バージョン 6.3 以降の AEM では、新しいインスタンスのインストール時にコマンドラインを使用して admin パスワードを設定できます。
それ以前のバージョンの AEM では、admin アカウントのパスワードと各種コンソールのパスワードをインストール終了後に変更する必要がありました。
この機能により、AEM インスタンスのインストール時にリポジトリおよび Servlet Engine 用の新しい admin パスワードを設定できるようになり、後で手動で設定する必要がなくなりました。
ただし、この機能は Felix コンソールには対応しておらず、このコンソールのパスワードについては手動で変更する必要があります。詳しくは、関連するセキュリティチェックリストの節を参照してください。
この機能は、ファイルシステムエクスプローラーで JAR をダブルクリックする代わりに、コマンドラインから AEM をインストールする場合に自動的にトリガーされます。
コマンドラインから AEM インスタンスを実行するための一般的な構文は次のとおりです。
java -jar aem6.3.jar
コマンドラインからインスタンスを実行する際には、インストールプロセスの途中で admin パスワードの変更オプションが提示されます。
admin パスワードの変更を求めるメッセージは、新しい AEM インスタンスのインストール時にのみ表示されます。
プロパティファイルでパスワードを指定することもできます。これは、-Dadmin.password.file
システムプロパティと組み合わせた -nointeractive
フラグを使用して行われます。
次に例を示します。
java -Dadmin.password.file =/path/to/passwordfile.properties -jar aem6.3.jar -nointeractive
passwordfile.properties
ファイル内のパスワードの書式は次のようにする必要があります。
admin.password = 12345678
-Dadmin.password.file
システムプロパティを使用せずに -nointeractive
パラメーターだけを使用した場合は、AEM ではデフォルトの管理者パスワードが使用され、変更を求めるメッセージは表示されません(基本的に以前のバージョンの動作と同じになります)。インストールスクリプトのコマンドラインでこの非インタラクティブモードを使用して、インストールを自動化できます。