Salesforce と AEM を統合すると、リード管理機能を実現でき、Salesforce が標準提供している既存の機能を利用できます。AEM からリード情報を Salesforce に送信するように設定したり、Salesforce から直接データにアクセスするコンポーネントを作成できます。
AEM と Salesforce との双方向で拡張可能な統合により、次のことが可能になります。
このドキュメントは次の内容について説明します。
AEM を Salesforce と連携するよう設定するには、まず Salesforce でリモートアクセスアプリケーションを設定する必要があります。次に、このリモートアクセスアプリケーションを指すように Salesforce クラウドサービスを設定します。
Salesforce に無料の開発者アカウントを作成できます。
AEM を Salesforce と連携するよう設定するには、次の手順を実行します。
手順を続行する前に、Salesforce Force API 統合パッケージをインストールする必要があります。パッケージの操作方法について詳しくは、パッケージの使用方法ページを参照してください。
AEM で「クラウドサービス」に移動します。「サードパーティのサービス」で、「Salesforce」の「今すぐ設定」をクリックします。
新しい設定(例:developer)を作成します。
新しい設定は、新しいページ(http://localhost:4502/etc/cloudservices/salesforce/developer.html)にリダイレクトします。これは、Salesforce でリモートアクセスアプリケーションを作成するときに「Callback URL」で指定する必要がある値とまったく同じ値です。これらの値が一致しなければなりません。
Salesforce アカウントにログインします(アカウントがない場合は https://developer.force.com で作成します)。
Salesforce で、Create/Apps に移動して、「Connected Apps」を表示します(以前のバージョンの Salesforce では Deploy/Remote Access)。
「New」をクリックして、AEM と Salesforce を接続します。
「Connected App Name」、「API Name」および「Contact Email」を入力します。「Enable OAuth Settings」チェックボックスをオンにして、「Callback URL」を入力し、OAuth 範囲(フルアクセスなど)を追加します。コールバック URL は以下のようになります。http://localhost:4502/etc/cloudservices/salesforce/developer.html
設定に合わせてサーバー名/ポート番号およびページ名を変更します。
「Save」をクリックして、Salesforce 設定を保存します。Salesforce が、AEM 設定に必要な消費者キーと消費者の秘密鍵を作成します。
Salesforce でリモートアクセスアプリケーションがアクティベートされるまで、数分(最大 15 分)待たなければならないことがあります。
AEM で「クラウドサービス」に移動し、前の手順で作成した Salesforce 設定(例:developer)に移動します。「編集」をクリックし、salesforce.com から顧客鍵と顧客秘密鍵を入力します。
ログイン URL | Salesforce の認証エンドポイントです。この値はあらかじめ設定されており、ほとんどの場合に役に立ちます。 |
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顧客鍵 | salesforce.com のリモートアクセスアプリケーション登録ページから取得した値を入力します。 |
顧客秘密鍵 | salesforce.com のリモートアクセスアプリケーション登録ページから取得した値を入力します。 |
「Salesforce に接続」をクリックして接続します。Salesforce から、この環境が Salesforce に接続することを許可するように求められます。
AEM に、正常に接続されたことを示す確認ダイアログが表示されます。
Web サイトのルートページに移動して、「ページプロパティ」をクリックします。「クラウドサービス」を選択し、「Salesforce」を追加して、正しい設定(例:developer)を選択します。
これで、リード情報を Salesforce に送信するワークフローモデルを使用したり、Salesforce のデータにアクセスするコンポーネントを作成できるようになりました。
AEM ユーザーを Salesforce のリードとして書き出す場合は、リードを Salesforce に送信するようにワークフローを設定する必要があります。
AEM ユーザーを Salesforce のリードとして書き出すには、次の手順を実行します。
http://localhost:4502/workflow
で、「Salesforce.com でのエクスポート」ワークフローを右クリックし、「開始」をクリックして、この Salesforce ワークフローに移動します。
リードとして作成する AEM ユーザーをこのワークフローの「ペイロード」として選択します(ホーム/ユーザー)。givenName、familyName などの情報を格納しているユーザーのプロファイルノードを選択してください。これらの情報は、Salesforce のリードの FirstName フィールドと LastName フィールドにマッピングされます。
このワークフローを開始する前に、必須フィールドを設定します。AEM のリードノードには、Salesforce に公開する前に設定しておく必要がある必須フィールドがいくつかあります。必須フィールドは、givenName、familyName、company および email です。AEM ユーザーと Salesforce のリードのマッピングの詳細なリストは、AEM ユーザーと Salesforce のリードのマッピング設定を参照してください。
「OK」をクリックします。ユーザー情報が salesforce.com に書き出されます。書き出されたユーザー情報は、salesforce.com で確認できます。
リードが読み込まれたかどうかがエラーログに記録されます。詳細については、エラーログを確認してください。
正しい Salesforce.com の設定に合わせたり、その他の変更をおこなうために、Salesforce.com での書き出しワークフローを設定しなければならないことがあります。
Salesforce.com での書き出しワークフローを設定するには、次の手順を実行します。
http://localhost:4502/cf#/etc/workflow/models/salesforce-com-export.html.
に移動します。
「Salesforce.com でのエクスポート」ステップを開き、「引数」タブを選択し、正しい設定を選択して「OK」をクリックします。さらに、Salesforce で削除されたリードをワークフローで再作成する場合は、このチェックボックスをオンにします。
「保存」をクリックして変更を保存します。
AEM ユーザーと Salesforce リードの現在のマッピング設定を表示または編集するには、Configuration Manager(https://<hostname>:<port>/system/console/configMgr
)を開いて「Salesforce Lead Mapping Configuration」を検索します。
「Web コンソール」をクリックするか、直接 https://<hostname>:<port>/system/console/configMgr.
にアクセスして Configuration Manager を開きます。
「Salesforce Lead Mapping Configuration」を検索します。
必要に応じてマッピングを変更します。デフォルトのマッピングは、aemUserAttribute=sfLeadAttribute というパターンになります。「保存」をクリックして変更を保存します。
Salesforce ClientContext Store には、AEM で既に使用可能な情報ではなく、現在ログインしているユーザーに関する追加情報が表示されます。この追加情報は、ユーザーと Salesforce の接続に基づいて、Salesforce から取得されます。
この情報を取得するには、次の設定をおこなう必要があります。
AEM ユーザーを ClientContext に読み込むには、AEM ユーザーと Salesforce ID をマッピングする必要があります。実際のシナリオでは、検証済みの既知のユーザーデータに基づいてリンクをおこないます。デモンストレーションのために、この手順では Salesforce Connect コンポーネントを使用します。
AEM で Web サイトに移動してログインし、サイドキックから Salesforce Connect コンポーネントをドラッグアンドドロップします。
Salesforce Connect コンポーネントを使用できない場合は、デザインビューに切り替えてこのコンポーネントを選択し、編集ビューで使用できるようにします。
コンポーネントをページにドラッグすると、「Salesforce へのリンク」が「オフ」と表示されます。
このコンポーネントはデモンストレーション専用です。実際のシナリオでは、ユーザーとリードをリンクまたは照合する別のプロセスがあります。
コンポーネントをページにドラッグしたら、開いて設定します。設定、連絡先のタイプ、Salesforce のリードまたは連絡先を選択して、「OK」をクリックします。
AEM がユーザーと Salesforce の連絡先またはリードをリンクします。
Salesforce のユーザーデータを ClientContext に読み込んで、パーソナライゼーションに使用できます。
例えば http://localhost:4502/etc/clientcontext/default/content.html.
に移動して、拡張したいクライアントコンテキストを開きます。
Salesforce プロフィールデータコンポーネントを ClientContext にドラッグします。
コンポーネントをダブルクリックして開きます。「項目を追加」を選択し、ドロップダウンリストからプロパティを選択します。必要なプロパティを追加して、「OK」を選択します。
これで、Salesforce 固有のプロパティが ClientContext に表示されます。
Salesforce ClientContext Store のデータを使用するセグメントを作成できます。次の手順を実行します。
AEM には、特定の条件に従って Salesforce のリードを検索する、サンプルの検索コンポーネントが付属しています。このコンポーネントは、Salesforce REST API を使用して Salesforce オブジェクトを検索する方法を説明するものです。ページを Salesforce 設定にリンクして、salesforce.com への呼び出しをトリガーする必要があります。
これは、Salesforce REST API を使用して Salesforce オブジェクトをクエリする方法を説明するサンプルコンポーネントです。これをサンプルとして使用し、ニーズに基づいてさらに複雑なコンポーネントを作成します。
このコンポーネントを使用するには、次の手順を実行します。
この設定を使用するページに移動します。ページプロパティを開き、「クラウドサービス」を選択します。「サービスを追加」をクリックし、「Salesforce」および適切な設定を選択して、「OK」をクリックします。
Salesforce 検索コンポーネントをページにドラッグします(コンポーネントは有効になっているものとします。コンポーネントを有効にするには、デザインモードに切り替えて、適切な領域に追加します)。
検索コンポーネントを開き、検索パラメーターを指定して、「OK」をクリックします。
検索コンポーネントで指定した条件に一致するリードが表示されます。