様々なレポート機能におけるデータ処理の違いを理解することは、どの指標がどこで利用でき、なぜ異なるのかを理解するのに役立ちます。
例えば、Adobe Analytics の指標である「訪問」はデータ処理時に定義され、CJA の指標である「セッション」はレポート時に計算されるので、CJA のデータビュー内でセッション定義に使用されるルールに基づいて、2 つの指標は異なる可能性があります。
また、Analytics ソースコネクタで作成されたデータセットでは、指標として訪問もセッションも利用できないので、比較を行うには、クエリロジックでセッションを定義する必要があります。
次の表に、Adobe Analytics と CJA に適用される様々なタイプの処理ロジックの用語の定義を示します。
用語 | 定義 | メモ |
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処理時のロジック | レポートや分析目的で保存される前に、データ処理時に実行されるロジック。 | このロジックは、履歴データに「織り込み済み」で、通常、簡単には変更できません。 |
レポート時のロジック | レポート実行時に実行されるロジック。 | このロジックは、レポート実行時に未来と履歴のデータに非破壊で適用できます。 |
ヒットレベルのロジック | 行単位で適用されるロジック。 | 例:処理ルール、VISTA、特定のマーケティングチャネルのルール。 |
訪問レベルのロジック | 訪問レベルで適用されるロジック。 | 例:訪問およびセッション定義。 |
訪問者レベルのロジック | 訪問者レベルで適用されるロジック。 | 例:クロスデバイス/クロスチャネルの訪問者のステッチ。 |
セグメント(フィルター)ロジック | ヒット/訪問/訪問者(イベント/セッション/人物)セグメント(フィルター)ルールの評価。 | 例:赤い靴を購入した人物。 |
計算指標 | セグメントやフィルターを含む複雑な数式に基づく可能性のある、お客様が作成したカスタム指標の評価。 | 例:赤い靴を購入した人物の数。 |
アトリビューションロジック | アトリビューションを計算するためのロジック。 | 例:eVar の永続性。 |
Adobe Analytics や現在の Customer Journey Analytics は、時間の経過と共に、訪問や訪問者レベルのデータロジックをレポートの実行時に実行できるようになり、その柔軟性が向上しています。
Adobe Analytics と CJA に対して実行されるデータ処理の手順とそのタイミングは、Analytics の機能ごとに異なります。次の表に、各 Analytics 機能のデータ処理のタイプと、データ処理が適用されるタイミングの概要を示します。
Analytics 機能 | 処理時に適用 | レポート時に適用 | 使用不可 | メモ |
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コア AAレポート (レポート時の処理を含む Attribution IQ や仮想レポートスイートを除く) |
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コア AA Data Warehouse |
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コア AA データフィード |
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コア AA Livestream |
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コア AA Attribution IQ |
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コア AA レポート時の処理を含む仮想レポートスイート(VRS RTP) |
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AEP データレイクの Analytics ソースコネクタベースのデータセット |
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Customer Journey Analytics レポート |
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