づくモバイルデバイスのセグメント化が可能になります。デバイスグループは、オーサーインスタンスでのエミュレーターベースのオーサリングおよびパブリッシュインスタンスに適したコンテンツのレンダリングに必要な情報を提供します。作成者がモバイルページにコンテンツを追加して公開すると、そのページをパブリッシュインスタンスで要求できます。その場合、エミュレーターの編集ビューではなく、設定済みのいずれかのデバイスグループを使用してコンテンツページがレンダリングされます。デバイスグループの選択はモバイルデバイスの検出に基づいておこなわれます。一致するデバイスグループが必要なスタイル設定情報を提供します。
デバイスグループは、/etc/mobile/devices
の下のコンテンツページとして定義され、モバイルデバイスグループ テンプレートを使用します。デバイスグループテンプレートは、コンテンツページのフォームでデバイスグループ定義用の設定テンプレートとして機能します。このダイアログの主な特徴を次に示します。
/libs/wcm/mobile/templates/devicegroup
/etc/mobile/groups/*
wcm/mobile/components/devicegroup
モバイルサイトを作成する場合は、デバイスグループをサイトに割り当てる必要があります。AEM には、デバイスの HTML および JavaScript のレンダリング機能に対応した 3 つのデバイスグループが用意されています。
フィーチャーフォン:Sony Ericsson W800 などのフィーチャーデバイス用。基本的な HTML はサポートされますが、画像と JavaScript はサポートされません。
スマートフォン、Blackberry などのデバイス用。基本的な HTML と画像はサポートされますが、JavaScript はサポートされません。
タッチフォン:iPad などのデバイス用。HTML、画像、JavaScript およびデバイスの回転が完全にサポートされます。
エミュレーターをデバイスグループに関連付けることができます(デバイスグループの作成 を参照)。デバイスグループをサイトに割り当てると、作成者は、ページの編集用にデバイスグループに関連付けられている複数のエミュレーターの中から選択できます。
デバイスグループをサイトに割り当てるには:
ブラウザーで、サイト管理者コンソールに移動します。
「Web サイト」の下にあるモバイルサイトのルートページを開きます。
ページプロパティを開きます。
「モバイル」タブを選択します。
サイト用のデバイスグループが定義済みの場合は、そのグループがサイトのすべてのページによって継承されます。
デバイスグループフィルターは、デバイスがグループに属するかどうかを指定するための、機能に基づく条件を定義します。デバイスグループの作成時には、デバイスの評価に使用するフィルターを選択できます。
実行時に AEM がデバイスから HTTP 要求を受信すると、グループに関連付けられている各フィルターはデバイスの機能を特定の条件と比較します。フィルターが要求するすべての機能を備えたデバイスは、グループに属していると見なされます。機能は WURFL™ データベースから取得されます。
デバイスグループでは、0 個以上のフィルターを使用して機能を検出できます。また、複数のデバイスグループで 1 つのフィルターを使用することもできます。AEM には、グループ用に選択された機能がデバイスにあるかどうかを判断するデフォルトのフィルターが用意されています。
デバイスグループでフィルターを使用しない場合、デバイスが要求するのは、グループ用に設定された選択済みの機能のみです。
詳しくは、デバイスグループフィルターの作成を参照してください。
AEM がインストールするグループが要件を満たさない場合は、デバイスグループを作成します。
ブラウザーで、ツールコンソールに移動します。
ツール/モバイル/デバイスグループの下に新しいページを作成します。ページを作成ダイアログで、次の操作を実行します。
タイトル に「Special Phones
」と入力します。
名前に「special
」と入力します。
「モバイルデバイスグループテンプレート」を選択します。
「作成」をクリックします。
CRXDE で、デバイスグループ用のスタイルを格納する static.css ファイルを /etc/mobile/groups/special
ノードの下に追加します。
Special Phones ページを開きます。
デバイスグループを設定するには、「設定」の横にある「編集」ボタンをクリックします。「一般」タブで、次の設定をおこないます。
BlackBerryZ10
「エミュレーター」タブで、次の設定をおこないます。
「フィルター」タブで、次の設定をおこないます。
「OK」をクリックします。
モバイルデバイスグループ設定ダイアログを次に示します。
前述のとおり、デザインページの CSS と同様に、カスタム CSS をデバイスグループページに関連付けることができます。この CSS はオーサーインスタンスおよびパブリッシュインスタンスでページコンテンツのデバイスグループ固有のレンダリングに影響を与えるために使用されます。この CSS は次のページに自動的にインクルードされます。
HTTP 要求を実行するデバイスの機能を特定するには、フィルターおよびデバイス仕様のライブラリを使用します。
デバイスグループフィルターを作成して、一連のデバイスの機能の要件を定義します。デバイスの機能の必要なグループをターゲットとして指定するのに必要な数のフィルターを作成してください。
フィルターを組み合わせて機能のグループを定義できるようにフィルターを設計します。通常、異なるデバイスグループの機能は重複します。そのため、一部のフィルターを複数のデバイスグループ定義と共に使用できます。
作成したフィルターはグループ設定で使用できます。
詳しくは、デバイスグループフィルターの作成を参照してください。
AEM ではサポート対象外のバージョンの WURFL™ データベースを使用して、デバイスのユーザーエージェントに基づいてデバイスの機能(画面の解像度、JavaScript のサポートなど)を照会します。
WURFL™ データベースの XML コードは、wurfl.xml
ファイル(/libs/wcm/mobile/devicespecs/wurfl.xml.
)を解析することによって、/var/mobile/devicespecs
の下にあるノードとして表されます。ノードに対する拡張は cq-mobile-core
バンドルの初回起動時に行われます。
デバイスの機能はノードプロパティとして格納されます。ノードはデバイスのモデルを表します。クエリを使用して、デバイスまたはユーザーエージェントの機能を取得できます。
WURFL™ データベースは進化しているので、データベースのカスタマイズまたは置き換えが必要になる場合があります。モバイルデバイスデータベースを更新するためのオプションは次のとおりです。
デバイスがモバイルサイトにアクセスすると、AEM はそのデバイスを検出し、機能に従ってデバイスグループにマップします。また、デバイスグループに対応するページのビューを送信します。一致するデバイスグループが必要なスタイル設定情報を提供します。このマッピングをモバイルのユーザーエージェントテストページでテストできます。
https://localhost:4502/etc/mobile/useragent-test.html
AEM と共にインストールされた WURFL™ データベースのうち、サポート対象外になるのは、2011 年 8 月 30 日以前のリリースです。
WURFL のバージョンが 2011 年 8 月 30 日以降にリリースされたものである場合は、使用方法がライセンスに適合していることを確認してください。
WURFL™ データベースをインストールするには:
/apps/wcm/mobile/devicespecs
フォルダーを参照します。wurfl.xml
に変更します。AEM は wurfl.xml
ファイルを自動的に解析して、/var/mobile/devicespecs
の下にあるノードを更新します。
WURFL™ データベース全体が有効な場合は、解析とアクティブ化に数分かかることがあります。進行状況の情報については、ログで確認できます。
ユーザーエージェントを /apps/wcm/mobile/devicespecs/wurfl/regexp に正規表現として追加して、既存の WURFL™ デバイスタイプを指定します。
CRXDE Lite で、/apps/wcm/mobile/devicespecs/regexp の下にノード(例:apple_ipad_ver1)を作成します。
ノードに次のプロパティを追加します。
上記の設定によって、ユーザーエージェントが指定の正規表現に一致するデバイスが、WURFL™ デバイス ID である apple_ipad_ver1(存在する場合)にマップされます。
この節では、ページのレンダリングを最適化したり、クライアントに代替の web サイトバージョンを提供したりするために、AEM のデバイスのクライアントサイド検出を使用する方法について説明します。
AEM は BrowserMap
に基づくデバイスのクライアントサイド検出をサポートしています。BrowserMap
は、/etc/clientlibs/browsermap
下のクライアントライブラリとして AEM に同梱されています。
BrowserMap
では、次の 3 つの方法を使用して、代替 web サイトをクライアントに提供できます。この方法は、次の順序で使用されます。
クライアントライブラリの統合について詳しくは、クライアント側 HTML ライブラリの使用を参照してください。
PageVariantsProvider
OSGi サービスは、同じファミリーに属するサイトに対して代替リンクを生成できます。サービスが考慮するサイトを設定するには、サイトのルートから jcr:content
ノードに cq:siteVariant
ノードを追加する必要があります。
cq:siteVariant
ノードには以下のプロパティが必要です。
cq:childNodesMapTo
- 子ノードのマップ先のリンク要素の属性を指定します。ルートノードの子がグローバル web サイトの言語バリアント用のルートを表すように web サイトのコンテンツを構成することをお勧めします(例:/content/mysite/en
、/content/mysite/de
)。この場合、cq:childNodesMapTo
の値をhreflang
にする必要があります。cq:variantDomain
- ページバリアントの絶対 URL を生成するために使用する Externalizer
ドメインを示します。この値が設定されていない場合は、相対リンクを使用してページバリアントが生成されます。cq:variantFamily
- このサイトが属する Web サイトのファミリーを示します。同じ Web サイトのデバイス特有の複数の表現は同じファミリーに属している必要があります。media
- リンク要素のメディア属性の値を格納します。BrowserMap
が登録した DeviceGroups
の名前を使用することをお勧めします。これにより、BrowserMap
ライブラリは、クライアントを Web サイトの適切なバリアントに自動的に転送できます。cq:siteVariant
ノードのcq:variantDomain
プロパティの値が空でない場合、PageVariantsProvider
サービスはこの値をExternalizer
サービスの設定ドメインとして使用して絶対リンクを生成します。使用する設定を反映させるために、Externalizer
サービスの設定を確認します。
AEM を操作しているときは、このようなサービスの設定を管理する方法がいくつかあります。詳細および推奨事項については、OSGi の設定を参照してください。
代替リンクを使用しない場合は、各 DeviceGroup
にグローバル URL を設定できます。browsermap.standard
クライアントライブラリを組み込み、デバイスグループを再定義する独自のクライアントライブラリを作成することをお勧めします。
は、カスタマイズされたクライアントライブラリから同名の新しいデバイスグループを作成して BrowserMap
BrowserMap オブジェクトに追加することで、デバイスグループ定義を上書きできるように設計されます。
詳しくは、カスタマイズされた BrowserMap に関する節を参照してください。
BrowserMap
用の代替サイトを指定するために以前のメカニズムを採用していない場合は、DeviceGroups
の名前を使用するセレクターが URL
に追加されます。この場合、要求を処理する独自のサーブレットを指定する必要があります。
例えば、www.example.com/index.html
を閲覧するデバイスが BrowserMap によって smartphone
と識別された場合、そのデバイスは www.example.com/index.smartphone.html.
に転送されます。
標準の BrowserMap クライアントライブラリをページで使用するには、ページの head
セクションで cq:include
タグを使用して /libs/wcm/core/browsermap/browsermap.jsp
ファイルを含める必要があります。
<cq:include script="/libs/wcm/core/browsermap/browsermap.jsp" />
JSP
ファイルで BrowserMap
クライアントライブラリを追加する以外にも、client-side
に設定した cq:deviceIdentificationMode
文字列プロパティを web サイトのルートの下にある jcr:content
ノードに追加する必要があります。
(BrowserMap
を上書きするか、またはプローブを追加して)DeviceGroups
をカスタマイズする場合は、browsermap.standard
クライアント側ライブラリを埋め込む独自のクライアント側ライブラリを作成する必要があります。
さらに、JavaScript
コードで BrowserMap.forwardRequest()
メソッドを手動で呼び出す必要があります。
クライアントライブラリの統合について詳しくは、クライアント側 HTML ライブラリの使用を参照してください。
カスタマイズされた BrowserMap
クライアントライブラリの作成が完了したら、次の手順を実行することをお勧めします。
アプリケーションで browsermap.jsp
ファイルを作成します。
<%@include file="/libs/foundation/global.jsp" %>
<%@ taglib prefix="c" uri="https://java.sun.com/jsp/jstl/core" %>
<%@ page import="
com.day.cq.wcm.api.variants.PageVariant,
com.day.cq.wcm.api.variants.PageVariantsProvider,
com.day.cq.wcm.api.devicedetection.DeviceIdentificationMode,
com.day.cq.wcm.api.WCMMode"
%>
<%
final PageVariantsProvider p = sling.getService(PageVariantsProvider.class);
if(p == null) {
throw new IllegalStateException("Missing PageVariantsProvider service");
}
for(PageVariant v : p.getVariants(currentPage, slingRequest)) {
final String curVar = v.getAttributes().get("data-current-variant");
String media = v.getAttributes().get("media");
if (media != null) {
media = media.replaceAll(" ", "");
}
%>
<link
rel="alternate"
data-cq-role="site.variant"
title="<%= xssAPI.encodeForHTMLAttr(v.getTitle()) %>"
hreflang="<%= xssAPI.encodeForHTMLAttr(v.getAttributes().get("hreflang")) %>"
media="<%= xssAPI.encodeForHTMLAttr(media) %>"
href="<%= xssAPI.getValidHref(v.getURL()) %>"
<% if(curVar != null) { %> data-current-variant="<%= curVar %>"<% } %>
/>
<%
}
Boolean browserMapEnabled = true;
final DeviceIdentificationMode dim = sling.getService(DeviceIdentificationMode.class);
String[] selectors = slingRequest.getRequestPathInfo().getSelectors();
boolean isPortletRequest = false;
for (int i = 0; i < selectors.length; i++) {
if ("portlet".equals(selectors[i])) {
isPortletRequest = true;
break;
}
}
if (isPortletRequest) {
log.debug("Request was made by a portlet container - BrowserMap will not be embedded");
} else {
final WCMMode wcmMode = WCMMode.fromRequest(slingRequest);
boolean shouldIncludeClientLib = false;
if (WCMMode.EDIT != wcmMode && WCMMode.PREVIEW != wcmMode && WCMMode.DESIGN != wcmMode) {
if (dim != null) {
final String mode = dim.getDeviceIdentificationModeForPage(currentPage);
shouldIncludeClientLib = DeviceIdentificationMode.CLIENT_SIDE.equals(mode);
if (shouldIncludeClientLib) {
browserMapEnabled = (Boolean) request.getAttribute("browsermap.enabled");
if (browserMapEnabled == null) {
browserMapEnabled = true;
}
}
}
}
%>
<c:if test="<%= !browserMapEnabled %>">
<meta name="browsermap.enabled" content="false">
</c:if>
<c:if test="<%= shouldIncludeClientLib %>">
<meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
<cq:includeClientLib categories="browsermap.custom"/>
</c:if>
<%
}
%>
head セクションに broswermap.jsp
ファイルをインクルードします。
<cq:include script="browsermap.jsp" />
クライアント検出が不要な一部のページから BrowserMap ライブラリを除外する場合は、request 属性を追加できます。
<%
request.setAttribute("browsermap.enabled", false);
%>
これにより、/libs/wcm/core/browsermap/browsermap.jsp
スクリプトは、BrowserMap
が検出を行わないようにする meta タグをページに追加するようになります。
<meta name="browsermap.enabled" content="false">
通常、BrowserMap スクリプトは常に訪問者を最適なバージョンの Web サイト(デスクトップ、または必要に応じてモバイルサイト)にリダイレクトします。
特定のバージョンの Web サイトをテストするために、device
パラメーターを URL に追加して、要求のデバイスを強制することができます。次の URL は、モバイルバージョンの Geometrixx Outdoors Web サイトをレンダリングします。
https://localhost:4502/content/geometrixx-outdoors/en.html?wcmmode=disabled&device=smartphone
パブリッシュインスタンスの動作をシミュレートするために、wcmmode
パラメーターは disabled
に設定されます。
上書きされた の値は Cookie に格納されるので、device
device パラメーターを各 URL
に追加せずに Web サイトを閲覧できます。
その結果、デスクトップバージョンの Web サイトに戻るには、URL
が device
に設定された同じ browser
を呼び出す必要があります。
BrowserMap は、上書きされた device の値を BMAP_device
という Cookie に格納します。この Cookie を削除すると、CQ は現在のデバイス(デスクトップまたはモバイル)に従って適切なバージョンの Web サイトを提供します。
AEM は、タッチデバイスグループに属するモバイルデバイスが発行した要求を次のように処理します。
iPad が AEM パブリッシュインスタンスにリクエストを送ります(例:https://localhost:4503/content/geometrixx_mobile/en/products.html
)。
(最初のレベルのページである /content/geometrixx_mobile
がモバイルページコンポーネントを拡張するかどうかを確認することにより)要求されたページのサイトがモバイルサイトであるかどうかを AEM が判断します。モバイルサイトである場合は、次の処理が行われます。
AEM が要求ヘッダーのユーザーエージェントに基づいてデバイスの機能を検出します。
AEM がデバイスの機能をデバイスグループにマップし、デバイスグループセレクターとしてtouch
を設定します。
AEM がリクエストを https://localhost:4503/content/geometrixx_mobile/en/products.touch.html.
にリダイレクト
AEM が応答を iPad に送信します。
products.touch.html
は通常の方法でレンダリングされます。このページはキャッシュ可能です。モバイルデバイスから AEM サーバーに対して行われたリクエスト数に関する一部の統計を取得できます。リクエスト数は次のように分類できます。
統計を表示するには:
統計ページを次に示します。
統計ページは、モバイルデバイスが初めて AEM にアクセスし、そのデバイスが検出されると作成されます。それ以前にこのページを使用することはできません。
統計内にエントリを生成する必要がある場合は、次の手順を実行できます。
https://localhost:4502/content/geometrixx_mobile/en/products.html?wcmmode=disabled
これで、統計ページを使用できるようになります。
デバイスグループ用にレンダリングされたページは、ページURLの中でデバイスグループセレクタ、例えば /content/mobilepage.touch.html
によって区別されるため、モバイルページは通常 Dispatcher でキャッシュすることができます。セレクタのないモバイルページへのリクエストは、決してキャッシュされません。この場合、デバイス検出が動作し、最終的に一致するデバイスグループ(またはその点では「nomatch」)にリダイレクトされるからです。デバイスグループセレクターを使用してレンダリングされるモバイルページは、リンクリライターで処理されます。リンクリライターは、デバイスグループセレクターも含めるようにページ内のすべてのリンクを書き換えて、既に要件を満たしているページをクリックするたびにデバイスの検出が再実行されないようにします。
そのため、次のような状況が発生する可能性があります。
Alice というユーザーが coolpage.feature.html
にリダイレクトされ、その URL を友人の Bob に送信します。Bob は touch
デバイスグループに分類される別のクライアントを使用してその URL にアクセスします。
coolpage.feature.html
がフロントエンドキャッシュから提供される場合、要求を分析して、モバイルセレクターが新しいユーザーエージェントに一致しないことを確認する機会が AEM にはありません。そのため、Bob は誤った表現を取得することになります。
この問題を解決するために、単純な選択の UI をページにインクルードできます。このようなページでは、AEM で選択されたデバイスグループをエンドユーザーが上書きできます。上記の例では、エンドユーザーが自分のデバイスで十分だと思う場合、ページ上に表示されたリンク(またはアイコン)により、coolpage.touch.html
に切り替えることができます。