アプリケーションサーバーのインストール application-server-install

NOTE
Adobe Experience Manager(AEM)がリリースされているファイル形式は JARWAR です。これらの形式に対しては、アドビが提供するサポートレベルを維持できるよう、品質保証プロセスが実施されています。

この節では、アプリケーションサーバーを使用してAdobe Experience Manager(AEM)をインストールする方法について説明します。個々のアプリケーションサーバーに提供されている特定のサポートのレベルについては、「サポートされているプラットフォーム」セクションを参照してください。

以下のアプリケーションサーバーのインストール手順について説明します。

Web アプリケーションのインストール、サーバーの設定、サーバーの起動および停止方法について詳しくは、該当するアプリケーションサーバーのドキュメントを参照してください。

NOTE
WAR デプロイメントで Dynamic Media を使用している場合は、Dynamic Media のドキュメントを参照してください。

概要 general-description

アプリケーションサーバーに AEM をインストールするときのデフォルトの動作 default-behaviour-when-installing-aem-in-an-application-server

AEM は、単一の war ファイルとしてデプロイされます。

デプロイすると、デフォルトで次のようになります。

  • 実行モードは author

  • インスタンス(リポジトリ、Felix OSGI 環境、バンドルなど)が、${user.dir}/crx-quickstart にインストールされる(ここで、${user.dir} は現在の作業ディレクトリで、crx-quickstart へのこのバスを sling.home と呼ぶ)

  • コンテキストルートは war ファイル名(例:aem-6

設定 configuration

デフォルトの動作は次のように変更できます。

  • 実行モード:デプロイメント前に、AEM war ファイルの sling.run.modes ファイルで WEB-INF/web.xml パラメーターを設定

  • sling.home:デプロイメント前に、AEM war ファイルの WEB-INF/web.xml ファイルで sling.home パラメーターを設定

  • コンテキストルート:AEM war ファイル名を変更

パブリッシュインストール publish-installation

パブリッシュインスタンスをデプロイするには、実行モードを publish に設定する必要があります。

  • AEM war ファイルから WEB-INF/web.xml を展開
  • sling.run.modes パラメーターを publish に変更
  • web.xml ファイルを AEM war ファイルに再圧縮
  • AEM war ファイルをデプロイします。

インストールの確認 installation-check

すべてがインストールされているかどうかは、次の手順で確認します。

  • error.log ファイルに対して「テール」を実行して、すべてのコンテンツがインストールされていることを確認
  • /system/console を調べて、すべてのバンドルがインストールされていることを確認

同じアプリケーションサーバーに 2 つのインスタンス two-instances-on-the-same-application-server

デモンストレーション目的で、オーサーインスタンスとパブリッシュインスタンスを 1 つのアプリケーションサーバーにインストールすることが適切な場合があります。そのためには、次の手順に従います。

  1. パブリッシュインスタンスの sling.home 変数と sling.run.modes 変数を変更します。
  2. AEM war ファイルから WEB-INF/web.xml ファイルを展開します。
  3. sling.home パラメーターを別のパス(絶対パスと相対パスが指定可能)に変更します。
  4. sling.run.modes を、パブリッシュインスタンス用に publish に変更します。
  5. web.xml ファイルを再圧縮します。
  6. war ファイルの名前を、別々の名前になるように変更します。例えば、一方を aemauthor.war に、もう一方を aempublish.war に変更します。
  7. 高めのメモリ設定を使用します。例えば、デフォルトの AEM インスタンスの場合は、-Xmx3072m などを使用します。
  8. 2 つの web アプリケーションをデプロイします。
  9. デプロイメント後、2 つの web アプリケーションを停止します。
  10. オーサーインスタンスとパブリッシュインスタンスの両方で、sling.properties ファイルで property felix.service.urlhandlers=false が false に設定されていると仮定します(デフォルトでは true に設定)。
  11. 2 つの web アプリケーションを再起動します。

アプリケーションサーバーのインストール手順 application-servers-installation-procedures

WebSphere® 8.5 websphere

デプロイメントの前に、上記の概要をお読みください。

サーバーの準備

  • Basic 認証ヘッダーを無効にします。

    • AEM にユーザーを認証させる方法の 1 つは、WebSphere® サーバーのグローバル管理セキュリティを無効にすることです。無効にするには、セキュリティ/グローバル セキュリティに移動し、「Enable administrative security」チェックボックスをオフにして、保存し、サーバーを再起動します。
  • "JAVA_OPTS= -Xmx2048m" の設定

  • コンテキストルート = / を使用して AEM をインストールする場合は、既存のデフォルト web アプリケーションのコンテキストルートを変更します。

AEM web アプリケーションのデプロイ

  • AEM war ファイルをダウンロードします。

  • 必要に応じて、web.xml で設定します(上記の概要を参照)。

    • WEB-INF/web.xml ファイルを解凍
    • sling.run.modes パラメーターを publish に変更
    • sling.home 初期パラメーターをコメント解除し、必要に応じてこのパスを設定
    • web.xml ファイルを再圧縮
  • AEM war ファイルをデプロイします。

    • コンテキストルートを選択します(Sling 実行モードを設定する場合は、デプロイウィザードの詳細な手順を選択し、ウィザードの手順 6 で指定する必要があります)。
  • AEM web アプリケーションの起動

JBoss® EAP 6.3.0/6.4.0 jboss-eap

デプロイメントの前に、上記の概要をお読みください。

JBoss® サーバーの準備

設定ファイル(standalone.conf など)でメモリ引数を設定

  • JAVA_OPTS="-Xms64m -Xmx2048m"

deployment-scanner を使用して AEM web アプリケーションをインストールする場合は、deployment-timeout, の値を増やすことをお勧めします。そのためには、インスタンスの xml ファイル(configuration/standalone.xml) など)で deployment-timeout 属性を設定します。

<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:deployment-scanner:1.1">
            <deployment-scanner path="deployments" relative-to="jboss.server.base.dir" scan-interval="5000" deployment-timeout="1000"/>
</subsystem>

AEM web アプリケーションのデプロイ

  • JBoss® 管理コンソールで AEM web アプリケーションをアップロードします。

  • AEM web アプリケーションを有効にします。

Oracle WebLogic 12.1.3/12.2 oracle-weblogic

デプロイメントの前に、上記の概要をお読みください。

これは、管理サーバーのみを備えたシンプルなサーバーレイアウトを使用します。

WebLogic サーバーの準備

  • ${myDomain}/config/config.xml で、security-configuration セクションに以下を追加します。

    • <enforce-valid-basic-auth-credentials>false</enforce-valid-basic-auth-credentials>正確な位置については、https://xmlns.oracle.com/weblogic/domain/1.0/domain.xsd を参照してください(デフォルトではセクションの最後に追加すれば問題ありません)。
  • VM メモリ設定の値を増やします。

    • ${myDomain}/bin/setDomainEnv.cmd(resp .sh)を開いて WLS_MEM_ARGS を検索し、設定します(例:WLS_MEM_ARGS_64BIT=-Xms256m -Xmx2048m を設定)
    • WebLogic Server を再起動します。
  • ${myDomain} に packages フォルダーを作成し、その中に cq フォルダー、その中に Plan フォルダーを作成します。

AEM web アプリケーションのデプロイ

  • AEM war ファイルをダウンロードします。

  • AEM war ファイルを the ${myDomain}/packages/cq フォルダー内に配置します。

  • 必要に応じて、WEB-INF/web.xml で設定します(上記の「概要」を参照)。

    • WEB-INF/web.xmlファイルを解凍します
    • sling.run.modes パラメーターを publish に変更
    • sling.home 初期パラメーターをコメント解除し、必要に応じてこのパスを設定します(「概要」を参照)。
    • web.xml ファイルを再圧縮
  • AEM war ファイルをアプリケーションとしてデプロイします(その他の設定はデフォルト設定を使用します)。

  • インストールには時間がかかる場合があります。

  • 上記の概要で説明した方法で、インストールが完了したことを確認します(error.log を追跡するなど)。

  • コンテキストルートは、WebLogic /console の web アプリケーションの「設定」タブで変更できます。

Tomcat 8/8.5 tomcat

デプロイ前に、上記の概要をお読みください。

  • Tomcat サーバーの準備

    • VM メモリ設定の値を増やします。

      • bin/catalina.bat(UNIX® の場合は catalina.sh)に、次の設定を追加します。
      • set "JAVA_OPTS= -Xmx2048m
    • Tomcat では、インストール時に管理者もマネージャーもアクセスできません。そのため、次のアカウントへのアクセスを許可するには tomcat-users.xml を手動で編集する必要があります。

      • tomcat-users.xml を編集して、管理者およびマネージャーのアクセスを含めます。設定は次の例のようになります。

        code language-xml
        <?xml version='1.0' encoding='utf-8'?>
        <tomcat-users>
        role rolename="manager"/>
        role rolename="tomcat"/>
        <role rolename="admin"/>
        <role rolename="role1"/>
        <role rolename="manager-gui"/>
        <user username="both" password="tomcat" roles="tomcat,role1"/>
        <user username="tomcat" password="tomcat" roles="tomcat"/>
        <user username="admin" password="admin" roles="admin,manager-gui"/>
        <user username="role1" password="tomcat" roles="role1"/>
        </tomcat-users>
        
    • コンテキストルート「/」を使用して AEM をデプロイする場合は、既存の ROOT web アプリケーションのコンテキストルートを変更する必要があります。

      • ROOT web アプリケーションを停止してデプロイ解除します。
      • Tomcat の web アプリケーションフォルダーで ROOT.war フォルダーの名前を変更します。
      • Web アプリケーションを再起動します。
    • manager-gui を使用して AEM web アプリケーションをインストールする場合は、アップロードファイルの最大サイズを増やす必要があります。デフォルトで許可されているアップロードサイズは 50 MB のみです。これに対して、マネージャー web アプリケーションの web.xml を開き、

      webapps/manager/WEB-INF/web.xml

      max-file-size と max-request-size を 500 MB 以上に増やします。そのような web.xml ファイルの例として、次の multipart-config の例を参照してください。

      code language-xml
      <multipart-config>
      <!-- 500MB max -->
      <max-file-size>524288000</max-file-size>
      <max-request-size>524288000</max-request-size>
      <file-size-threshold>0</file-size-threshold>
      </multipart-config>
      
  • AEM web アプリケーションのデプロイ

    • AEM war ファイルをダウンロードします。

    • 必要に応じて、web.xml で設定します(上記の概要を参照)。

      • WEB-INF/web.xml ファイルを解凍
      • sling.run.modes パラメーターを publish に変更
      • sling.home 初期パラメーターをコメント解除し、必要に応じてこのパスを設定
      • web.xml ファイルを再圧縮
    • AEM war ファイルは、ROOT web アプリケーションとしてデプロイする場合は ROOT.war に名前を変更し、aemauthor をコンテキストルートとする場合は aemauthor.war などに名前を変更します。

    • ファイルを Tomcat の webapps フォルダーにコピーします。

    • AEM がインストールされるまで待ちます。

トラブルシューティング troubleshooting

インストール時に発生する可能性のある問題の対処方法について詳しくは、以下を参照してください。

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