仮想レポートスイートを使用すると、Adobe Analytics データをセグメントに分割して、各セグメントへのアクセスを制御できます。
多くのお客様は、データをグローバルレポートスイートに渡しているだけでなく、より小さなレポートスイートにも渡しています。このとき、変数を複数のレポートスイートに設定して、データを複数のレポートスイートに送信しています。これは、 マルチスイートタグ付け または ベース/親レポートスイート と呼ばれます。
例えば、すべてのデータを 1 つのレポートスイートに収集した後でセカンダリレポートスイートを設定して、社内の他のユーザーが(すべてのデータではなく)一部のデータにアクセスできるように設定できます。データが地域別に分割されている場合や、異なる国に対して異なる Web サイトが用意されている場合があります。他の例として、大企業に特定のブランドがあり、そのそれぞれに独自のマーケティングチームがあるケースが挙げられます。
A 仮想レポートスイート 複数のレポートスイートの代わりにセグメントを使用して、この分岐の概念を再現できます。 データは、1 つのレポートスイートに送信された後、セグメントに従って分割されます。複数のブランドの例では、品目が属するブランドごとに prop を設定します。セグメントを使用して、各 prop に割り当てられている品目をレポートできます。これらのセグメントのそれぞれが独自のビューになり、新しいレポートスイートが効果的に作成されます。データの送信先は、特定のセグメントではなく、グローバルレポートスイートのみです。これで、レポート内で異なるレポートスイートであるかのように機能します。
仮想レポートスイートは、eVar 設定、処理ルール、分類など、ベースレポートスイートのサービスレベルのほとんどを継承します。次の設定は継承されません。
お客様は、セカンダリサーバーコールについて課金されます。したがって、これらのコールを削減することで大幅な節約を実現できます。また、仮想レポートスイートは完全に遡及的です。グローバルレポートスイートに既にデータが含まれている場合、関連するデータは新しい仮想レポートスイートに自動的に含まれます。新しいセカンダリレポートスイートは作成された後でのみデータの収集を開始するので、履歴データを含みません。Analytics を実装するときは、1 つのレポートスイートにデータを送信するだけで済みます。グローバルレポートスイートと各セカンダリレポートスイートの実装を作成する必要はありません。
仮想レポートスイートのメリット:
仮想レポートスイートには次の制限があります。
また、セグメントのすべての制限が仮想レポートスイートに適用されます。
仮想レポートスイートは、レポートスイートに適用されるセグメントに過ぎません。各レポートスイートは独自の Data Warehouse と独自のデータフィードを持つので、複数のレポートスイートを使用すると、セグメントでは提供されない利点が得られます。
リアルタイムレポート
設定と変数名は、完全なレポートスイートのようにカスタマイズすることはできません。
機能 | 仮想レポートスイート | マルチスイートタギング |
---|---|---|
リアルタイムまたは「現在のデータ」のレポーティング | × | ○ |
すべての Analytics ツール(Analysis Workspace、Report Builder など)で機能 | はい。注意: 仮想レポートスイートとしてのみ、で編集および識別できます。 Analytics > コンポーネント > 仮想レポートスイート. ただし、他のツール内でも、レポートスイートのドロップダウンで選択することは可能です。 重要:レポート時間処理と変数のカスタマイズを含む仮想レポートスイートは、現在、Adobe Report Builderではサポートされていません。 |
○ |
データのアップロード(分類、データフィードなどを使用) | × | ○ |
DL レポート、ブックマーク、ダッシュボード、ターゲット、アラート、セグメント、計算指標などの作成: | ○ | ○ |
権限グループへの個別の追加 | ○ | ○ |
管理者機能を使用した個別設定の編集(管理者/レポートスイート) | ×(親レポートスイートの設定を継承) | ○ |
場合によっては、仮想レポートスイートとマルチスイートタグ付けの両方を使用する利点があります。
例えば、小売業者は、ブランドごとにレポートスイートを使用したうえで、各ブランドの仮想レポートスイートを使用して地域別にデータを分割することができます。同様に、スポーツ競技組織では、チームごとにレポートスイートを使用したうえで、仮想レポートスイートを使用してチームの地域のファンと地域外のファンとを分けることができます。