Neobank という会社のサイトで、ページを閲覧した匿名訪問者に対するオファーを Web サイト上に表示するものとします。
このインタラクションを実現するには、次の手順を実行します。
オファー環境の作成で説明されている手順に従って、訪問者のディメンションに基づく匿名環境を作成します。
新しい環境を格納したツリー構造ができます。
匿名環境(訪問者)内で、管理/スペースノードに移動します。
「新規」をクリックして呼び出しチャネルを作成します。
スペースは、この匿名環境に自動的にリンクされます。
ラベルを変更し、「インバウンド Web」チャネルを選択します。また、「単一モードを有効にする」ボックスをオンにします。
このスペースで使用するオファーコンテンツフィールドを選択し、必要に応じて関連するボックスをオンにして指定します。
これにより、次の要素に不足があるオファーは、このスペースの実施要件を満たさないことになります。
次の例のように、HTML レンダリング関数を編集します。
function (imageUrl, targetUrl, shortContent, htmlSource){
var html = "<p><b>" + shortContent + "</b></p>";
html += "<p>" + htmlSource + "</p>";
html += "<a _urlType='11' href='" + targetUrl + "'><img src='" + encodeURI(imageUrl) + "'/></a>";
return html;
}
オファーを正しく表示するために、レンダリング関数では、事前に選択された順序のとおりにスペース用のフィールドを列挙する必要があります。
オファースペースを保存します。
先ほど作成した環境の「オファーカタログ」ノードに移動します。
「オファーカタログ」ノードを右クリックし、「新しい「オファーカテゴリ」フォルダーを作成」を選択します。
新規カテゴリに、例えば「Financial products」(金融商品)という名前を付けます。
このカテゴリの「実施要件」タブに移動して、テーマに「financing」と入力し、変更を保存します。
作成したカテゴリに移動します。
「新規」をクリックします。
標準で用意されている匿名オファーテンプレートか、別の作成済みテンプレートを選択します。
ラベルを変更し、オファーを保存します。
「実施要件」タブに移動し、アプリケーションのコンテキストに応じてオファーの重み付けを指定します。
この例では、オファーは、年末まで優先項目としてホームページに表示されるように設定されています。
「コンテンツ」タブに移動し、オファーのコンテンツを定義します。
「コンテンツ定義」を選択すると、この Web スペースに必要な要素のリストが表示されます。
2 つ目のオファーを作成します。
「実施要件」タブに移動し、最初のオファーと同じ重み付けを指定します。
各オファーに対して承認サイクルを実行し、オファーおよび承認されたオファースペースを、オンライン環境で利用可能な状態にします。
設定したオファーが Web サイトに表示されるようにするには、サイトの HTML ページに、インタラクションエンジンを呼び出す JavaScript コードを挿入します(詳しくは、インバウンドチャネルについてを参照)。
HTML ページに移動して、@id 属性を挿入し、先ほど作成した匿名オファースペース(匿名オファースペースの作成を参照)の内部名にプレフィックス i_ を付加した値を指定します。
呼び出し URL を挿入します。
上のコード中の URL について、青色の囲みで示した部分は、インスタンス名、環境の内部名(匿名環境の作成を参照)、カテゴリにリンクされたテーマ(オファーカテゴリとテーマの作成)を表しています。テーマの指定はオプションです。
この Web サイトの訪問者がホームページにアクセスすると、HTML ページに設定されたとおりに、「financing」のテーマに属するオファーが表示されます。
同じユーザーが何回もページにアクセスすると、カテゴリの各オファーに適用されている重み付けは等しいので、いずれかのオファーが表示されます。
Neobank が、異なる 2 つのターゲットに向けたマーケティングオファーを作成するものとします。匿名の Web サイトブラウザーに対しては、汎用的なオファーを表示します。ユーザーが Neobank 発行の ID を持った顧客であると判明した場合は、ログイン後すぐに、パーソナライズされたオファーを表示するようにします。
このケーススタディで使用するシナリオは次のとおりです。
訪問者が、ログインすることなく Neobank の Web サイトを閲覧します。
3 つの匿名オファーがページに表示されます。そのうち 2 つは Neobank の商品に関するオファー「Best Offer」(ベストオファー)で、もう 1 つは Neobank のパートナー企業によるオファーです。
このユーザーが、Neobank の顧客として、自分の資格情報でログインします。
3 つのパーソナライズされたオファーが表示されます。
このケーススタディを実装するには、2 つのオファー環境が必要です。1 つは匿名インタラクション用の環境、もう 1 つは識別されたコンタクト向けに設定された特別なオファーを提示する環境です。識別されたオファー環境については、連絡先がログインせず識別されない場合、自動的に匿名オファー環境へと切り替わるように設定します。
次の手順に従います。
匿名のインバウンドインタラクションに特化したオファーカタログの作成手順:
識別したインバウンドインタラクションに特化したオファーカタログの作成手順:
オファーエンジン呼び出しの設定:
配信マッピングウィザードで、匿名インバウンドインタラクション向けのオファー環境を作成します(訪問者マッピング)。詳しくは、オファー環境の作成を参照してください。
この Web サイトに提示する必要があるオファーは、「Best Offer」(ベストオファー)と「Partner」(パートナー)の 2 つの異なるカテゴリに属します。この例では、各カテゴリに特定のオファースペースを 1 つずつ作成します。
「Best Offer」カテゴリに対応するオファースペースを作成するには、次の手順に従います。
Adobe Campaign ツリーで、先ほど作成した匿名環境に移動し、オファースペースを 1 つ追加します。
「インバウンド Web」タイプのスペースを新規作成します。
ラベルとして、例えば、"Web Best Anonymous Offer"(Web ベスト匿名オファー)と入力します。
このオファースペースに使用されるオファーコンテンツのフィールドを追加し、レンダリング関数を設定します。
オファーを正しく表示するために、レンダリング関数では、事前に選択された順序のとおりにスペース用のフィールドを列挙する必要があります。
同じ手順で、「Partner」カテゴリに対応するインバウンド Web チャネルのオファースペースを作成します。
まず、「Best Offer」(ベストオファー)および「Partner」(パートナー)という 2 つのオファーカテゴリを作成します。各カテゴリには、匿名コンタクト向けのオファーを 2 件ずつ用意します。
先ほど作成した匿名環境の「オファーカタログ」に移動します。
オファーカテゴリフォルダーを追加し、"Best Offer" というラベルを付けます。
2 つ目のカテゴリを作成し、"Partner" というラベルを付けます。
次は、上で作成した各カテゴリ内に 2 つずつオファーを作成します。
「Best Offer」カテゴリに移動し、匿名オファーを作成します。
「実施要件」タブに移動し、アプリケーションのコンテキストに応じてオファーの重み付けを指定します。
「コンテンツ」タブに移動し、オファーのコンテンツを定義します。
「Best Offer」カテゴリに 2 つ目のオファーを作成します。
「Partner」カテゴリに移動し、匿名オファーを作成します。
「コンテンツ」タブに移動し、オファーのコンテンツを定義します。
「実施要件」タブに移動し、アプリケーションのコンテキストに応じてオファーの重み付けを指定します。
「Partner」カテゴリに 2 つ目のオファーを作成します。
「実施要件」タブに移動し、このカテゴリの最初のオファーと同じ値の重み付けを適用して、交互に Web サイトに表示されるようにします。
各オファーに対して承認サイクルを実行し、ライブ環境への反映を開始します。コンテンツの承認時には、オファーに応じて「Partner」または「Best Offer」のいずれかのオファースペースを有効化します。
この Web サイトに提示するオファーは、「Best Offer」および「Partner」の 2 つの異なるカテゴリから取得されます。この例では、各カテゴリに特定のオファースペースを 1 つずつ作成します。
匿名オファースペースの場合と同じ手順で、2 つのオファースペースを作成します。匿名環境向けオファースペースの設定を参照してください。
Adobe Campaign ツリー内で、先ほど作成した環境に移動し、「Best Offer」および「Partner」オファースペースを追加します。
匿名環境向けオファースペースの設定で説明されているプロセスを実行します。
「個人が識別されなかった場合、匿名環境にフォールバックします」オプションを選択します。
ドロップダウンリストを使用して、先ほど作成した匿名 Web オファースペースを選択します(匿名環境向けオファースペースの設定を参照)。
この例では、Adobe Campaign データベースの E メールアドレス情報を利用してコンタクト先を識別します。受信者の E メールをスペースに追加するには、次の手順に従います。
識別された環境で、オファースペースフォルダーに移動します。
「Best Offer」オファースペースを選択し、「詳細設定パラメーター」をクリックします。
「ターゲット識別情報」タブで、「追加」をクリックします。
「式を編集」をクリックし、受信者テーブルに移動して、「E メール」フィールドを選択します。
「OK」をクリックして詳細設定パラメーターウィンドウを閉じ、「Best Offer」オファースペースの設定を完了します。
「Partner」オファースペースについても同じ手順を実行します。
「Best Offer」および「Partner」という 2 つのカテゴリを作成し、パーソナライズされたオファーを各カテゴリに 2 つずつ用意します。
識別された環境で、「オファーカタログ」ノードに移動します。
匿名環境の場合と同じく、2 つのオファーカテゴリフォルダーを追加し、それぞれに "Best Offer" および "Partner" というラベルを付けます。
各カテゴリにパーソナライズされたオファーを 2 つずつ、合計 4 つのオファーを作成します。
「Best Offer」カテゴリに移動し、1 つ目のパーソナライズされたオファーを作成します。
「実施要件」タブに移動し、アプリケーションのコンテキストに応じてオファーの重み付けを指定します。
「コンテンツ」タブに移動し、オファーのコンテンツを定義します。
「Best Offer」カテゴリに 2 つ目のオファーを作成します。
「Partner」カテゴリに移動し、パーソナライズされたオファーを作成します。
「実施要件」タブに移動し、アプリケーションのコンテキストに応じてオファーの重み付けを指定します。
「Partner」カテゴリに 2 つ目のオファーを作成します。
「実施要件」タブに移動し、このカテゴリの最初のオファーと同じ値の重み付けを適用して、交互に Web サイトに表示されるようにします。
各オファーに対して承認サイクルを実行し、更新を開始します。コンテンツの承認処理では、「Partner」または「Best Offer」オファースペースを有効化します。
Neobank の Web サイトにはオファー用のスペースが 3 つあります。そのうち 2 つは、自社の商品やサービスに関する「Best Offer」カテゴリのオファー、もう 1 つは、パートナー企業による「Partner」カテゴリのオファーです。
これらのオファースペースを Web サイトの HTML ページに設定するには、次の手順に従います。
HTML ページのコンテンツに、@id 属性を持つ
要素を 3 つ挿入します。この @id 属性の値によって、Web サイトの様々なオファースペースに含まれるオファーの呼び出しが実行されます。
各種の属性値を定義するスクリプトを挿入します。
この例では、ContBO1 および ContBO2 に OsWebBestOfferIdentified という値が設定されています。この値は、識別された環境に先ほど作成した「Best Offer」オファースペースの内部名です。CatBestOffer および CatBestOfferAnonym という値は、匿名環境および識別された環境にある「Best Offer」カテゴリの内部名に一致します。
同様に、「ContPtn」に設定されている値 OSWebPartnerIdentified は、識別された環境に作成した「Partner」オファースペースの内部名に一致します。CatPartner および CatPartnerAnonym という値は、匿名環境および識別された環境にある「Partner」カテゴリの内部名に一致します。
変数 interactionTarget には、Neobank サイトにログオンするユーザーを識別するための情報を割り当てます。
ユーザーの識別手段としては、ブラウザーの Cookie、URL 内の読み取りパラメーター、E メール、ユーザー自身の本人確認情報などが使用できます。受信者テーブルに含まれる情報のうち、プライマリキー以外のフィールドを使用する場合は、スペースの詳細設定パラメーターに定義する必要があります(識別されたオファースペースの詳細設定を参照)。
呼び出し URL を挿入します。
この URL には、識別された環境の内部名 EnvNeobankRecip が含まれています。
Web ページが閲覧されると、スクリプトによってインタラクションエンジンが呼び出され、Web ページの適切なスペースにオファーコンテンツが表示されます。Adobe Campaign サーバーに対する 1 回の呼び出しのみで、エンジンは、選択する環境、オファースペース、カテゴリを認識します。
この例では、識別された環境(EnvNeobankIdnRecip)をエンジンが認識します。また、Web ページに含まれる第 1、第 2 のオファースペースについては「OSWebBestOfferIdentified」オファースペースおよび「Best Offer」カテゴリ(CatBestOffer)を認識し、第 3 のオファースペースについては「OSWebPartnerIdentified」オファースペースおよび「Partner」カテゴリ(CatPartner)を認識します。
エンジンが受信者を識別できない場合は、識別されたオファースペースから参照されている匿名オファースペースへの切り替えがおこなわれ、スクリプトの指定どおり、匿名カテゴリ(「CatPartner」および「CatPartnerAnonym」)が使用されます。