Addressable Audienceの機能およびユースケースの概要です。
Addressable Audiencesでは、Audience Manager がデータを収集している御社のすべてのシステムと選択された宛先との間のオーディエンスの重複を表示します。この概念を理解するには、次の図を参照してください。各円の重複は、各種のアドレス可能なオーディエンスを示します。
指標 | 説明 |
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Destination の Audience Manager Addressable Audience | プラットフォームレベルにおいて、レポートのルックバック期間に Audience Manager のお客様とのやり取りがあり、選択したdestinationと一致するデバイスの総数。 この指標は次の情報が得られるため便利です。
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Customer Total Audience | ルックバック期間に、御社のシステムにおけるrule-based trait、またはオフラインファイルからのonboarded traitに適合したデバイスの数。 |
Customer Addressable Audience | ルックバック期間にrule-based traitまたはonboarded traitに適合したデバイスと、同期のタイミングを問わず、選択したdestinationとの ID 同期がおこなわれたデバイスの間の重複数。 この指標は次のようなデバイスを表しています。
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Customer Match Rate | Customer Addressable Audience ÷ Customer Total Audience は、割合で表されます。 |
Total Segment Population | レポートのルックバック期間内にsegmentに属していたすべてのデバイスの数。 |
Segment Addressable Audience | レポートのルックバック期間中にsegmentに属しており、サイト上で ID 同期がアクティブとなっているユーザーの数。Segmentsには、Audience Marketplace で取得したtraits経由で、自社のファーストパーティデータと、セカンドパーティおよびサードパーティデータを含めることができます。 ヒント:ルックバック期間を 1 日にした場合、この指標はsegmentsの現在の状態を把握するのに役立ちます。これは、Segment Addressable Audienceの指標が、前日の 1 日を通してsegmentに適合したユーザー数を示すためです。このことと、Audience Manager ではAddressable Audiencesが毎日更新されることを踏まえて、この指標とルックバック期間を組み合わせれば、segmentsに関する最新のスナップショットを得ることができます。 |
Segment Match Rate | Segment Addressable Audience ÷ Total Segment Population は、割合で表されます。 |
Addressable Audience機能は、この抽象的な概念を定量化可能データに変換します。Audience Manager は、一目でわかる視覚化された情報と表形式の数値データによってオーディエンスの重複を表示します。
Addressable AudiencesはAudience Data > Destinationsにあります。「Integrated Platforms > Device-Based」を選択して、アドレス可能なオーディエンス指標を表示します。
Addressable Audiencesのランディングページには、次の 3 つの指標が表示されます。
指標 | 説明 |
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Addressable Audience (Device) | この指標は、過去 30 日間のお客様のCustomer Addressable Audience(上記の表で説明)を表します。 |
Match Rate | この指標は、過去 30 日間のお客様のAddressable Audience Match Rate(上記の表で説明)を表します。 |
Lifetime Addressable Audience (Device) | プラットフォームレベルにおいて、レポートのルックバック期間に Audience Manager のお客様とのやり取りがあり、このdestinationと一致するデバイスの総数。詳しくは、プラットフォームレベルの指標を参照してください。 |
server-to-server destination の名前をクリックし、アドレス可能なオーディエンスデータを表示します。この機能は server-to-server destinations のデータのみを返し、アクセスには管理者権限が必要です。
このデータは以下の目的に使用できます。
**予測と計画:**Segment Addressable Audienceデータは、オーディエンスのターゲティングおよびアクティベーションをおこなうために、宛先に送ろうとしているセグメントに関する、より詳細な情報を提供します。
**パフォーマンスのレビュー:**Addressable Audiences機能は、トラブルシューティングのツールでもあります。キャンペーンのパフォーマンスをレビューしてキャンペーンでリーチできた範囲を把握し、期待した結果が得られなかった場合は、ターゲティング/アクティベーションパートナーも含めて多角的に確認することができます。
オーディエンスを獲得するためにサードパーティデータを購入する前に、他のデータプロバイダーとの重複を検証することができます。これにより、新しいデータを購入する前に、十分な情報に基づいた意思決定が可能になります。購入したサードパーティデータの ID 同期は、データの重複だけでなく、サードパーティプロバイダーと Audience Manager の他のあらゆるお客様との関連にも影響されます。Adobeの担当コンサルタントは、関連性のある他のデータソースを特定し、今後見込まれるキャンペーンを最適化するお手伝いをします。
サードパーティの cookies が存在しない Safari やモバイルアプリのユーザーとの同期では、数値の不一致が生じます。メディアの配信ログでは、同期されたサードパーティの cookies に対する Adobe ID のみが提供されるので、パートナーによってはユーザーとの同期が困難になります。この結果、destinationsのマッチ率が低下する可能性があります。
以下のセクションを読み、使用可能な日付範囲について、および Addressable Audience または Destination のレポートのそれぞれの間隔からのデータ経過時間を確認します。
Addressable Audiencesと宛先のレポートでは、同じ日付範囲の間隔が使用されます。日付範囲には以下のオプションがあります。
すべての日付および日付範囲は UTC タイムゾーンで設定されます。Audience Manager のタイムゾーンを参照してください。
Addressable AudienceおよびDestination指標は、選択した時間間隔内に訪れたユニークユーザーの数を返します。例えば、1 人の訪問者は複数回サイトに訪れた場合でも、1 回のみカウントされます。初回の訪問が一意の訪問となり、これが記録されます。それ以降の訪問は再訪問となり、一意ではないためカウントされません。
選択した時間間隔内かそれより古いデータが日付範囲に含まれ、時間の経過に伴い、それぞれのレポート期間から外れていきます。例えば、Last 30 Daysオプションを選択した後、2 人の訪問者が訪れたとします。レポートでは、これらの訪問者は:
また、31 日目には、これらの訪問者は 60 日、90 日、Lifetimeの結果にのみ含められます。これは、30 日の期間を超えたからです。訪問者はLifetimeより古くなることはありません。
ここでは、Addressable Audiences で提供される指標のタイプについて説明します。
これらの指標は訪問者がサイトに訪れたとき、または Audience Manager にインバウンドデータファイルを送信したときに適合した特性のデータを返します。これらの指標は、お客様のアカウントに対応するオーディエンスサイズに関し、包括的な情報を提供します。
指標 | 説明 |
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Customer Addressable Audience | ルックバック期間にrule-based traitまたはonboarded traitに適合したデバイスと、同期のタイミングを問わず、選択された宛先との ID 同期がおこなわれたデバイスの間の重複数。 この指標は次のようなデバイスを表しています。
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Customer Total Audience | ルックバック期間に、御社のシステムにおけるrule-based trait、またはオフラインファイルからのonboarded traitに適合したデバイスの数。 |
Customer Match Rate | Customer Addressable Audience ÷ Customer Total Audience は、割合で表されます。 |
これらの指標はsegmentのメンバーシップについてのデータを返します。これらは各segmentsについて、オーディエンスサイズに関するより詳細で正確な情報を提供します。
segmentレベルとお客様レベルでは、ルックバック期間の適用のされ方が異なります。10 日前に訪問者がサイトに訪れてあるtraitに適合した場合、その後segment適合状態を維持し、2 日前にsegmentの適合が解除されます。7 日間のルックバック期間が適用された場合、これらの訪問者はsegmentレベルではカウントされますが、お客様レベルではカウントされません。
指標 | 説明 |
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Segment Addressable Audience | レポートのルックバック期間中にsegmentに属しており、サイト上で ID 同期がアクティブとなっているユーザーの数。セグメントには、Audience Marketplace で取得したtraits経由で、自社のファーストパーティデータと、セカンドパーティおよびサードパーティデータを含むことができます。 ヒント:ルックバック期間を 1 日にした場合、この指標はsegmentsの現在の状態を把握するのに役立ちます。これは、Segment Addressable Audienceの指標が、前日の 1 日を通してsegmentに適合したユーザー数を示すためです。このことと、Audience Manager ではAddressable Audiencesが毎日更新されることを踏まえて、この指標とルックバック期間を組み合わせれば、segmentsに関する最新のスナップショットを得ることができます。 |
Total Segment Population | レポートのルックバック期間内にsegmentに属していたすべてのデバイスの数。 |
Segment Match Rate | Segment Addressable Audience ÷ Total Segment Population は、割合で表されます。 |
この指標は、Audience Manager のすべてのお客様から収集したアクティビティについてのデータを返します。Audience Manager のお客様全体と比較することで、オーディエンスに関するより広い視野が得られます。
指標 | 説明 |
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Audience Manager Addressable Audience | プラットフォームレベルにおいて、レポートのルックバック期間に Audience Manager のお客様とのやり取りがあり、選択したdestinationと一致するデバイスの総数。 この指標は次の情報が得られるため便利です。
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1 つの指標が大幅に他と異なる場合、Customer Addressable Audience と Segment Addressable Audience の指標を比較しないでください。これらは個々に異なる独立した指標です。上記の説明のとおり、これらはそれぞれ異なるデータセットから引き出されるものです。そのため、一方の指標がもう一方の指標より大きくても、何も結論付けるべきではありません。これらの比較を通して言えるのは以下のことのみとなります。
Customer Addressable Audiencesは、自社のファーストパーティデータtraitの認定に基づきます。この指標からは、データパートナーとの統合に関して幅広い包括的な情報が得られます。
Segment Addressable Audiencesは、自社のファーストパーティデータとセカンドパーティおよびサードパーティデータのセグメント認定に基づきます。この指標からは、ターゲットプラットフォームのaddressable audiencesに関してより詳細で正確な情報が得られます。
Addressable Audienceのマッチ率の低下またはレポートされる数値の不一致を引き起こす原因となる一般的な要素。
原因 | 説明 |
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モバイルトラフィック | server-to-server統合の大半はサードパーティ cookies によって促進される同期プロセスに依拠しています。しかし、モバイル環境においては、サードパーティ cookies は使用されません。その結果、Addressable Audiencesの数はsegmentサイズに対して少なく見えます。 2018 年 1 月以降 cookie-basedのオーディエンス用に設定された Google および Adobe Advertising Cloud の同じ宛先において、モバイルオーディエンスをアクティブ化することができるようになりました。これにより、cookie とモバイル ID のメンバーシップを組み合わせたsegmentsを Google および Advertising Cloud の宛先に送信できますが、Addressable Audiencesにおいては cookie ID と宛先の間の重複のみが表示されることに注意してください。Audience Manager はすべてのモバイルオーディエンスをdestinationsに送信しますが、モバイルオーディエンスはAddressable Audienceの指標では測定されません。 注意:例えば、母集団が 1,000,000 のsegmentがあったとします。このsegmentを Google または Adobe Advertising Cloud の宛先にマッピングすると、700,000個のデバイスを持つMatch Rateが 70%のAddressable Audienceデバイスが表示される場合があります。700,000 を構成するメンバーシップは、destinationとの ID 同期がおこなわれた cookie ID となります。アドレス可能なモバイル ID はこの指標では表示されないので、実際のAddressable Audienceはこれよりも大きい可能性があります。 |
Safari トラフィック | Safari はサードパーティ cookies をブロックします。そのため、Audience Manager はとdestinationの ID 同期をおこなうことができません。ITP 2.0 の導入によって、addressable audiencesに Safari ユーザーが含まれなくなります。 |
追跡されたメディアのインプレッション | 広告サーバーにおいて推奨される慣例により、ID 同期は広告タグ内でおこなわれません。大規模なオフサイト広告をおこなう場合、これらの環境ではユーザーとサードパーティの統合先は同期されません。また、収集された大量のメディアインプレッションデータによって、addressable audienceの数が少なくなることがあります。 |
Addressable Audiencesはマッチ率を割り出すだけでなく、トラブルシューティングのツールとしても使用できます。
例えば、destinationにセグメントを送ったところ、そのdestinationについてレポートされた数値が低かったとします。Addressable Audienceの結果を確認することで、これが技術的な問題なのか、または単にマッチ率が低いだけなのかがわかります。低いマッチ率は、選択したセグメントに対してdestinationが適切でないことを示します。しかし、Audience Manager との間でtotal addressable audienceの数に違いがある場合、destinationは統合や同期などの技術的問題を示しています。その場合、担当のアカウントマネージャーにお問い合わせください。