スマートコンテンツサービスを使用してアセットのタグ付けを開始する前に、Experience Manager Assets と Adobe Developer Console を統合して、Adobe Sensei スマートコンテンツサービスを活用します。設定が完了したら、いくつかの画像とタグを使用してサービスのトレーニングを行います。
スマートコンテンツサービスを使用する前に、次を確認します。
最新のExperience Manager サービスパックをインストールします。
Adobe Developer Console と統合する場合、Experience Manager サーバーはリクエストをスマートコンテンツサービスに転送する前に、Adobe Developer Console ゲートウェイを使用してサービス資格情報を認証します。統合するには、組織の管理者権限と、組織で購入して有効化されたスマートコンテンツサービスライセンスを持つ Adobe ID アカウントが必要です。
スマートコンテンツサービスを設定するには、次のトップレベルの手順に従います。
公開鍵を生成するには、Experience Manager にスマートコンテンツサービスの設定を作成します。OAuth 統合用の公開証明書を取得します。
Adobe 開発者コンソールで統合を作成し、生成した公開鍵をアップロードします。
Adobe Developer Console の API キーおよびその他の資格情報を使用して、デプロイメントを設定します。
オプションで、アセットアップロード時の自動タグ付けを有効化します。
公開証明書により、Adobe Developer Console でプロファイルを認証できます。
Experience Manager ユーザーインターフェイスで、ツール/Cloud Services/従来の Cloud Services にアクセスします。
クラウドサービスページで、「アセットのスマートタグ」の「今すぐ設定」をクリックします。
設定を作成ダイアログで、スマートタグ設定のタイトルと名前を指定します。「作成」をクリックします。
AEM スマートコンテンツサービスダイアログで、以下の値を使用します。
サービス URL: https://smartcontent.adobe.io/<region where your Experience Manager author instance is hosted>
(例:https://smartcontent.adobe.io/apac
)。Experience Manager オーサーインスタンスがホストされている地域として、na
、emea
または apac
を指定することができます。
2022年9月1日(PT)より前に Experience Manager Managed Service がプロビジョニングされている場合は、次のサービス URL を使用します。
https://mc.adobe.io/marketingcloud/smartcontent
認証サーバー: https://ims-na1.adobelogin.com
その他のフィールドは現時点では空白のままにします(後で指定します)。「OK」をクリックします。
図:コンテンツサービスの URL を指定するためのスマートコンテンツサービスダイアログ
サービス URL として提供された URL は、ブラウザーからアクセスできず、404 エラーが発生します。設定は、サービス URL パラメーターの同じ値で正常に動作します。サービスの全体的なステータスとメンテナンススケジュールについては、https://status.adobe.com を参照してください。
「OAuth 統合用の公開証明書をダウンロード」をクリックし、公開証明書ファイル AEM-SmartTags.crt
をダウンロードします。
図:スマートタグサービスの設定。
証明書の有効期限が切れると、証明書は信頼されなくなります。期限切れの証明書は更新できません。証明書を追加するには、以下の手順に従います。
Experience Manager デプロイメントに管理者としてログインします。ツール/セキュリティ/ユーザーをクリックします。
dam-update-service ユーザーを見つけて、クリックします。「キーストア」タブをクリックします。
有効期限が切れた証明書を持つ既存の similaritysearch キーストアを削除します。「保存して閉じる」をクリックします。
図:キーストアで既存の similaritysearch
エントリを削除してセキュリティ証明書を追加します。
ツール/クラウドサービス/従来のクラウドサービスに移動します。アセットのスマートタグ/設定を表示/利用可能な設定をクリックします。必要な設定をクリックします。
公開証明書をダウンロードするには、「OAuth 統合用の公開証明書をダウンロード」をクリックします。
https://console.adobe.io をアクセスし、統合ページの既存のスマートコンテンツサービスに移動します。新しい証明書をアップロードします。詳しくは、Adobe 開発者コンソール統合の作成の手順を参照してください。
スマートコンテンツサービス API を使用するには、Adobe 開発者コンソールで統合を作成して、API キー(Adobe 開発者コンソール統合のクライアント ID フィールドで生成)、テクニカルアカウント ID、組織 ID、およびクライアント秘密鍵を、Experience Manager のクラウド設定の Assets スマートタグサービス設定用に取得します。
ブラウザーで https://console.adobe.io にアクセスします。適切なアカウントを選択し、関連付けられた組織の役割がシステム管理者であることを確認します。
任意の名前でプロジェクトを作成します。「API を追加」をクリックします。
API を追加ページで、「Experience Cloud」を選択し、「スマートコンテンツ」を選択します。「次へ」をクリックします。
「公開鍵をアップロード」を選択します。Experience Managerからダウンロードした証明書ファイルを指定します。公開鍵が正常にアップロードされたというメッセージが表示されます。「次へ」をクリックします。
新しいサービスアカウント(JWT)秘密鍵証明書を作成ページにはサービスアカウントの公開鍵が表示されます。
「次へ」をクリックします。
製品プロファイルを選択ページで、「スマートコンテンツサービス」を選択します。「設定済み API を保存」をクリックします。
設定に関する詳細情報がページに表示されます。このページを開いたままにしてこれらの値をコピーし、Experience Manager のクラウド設定の「Assets スマートタグサービス設定」に追加して、スマートタグを設定します。
図:Adobe 開発者コンソールの統合の詳細
統合を設定するには、Adobe 開発者コンソール統合から、テクニカルアカウント ID、組織 ID、クライアント秘密鍵、およびクライアント ID の各フィールドの値を使用します。スマートタグのクラウド設定を作成すると、Experience Manager デプロイメントからの API 要求を認証できるようになります。
Experience Manager で、ツール/クラウドサービス/従来のクラウドサービスに移動して、クラウドサービスコンソールを開きます。
「アセットのスマートタグ」で、上記で作成した設定を開きます。サービス設定ページで、「編集」をクリックします。
AEM スマートコンテンツサービスダイアログで、「サービス URL」および「認証サーバー」フィールドに事前入力された値を使用します。
Adobe 開発者コンソールの統合で生成した次の値を使用して、API キー、テクニカルアカウント ID、組織 ID、およびクライアント秘密鍵の各フィールドにコピーします。
アセットのスマートタグサービス設定 | Adobe Developer Console 統合フィールド |
---|---|
API キー | クライアント ID |
テクニカルアカウント ID | テクニカルアカウント ID |
組織 ID | 組織 ID |
クライアントの秘密鍵 | クライアント秘密鍵 |
設定を完了したら、JMX MBean を使用して設定を検証できます。検証するには、次の手順に従います。
Experience Manager サーバー (https://[aem_server]:[port]
)にアクセスします。
ツール/操作/Web コンソールに移動して、OSGi コンソールを開きます。メイン/JMX をクリックします。
「com.day.cq.dam.similaritysearch.internal.impl
」をクリックします。SimilaritySearch Miscellaneous Tasks が開きます。
「validateConfigs()
」をクリックします。設定を検証ダイアログで、「起動」をクリックします。
同じダイアログに検証結果が表示されます。
Experience Manager で、ツール/ワークフロー/モデルに移動します。
ワークフローモデルページで、「DAM アセットの更新」ワークフローモデルを選択します。
ツールバーの「編集」をクリックします。
サイドパネルを展開して、ステップを表示します。「DAM ワークフロー」セクションの「スマートタグアセット」ステップをドラッグして、「サムネールを処理」ステップの後に配置します。
図:「DAM アセットの更新」ワークフローで「サムネールを処理」ステップの後に「スマートタグアセット」ステップを追加。
そのステップを編集モードで開きます。「詳細設定」で、「ハンドラー処理の設定」オプションが選択されていることを確認します。
図:DAM アセットの更新ワークフローを設定して、スマートタグステップを追加する
自動タグ付けのステップに失敗してもワークフローを完了させたい場合は、「引数」タブで「エラーを無視」を選択します。
図:DAM アセットの更新ワークフローを設定してスマートタグステップを追加し、ハンドラー処理の設定を選択する
フォルダーでスマートタグが有効になっているかに関わらずアップロード時にアセットをタグ付けするには、「スマートタグフラグを無視」を選択します。
図:DAM アセットの更新ワークフローを設定してスマートタグステップを追加し、「スマートタグフラグを無視」を選択する
「OK」をクリックして、プロセスステップを閉じ、ワークフローを保存します。
スマートコンテンツサービスでビジネス上の分類を認識できるように、ビジネスに関連するタグが既に含まれているアセットのセットに対してサービスを実行します。スマートコンテンツサービスでブランド画像を効果的にタグ付けできるようにするには、トレーニング画像が一定のガイドラインに従っている必要があります。トレーニングが完了すると、サービスは、類似するアセットのセットに同じ分類を適用できるようになります。
サービスのトレーニングを複数回実施すると、関連性の高いタグを適用する能力が向上します。トレーニングサイクルが終了するたびに、タグ付けワークフローを実行し、アセットが適切にタグ付けされるかどうかを確認します。
スマートコンテンツサービスのトレーニングは、定期的に実施することも、必要に応じて実施することもできます。
トレーニングワークフローは、フォルダーに対してのみ実行されます。
最適な結果を得るには、トレーニングセット内の画像が以下のガイドラインに準拠している必要があります。
数とサイズ:タグ 1 つにつき 30 以上の画像が必要です。長辺が 500 ピクセル以上である必要があります。
一貫性:特定のタグに使用する画像は、視覚的に似ています。
例えば、以下の画像は似ていないので、これらの画像すべてを my-party
(トレーニング用)としてタグ付けするのは適切ではありません。
対象範囲:多様性に富んだトレーニング画像を使用します。その目的は、数は少なくても多様性の高い例を提供することで、Experience Manager が適切なものに焦点を絞れるようにすることです。見た目が大きく異なる画像に同じタグを適用する場合は、それぞれの種類に 5 つ以上の例を含めてください。
例えば、model-down-pose というタグの場合、タグ付け時、類似する画像をより正確に識別できるよう、以下のハイライト表示された画像に似たトレーニング画像を増やします。
妨害物と障害物:サービスのトレーニングには、障害物(目立つ背景、メインとなる対象と一緒に含まれる物や人物などの関連性のない付随物)が少ない画像のほうが効果的です。
例えば、casual-shoe というタグの場合、2 つ目の画像はトレーニングの候補として適切ではありません。
完全性:画像が複数のタグの対象となる場合は、適用可能なすべてのタグを追加してから、画像をトレーニングに含めます。例えば、raincoat
と model-side-view
などのタグの場合、対象となるアセットに両方のタグを追加してから、そのアセットをトレーニングに含めます。
スマートコンテンツサービスでタグのトレーニングを実施し、それらのタグを他の画像に適用できるかどうかは、トレーニングで使用する画像の質によって決まります。最適な結果を得るには、視覚的に似ている画像を使用し、それぞれのタグについてサービスのトレーニングを実施することをお勧めします。
スマートコンテンツサービスを有効にして、フォルダー内のアセットおよび関連するタグに関する定期的なトレーニングを実施することができます。アセットフォルダーのプロパティページを開き、「詳細」タブで「スマートタグを有効にする」を選択し、変更内容を保存します。
フォルダーに対してこのオプションを選択すると、Experience Manager によりレーニングワークフローが自動的に実行され、フォルダーのアセットおよびそのタグに関するスマートコンテンツサービスのトレーニングが実施されます。デフォルトでは、トレーニングワークフローは週に 1 回、土曜日の午前 0 時 30 分に実行されます。
ワークフローコンソールから、必要に応じていつでもスマートコンテンツサービスのトレーニングを行うことができます。
Experience Manager インターフェイスで、ツール/ワークフロー/モデルに移動します。
ワークフローモデルページで、「スマートタグトレーニング」ワークフローを選択し、ツールバーの「ワークフローを開始」をクリックします。
ワークフローを実行ダイアログで、サービスのトレーニングに使用するタグ付けされたアセットが格納されているペイロードフォルダーを参照します。
ワークフローのタイトルを指定し、コメントを追加します。次に、「実行」をクリックします。アセットとタグがトレーニングのために送信されます。
フォルダー内のアセットがトレーニング用に処理されると、後続のトレーニングサイクルでは、変更されたアセットのみが処理されます。
アセットのトレーニングセット内のタグに関するスマートコンテンツサービスのトレーニングが実施されたかどうかを確認するには、レポートコンソールでトレーニングワークフローレポートを調べます。
Experience Manager インターフェイスで、ツール/アセット/レポートに移動します。
アセットレポートページで、「作成」をクリックします。
「スマートタグトレーニング」レポートを選択し、ツールバーで「次へ」をクリックします。
レポートのタイトルと説明を指定します。「レポートをスケジュール」で、「今すぐ」オプションを選択したままにします。レポートを後で生成するようにスケジュールするには、「後で」を選択し、日時を指定します。次に、ツールバーの「作成」をクリックします。
アセットレポートページで、生成したレポートを選択します。レポートを表示するには、ツールバーの「表示」アイコンをクリックします。
レポートの詳細をレビューします。
レポートには、トレーニングしたタグのトレーニングステータスが表示されます。「トレーニングステータス」列の緑色は、そのタグについて、スマートコンテンツサービスのトレーニングが実施されたことを示します。黄色は、特定のタグに関するサービスのトレーニングが完全には実施されていないことを示します。この場合、特定のタグを含む画像をさらに追加し、トレーニングワークフローを実行して、そのタグに関するサービスのトレーニングを完全に実施します。
このレポートにタグが表示されない場合は、それらのタグに関するトレーニングワークフローを再度実行してください。
レポートをダウンロードするには、リストから対象のレポートを選択し、ツールバーの「ダウンロード」をクリックします。レポートが Microsoft Excel スプレッドシートとしてダウンロードされます。
拡張スマートタグは、画像とそのタグの学習モデルにもとづいています。これらのモデルは、タグを識別するうえで常に完璧であるわけではありません。スマートコンテンツサービスの現行バージョンには次の制限事項があります。
スマートタグ(通常または拡張)付きのアセットを検索するには、Assets のオムニサーチ(全文検索)を使用します。スマートタグには個別の検索用述語はありません。