Output サービスは、XML フォームデータを、Designer で作成されたフォームデザインにマージして、様々な形式でドキュメント出力ストリームを作成します。
管理コンソールの Output ページには、Output サービスがアイテムをキャッシュする方法を制御する設定が含まれています。これらの設定を調整し、Output サービスのパフォーマンスを最適化できます。
Output サービスは次のアイテムをキャッシュします。
Output では、次の 2 つの場所にキャッシュが格納されます。
Output では、以下の 2 つのモードのキャッシュがサポートされています。
2 つのキャッシュモード間を切り替える場合、変更を有効にするには、Output サービスを再起動します。このサービスを再起動するには、Workbench を使用するか、AEM Forms モジュール関連サービスの開始と停止の説明を参照してください。
キャッシュのチェックポイント時間は、モードを切り替えるときに自動的にリセットされます。
このモードでは、Output サービスは要求を受け取るときに、必要なリソース(フォームデザインおよびフラグメントや画像などの関連アセット)を検証します。この Output サービスは、リポジトリ内のリソースのタイムスタンプとキャッシュ内のリソースのタイムスタンプを比較し、キャッシュ内のリソースの方が古い場合は、そのリソースを更新します。
このキャッシュモードでは、必ず最新のリソースが使用されますが、Output サービスはキャッシュされたアイテムを要求ごとにリポジトリと比較して検証するので、パフォーマンスが低下します。このキャッシュモードは、リソースが頻繁に更新され、パフォーマンスを重要視しない開発およびステージング環境に適しています。
無条件キャッシュの指定
このモードでは、Output サービスは、キャッシュされたリソースのタイムスタンプがキャッシュのチェックポイント時間よりも古い場合にのみ、リポジトリで新しいバージョンのリソースを確認します。最新のキャッシュのチェックポイント時間は、管理コンソールの Output ページに表示されます。
このキャッシュモードは、パフォーマンスが重視され、リソースに対する変更が頻繁に行われない、高パフォーマンスの実稼働環境で使用します。キャッシュのチェックポイント時間は、リポジトリリソースに対する変更をデプロイするときにリセットできます。
キャッシュのチェックポイント使用の指定
キャッシュのチェックポイントのリセット
キャッシュの内容はいつでもクリアできます。キャッシュをリセットすると、Output サービスは完全なレンダリングを実行し新しいキャッシュを作成するので、各フォームでの初回要求時の速度が低下します。
Output でキャッシュを使用するように設定を指定できます。こうすることにより、お使いの AEM Forms 環境のパフォーマンスを最適化することができます。
これらの設定にアクセスするには、管理コンソールで、サービス/Output をクリックします。
キャッシュのディスク要件は、リポジトリと同じである必要があります。
「グローバルキャッシュ設定」領域の設定は、すべての種類のキャッシュに影響します。これらの設定のいずれかを変更する場合、その変更を有効にするには、Output サービスを再起動します。このサービスを再起動するには、Workbench を使用するか、AEM Forms モジュール関連サービスの開始と停止の説明を参照してください。
最大キャッシュドキュメントサイズ(KB):任意のメモリ内キャッシュに保存できるフォームデザインまたはその他のリソースの最大サイズ(キロバイト単位)です。これはすべてのメモリ内キャッシュに適用されるグローバル設定です。リソースのサイズがこの値よりも大きい場合、そのリソースはメモリにキャッシュされません。デフォルト値は 1024 キロバイトです。この設定は、ディスクキャッシュには影響しません。
フォームレンダリングキャッシュが有効です:デフォルトでは、このオプションが選択されており、レンダリングされたフォームが以降の取得のためにキャッシュされます。この設定では、非インタラクティブドキュメントがキャッシュされないので、Output サービスのパフォーマンスにはほとんど影響がありません。このオプションは、クライアント上でレンダリングされている非インタラクティブドキュメントで Output サービスを使用しているときに効果を発揮します。
Output サービスはレンダリング要求を受け取ると、リポジトリまたは HTTP ソースからフォームデザインを取得してキャッシュします。このキャッシュにより、以降のレンダリング要求では、Output サービスはリポジトリではなくキャッシュからフォームデザインを取得するようになり、パフォーマンスが向上します。
Output サービスは、常にフォームデザインをディスク上にキャッシュします。フォームデザインがサーバー上に格納されている場合、これらのファイルはディスクキャッシュと見なされます。また、Output サービスは、「メモリ内テンプレートキャッシュ」領域の設定に従って、フォームデザインをメモリ内にもキャッシュします。これらの設定のいずれかを変更する場合、その変更を有効にするには、Output サービスを再起動します。このサービスを再起動するには、Workbench を使用するか、AEM Forms モジュール関連サービスの開始と停止の説明を参照してください。
テンプレート設定キャッシュサイズ:メモリに保持するテンプレート設定オブジェクトの最大数です。デフォルト値は 100 です。この値は、「テンプレートキャッシュサイズ」の値と同じかそれ以上の値に設定することをお勧めします。この設定は、ディスクキャッシュには影響しません。
テンプレートキャッシュサイズ:メモリ内に保持するテンプレートコンテンツオブジェクトの最大数です。デフォルト値は 100 です。この設定は、ディスクキャッシュには影響しません。
有効:デフォルトでは、このチェックボックスが選択されており、フォームテンプレートがメモリ内にキャッシュされます。このオプションが選択されていない場合、フォームテンプレートはディスク上にのみキャッシュされます。
Output サービスは、フォームデザインで使用されるフラグメントと画像をディスク上にキャッシュします。これにより、フラグメントと画像がリポジトリから読み取られるのは初回要求時のみになるのでパフォーマンスが向上します。以降の要求では、Output サービスは、ディスクキャッシュからフラグメントおよび画像を読み取ります。フラグメントと画像はディスク上にのみキャッシュされます。メモリ内にはキャッシュされません。
ディスク上でのフラグメントおよび画像のキャッシュを制御するには、次の設定を使用します。これらの設定は、「テンプレートリソースキャッシュ設定」領域にあります。
リソースのキャッシュリストから次のいずれかのオプションを選択します。
フラグメントと画像に対して有効にする: Output サービスはフラグメントと画像をキャッシュします。これはデフォルトのオプションです。
フラグメントに対して有効にする: Output サービスはフラグメントをキャッシュしますが、画像はキャッシュしません。
無効: Output サービスは、フラグメントも画像もキャッシュしません。
クリーンアップの間隔(秒単位): Output サービスで無効な古いキャッシュファイルを削除する頻度を指定します。Output サービスでは、有効なキャッシュファイルは削除されません。クリーンアップの間隔を変更する場合、その変更を有効にするには、Output サービスを再起動します。このサービスを再起動するには、Workbench を使用するか、AEM Forms モジュール関連サービスの開始と停止の説明を参照してください。
クラスター環境では、ノードごとに独自のメモリ内キャッシュとディスクキャッシュが保持されます。各ノードのキャッシュの内容は、そのノードでレンダリングされているフォームによって異なります。
キャッシュの場所は、クラスターの各ノードで同一(同じディスクおよびパス)である必要があります。共有ストレージにはキャッシュを置かないでください。
管理コンソールの Output ページを使用して特定のノードのキャッシュ設定を変更すると、そのノードで要求を受け取るときに、他のノードのキャッシュ設定が更新されます。この動作は、「キャッシュをリセット」ボタンにも適用されます。あるノードの「キャッシュをリセット」ボタンをクリックすると、そのノードからは直ちにキャッシュが削除されます。他のノードのキャッシュについては、そのノードで要求を受け取ったときにクリアされます。