Adobe Experience Manager Assets では、ビデオアセットを統合管理できます。ビデオを直接アセットにアップロードして、Dynamic Media Classic に対する自動エンコーディングを行ったり、アセットから直接 Dynamic Media Classic ビデオにアクセスしてページオーサリングを行ったりできます。
Dynamic Media Classic のビデオの統合により、最適化されたビデオの範囲を全画面に拡大します(デバイスと帯域幅の自動検出)。
デフォルトのビデオエンコーディングプロセスは、FFMPEG ベースでビデオプロファイルと統合することを基にしています。そのため、組み込みの DAM 収集ワークフローには、ffmpeg ベースの次の 2 つのワークフローのステップが含まれています。
Dynamic Media Classic の統合を有効にして設定を行っても、これらの 2 つのワークフロー手順は、標準の DAM 取り込みワークフローから自動的に削除されたり無効になったりするわけではありません。FFMPEG ベースのビデオエンコーディングを既に Adobe Experience Manager で使用している場合は、オーサリング環境に FFMPEG がインストールされている可能性があります。その場合は、DAM を使用して取り込んだ新しいビデオが 2 回(1 回は FFMPEG エンコーダーから、もう 1 回は Dynamic Media Classic 統合から)エンコードされます。
Experience Manager で FFMPEG ベースのビデオエンコーディングが設定済みで、FFMPEG がインストールされている場合は、2 つの FFMPEG ワークフローを DAM 取り込みワークフローから削除することをお勧めします。
Scene7 ビデオコンポーネントでは次の形式がサポートされます。
ビデオアセットのアップロード先の指定は、次の条件によって決まります。
これらの質問のいずれかまたは両方に対する回答が「はい」の場合は、ビデオを Adobe DAM に直接アップロードします。両方の質問に対する回答が「いいえ」の場合は、ビデオを Dynamic Media Classic に直接アップロードします。次の節では、各シナリオのワークフローについて説明します。
アセットのワークフローまたはバージョン管理が必要な場合は、まず Adobe DAM にアップロードします。推奨されるワークフローは次のとおりです。
アセットのワークフローまたはバージョン管理が必要でない場合は、Scene7 にアセットをアップロードします。推奨されるワークフローは次のとおりです。
クラウドサービスで、Scene7 の設定に移動して「編集」を選択します。
「ビデオ」タブを選択します。
クラウド設定がページにない場合は、「ビデオ」タブが表示されません。
アダプティブビデオエンコーディングプロファイル、組み込みの単一のビデオエンコーディングプロファイルまたはカスタムビデオエンコーディングプロファイルを選択します。
ビデオプリセットについて詳しくは、Dynamic Media Classic のドキュメントを参照してください。
ユニバーサルプリセットを設定する際に両方のアダプティブビデオセットを選択するか、「アダプティブビデオエンコーディング」オプションを選択することをお勧めします。
選択したエンコーディングプロファイルは、この Scene7 クラウド設定用に指定した CQ DAM のターゲットフォルダーにアップロードされたすべてのビデオに自動的に適用されます。必要に応じて、別のターゲットフォルダーに別のエンコーディングプロファイルを適用することで、複数の Scene7 クラウド設定を指定できます。
Scene7 でプリセットが更新されているので、ビデオのビューアとエンコーディングプリセットを更新する必要がある場合は、クラウド設定の Scene7 設定に移動して、「ビューアとエンコーディングプリセットを更新」をクリックします。
Scene7 のエンコーディングプロファイルと共にクラウド設定を指定した CQ DAM のターゲットフォルダーに移動します。
「 アップロード 」を選択して、プライマリソースビデオをアップロードします。DAM アセットの更新ワークフローが完了し、「Scene7 に公開」にチェックマークが付くと、ビデオのアップロードとエンコーディングが完了します。
ビデオのサムネイルが生成されるまでには、多少時間がかかります。
DAM プライマリソースビデオをビデオコンポーネントにドラッグすると、Scene7 でエンコードされた配信用のすべてのプロキシレンディションにアクセスできます。
Experience Manage を使用する場合は、サイトで使用可能なビデオコンポーネントと Scene7 ビデオコンポーネントの両方にアクセスできます。これらのコンポーネントに互換性はありません。
Scene7 ビデオコンポーネントは、Scene7 ビデオでのみ使用できます。基盤コンポーネントは、Experience Manager(ffmpeg を使用) から格納されたビデオと Scene7 ビデオで使用できます。
次のマトリクスは、どのコンポーネントをどのようなシナリオで使用すべきかを示しています。
既製の S7 ビデオコンポーネントはユニバーサルビデオプロファイルを使用します。ただし、Experience Manager で使用する HTML5 ベースのビデオプレーヤーを入手することはできます。Scene7 で、組み込みの HTML5 ビデオプレーヤーの埋め込みコードをコピーして、Experience Manager ページに貼り付けます。
Scene7 のビデオを表示するには Scene7 のビデオコンポーネントを使用することが推奨されていますが、この節では、完全を期すために、 Experience Manager の基盤ビデオコンポーネントで Scene7 ビデオを使用する方法を説明します。
次の表は、Experience Manager 基盤ビデオコンポーネントと Scene7 ビデオコンポーネントでサポートされている機能を簡単に比較したものです。
Experience Manager の基盤ビデオ | Scene7 ビデオ | |
---|---|---|
アプローチ | HTML5 における最優先のアプローチです。Flash は HTML5 以外のフォールバックでのみ使用されます。 | ほとんどのデスクトップでは Flash です。HTML5 はモバイルとタブレットで使用されます。 |
配信 | プログレッシブ | アダプティブストリーミング |
追跡 | はい | はい |
拡張性 | はい | いいえ |
モバイルビデオ | はい | はい |
S7 クラウド設定で選択した S7 エンコーディングプリセットに応じて、様々なビデオエンコーディングが作成されます。基盤ビデオコンポーネントで使用するには、選択した S7 エンコーディングプリセットごとにビデオプロファイルを作成する必要があります。これにより、対応する DAM レンディションをビデオコンポーネントで選択できます。
新しいビデオプロファイルおよびビデオプロファイルに対する変更をアクティベートして公開する必要があります。
Experience Manager で、ツール/設定コンソールを選択します。
設定コンソールで、ナビゲーションツリーのツール/DAM/ビデオプロファイルに移動します。
S7 ビデオプロファイルを作成します。新規メニューで「ページを作成」を選択し、Scene7 ビデオプロファイルのテンプレートを選択します。新しいビデオプロファイルのページに名前を付けて、「作成」を選択します。
新しいビデオプロファイルを編集します。最初にクラウド設定を選択します。次に、クラウド設定で選択したものと同じエンコーディングプリセットを選択します。
プロパティ | 説明 |
---|---|
Scene7 クラウド設定 | エンコーディングプリセットで使用するクラウド設定です。 |
Scene7 エンコーディングプリセット | このビデオプロファイルをマップするために使用するエンコーディングプリセットです。 |
HTML5 ビデオタイプ | このプロパティを使用すると、HTML5 ビデオのソース要素の type プロパティの値を設定できます。この情報は、S7 エンコーディングプリセットでは提供されませんが、HTML5 ビデオ要素を使用してビデオを適切にレンダリングするために必要です。共通の形式用のリストが提供されますが、他の形式用に上書きできます。 |
ビデオコンポーネントで使用する、クラウド設定で選択したすべてのエンコーディングプリセットについて、この手順を繰り返します。
基盤ビデオコンポーネントは、ビデオソースリストを作成するためにどのようなビデオプロファイルを使用するのか知っている必要があります。ビデオコンポーネントのデザインダイアログボックスを開き、新しいビデオプロファイルを使用するためのコンポーネントデザインを設定します。
基盤ビデオコンポーネントをモバイルページで使用する場合は、ここに示す手順をモバイルページのデザインで繰り返します。
デザインを変更するには、デザインのアクティベーションをおこなって、公開時に変更を有効にする必要があります。